男女別だと、男子の1位が「公務員」15.6%、女子でも「公務員」は4位6.2%で、男女共に「公務員」が人気!【高校生】就きたい職業
さらに、保護者が子どもに「就いてほしい職業」では、「公務員」が37.4%で圧倒的1位!
子どもの性別ごとのデータでも、男女共に「公務員」が1位で、男子は実に50.0%、女子も27.4%の保護者が、子どもに公務員になってほしいと考えているよう。

※リクルート進学総研:「高校生と保護者の進路に関する意識調査2019」 株式会社リクルートマーケティングパートナーズ(現リクルート)、一般社団法人全国高等学校PTA連合会合同調査より
高校生にも保護者にも公務員は人気の職業ということがわかる。
でもなかには、公務員になりたいと考えているけれど、どんな種類や職種があって、何を専攻すればいいのかわからないという人もいるのでは?
そこで、公務員の種類と職種、その仕事に就きたい場合は、大学でどんな学部、学科を専攻すればいいのかを詳しく調べてみた。
公務員には大きく分けて「国家公務員」と「地方公務員」がある国家公務員

※国家公務員とは、国の施策を実行して、国民生活の向上を図るスペシャリスト
東京・霞が関にある各省庁やその出先の地方機関(税務署、ハローワークなど)や裁判所、国会などに勤務し、国防、公安、徴税から農、工、商業の指導監督、国民医療や社会福祉の充実など、国の施策を実行して、国民生活の向上を図るスペシャリスト。
基本的に採用された省庁、機関の所属は退職時まで変わらず、省庁、機関をまたぐ異動がありません。
国家公務員が活躍する国家機関は、「行政府」(1府12省庁や各出先機関)、「司法府」(裁判所)、「立法府」(国会/衆議院、参議院、国立国会図書館)の3つに分類されます。
【行政府】行政府の国家公務員の種類には、「総合職」「一般職」「専門職」などがあります。
国家公務員総合職
国家公務員総合職は、内閣府、国家公安委員会、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省、防衛省の1府12省庁いずれかの行政職員や研究職員などとして、国家全体の政策立案を支えるのが仕事。
例えば、厚生労働省なら雇用政策などを企画立案します。
いわゆる官僚、キャリアと呼ばれているのが国家公務員総合職です。
勤務地は、東京、霞が関のほか、省庁によっては2~3年程度の間隔で地方機関への出向があります。
国家公務員総合職になるには、まず国家公務員採用総合職試験を受験。
試験には、仕事内容により、行政、政治・国際、法律、経済、人間科学、工学、数理科学、物理、地球科学、化学・生物・薬学、農業科学・水産、農業農村工学、森林・自然環境の11区分があります。
合格後に希望する官庁を訪問し、内定すると、その機関で採用されます。
複数の官庁を訪問することも可能で、機関ごとに内定、採用が出されます。
国家公務員一般職
国家公務員一般職は、1府12省庁いずれかの行政職員や研究職員などとして、総合職をサポートする立場で政策立案を支えたり、現場で政策の実行を行います。
いわゆる事務などの業務が主な仕事。
本府省採用と地方出先機関採用があり、本府省採用は東京、霞が関にある中央省庁に勤務して、業務を行います。
地方出先機関採用では、労働局や税関、農政局など、地方出先機関に勤務。
現場での仕事が多く、窓口業務もあります。
国家公務員一般職になるには、まず国家公務員採用一般職試験を受験。
試験には、仕事内容により、行政区分のほか、9つの技術系区分(電気、電子、情報、機械、土木、建築、物理、化学、農学、農業農村工学、林学)があります。
合格後に希望する官庁を訪問し、内定すると、その機関で採用されます。
中央省庁だけでなく、地方出先機関を勤務先に選ぶことができ、基本的に採用された省庁、機関は退職時まで変わりません。
複数の官庁を訪問することも可能で、機関ごとに内定、採用が出されます。
国家公務員専門職
国家公務員専門職には、国税専門官、財務専門官、労働基準監督官、法務省専門職員、航空管制官、食品衛生監視員などがあります。
それぞれの分野でのスペシャリストとして活躍できるのが、専門職です。
職種によって、例えば国税専門官は各地の税務署や国税局、労働基準監督官は都道府県労働局や労働基準監督署などに配属されます。
国家公務員専門職になるには、総合職や一般職とは別に、各職種ごとに実施する採用試験を受験し、合格すると採用されます。
【司法府】司法府の国家公務員には、裁判所事務官、裁判所書記官、家庭裁判所調査官などがあります。
裁判所のスムーズな運用を図るための事務や裁判手続きの補助作業を担当するのが主な仕事です。
司法府の国家公務員になるには、裁判所総合職または裁判所一般職の採用試験を受験し、合格すると採用されます。
【立法府】
立法府の国家公務員には、衆議院事務局職員総合職、衆議院事務局職員一般職、参議院事務局職員総合職、国立国会図書館職員などがあります。
衆議院または参議院の事務局職員は、会議運営部門、調査部門、総務部門に分かれ、各議会の運営のサポートをするのが主な仕事です。
国立国会図書館職員は、国立国会図書館に勤務して、調査業務(法案などの分析、評価、政治、経済、社会の調査など)、司書業務、一般事務などを行います。
立法府の国家公務員になるには、それぞれの職種ごとに実施される職員採用試験を受験し、合格すると採用されます。
地方公務員

※地方公務員とは、地域に寄り添うゼネラリスト
都道府県庁、市役所、区役所などに勤務。
都道府県、市区町村などの行政事務系の上級職(Ⅰ類、A区分など)は、各自治体の幹部候補として採用され、2~3年の周期でさまざまな部局を異動しながら、幅広い分野の業務に携わることができます。
地域に寄り添うゼネラリストとして、まちづくりや行政サービスを提供するのが仕事。
地方公務員は、自治体の規模によって、市町村の「基礎行政」と、都道府県の「広域行政」の2つに分けられ、仕事内容や権限が異なります。
地方公務員になるには、都道府県、市区町村などの各自治体が独自に実施する地方公務員採用試験を受験し、合格すると採用されます。
市町村~基礎行政
地域住民の行政窓口として、住民生活の基礎手続き、住民の安全、健康確保、環境保全、まちづくり、各種施設の運営など、公務員のなかで最も地域に密着した仕事が多くあります。
都道府県~広域行政
市区町村の区域を越える業務、例えば道路、河川、公共施設の管理など、都道府県全体で統一すべき業務を行います。
国や市区町村間の調整など、地方公務員として最もスケールの大きい仕事を担っているのです。
政令指定都市
政令指定都市(札幌市、仙台市、さいたま市、千葉市、横浜市、川崎市、相模原市、新潟市、静岡市、浜松市、名古屋市、京都市、大阪市、堺市、神戸市、岡山市、広島市、北九州市、福岡市、熊本市)は、基礎行政と広域行政の機能を併せもつ自治体として、多くの分野で都道府県と同格の扱いを受けています。
例えば、福祉では児童相談所を設置したり、都市計画など、都道府県がもっている権限を委託され、基礎行政と広域行政の両方に携わる幅広い仕事ができます。
政令指定都市以外の市に比べて採用人数が多い傾向があります。
東京特別区
東京23区をまとめて「東京特別区」と呼び、それぞれの区ごとに基礎行政を担っています。
仕事内容は一般的な市町村と同じですが、上下水道や消防などは東京都が権限をもっているため、業務外になります。
地方公務員採用試験のなかでは、採用予定人数、受験人数、最終合格者数すべてにおいてNo.1の試験で、受験者は例年1万人程度、合格者も1000人以上です。公務員の職種は行政事務系、技術系、公安系、心理、福祉系などに分かれる
行政事務系技術系公安系心理、福祉系その他
国家公務員総合職・行政職員、一般職・行政職員、国税専門官、財務専門官、裁判所事務官など総合職・研究職員(工学、数理科学物理、地球科学、化学・生物・薬学、農業科学・水産、森林・自然環境など)、一般職・研究職員(土木、建築、機械、化学、電気・電子・情報、農学など)警察官、皇宮護衛官、海上保安官、自衛官など法務省専門職員、家庭裁判所調査官など外務省専門職員(外交官)、航空管制官、食品衛生監視員など
地方公務員都道府県・政令指定都市・市町村・東京特別区の行政事務職、警察署の警察事務、公立学校の学校事務など都道府県や市区町村の関連施設などの土木職、建築職、機械職、化学職、電気、電子、情報職など警察官、消防官都道府県庁・市役所・都道府県や市区町村の関連施設などの心理職、福祉職、社会福祉職、心理判定員など保健師、看護師、管理栄養士、栄養士などの資格免許職
行政事務系公務員

※行政事務系公務員になるには、行政事務職の採用試験に合格する必要がある
【どんな仕事?】行政事務系公務員は、主に行政事務や一般事務の仕事を行います。
国家公務員総合職、一般職の場合、1府12省庁や出先機関などで、政策立案、法案作成、予算編成などに関する行政全般の事務に携わります。
国税専門官は国税調査や国税徴収など、裁判所事務官は裁判所のスムーズな運用を図るための事務や裁判手続きの補助業務など、各専門職の行政事務のスペシャリストとして活躍できます。
地方公務員の場合、県庁、市役所、区役所および都道府県や市区町村の関連施設などに勤務し、例えば住民票の発行、観光客へのPR活動など、ゼネラリストとして行政全般の幅広い分野、業務に従事します。
警察事務は警察官のサポートや運転免許証の発行、更新など、学校事務は公立学校の運営全般にわたる業務に従事します。【どうすればなれる?】
行政事務系公務員になるには、「国家公務員採用総合職」「国家公務員採用一般職」「国税専門官」「裁判所総合職、一般職」「地方上級公務員」「東京都職員Ⅰ類」「特別区職員Ⅰ類」「市役所」などの行政事務職の採用試験に合格する必要があります。
国家公務員は筆記試験が重視されますが、地方公務員は地域住民と直に接する機会が多く、コミュニケーション能力が求められるため、面接、集団討論、グループワークなどの人物試験が重視される傾向があります。
行政事務職の採用試験の難易度は、国家公務員総合職が最難関で、その他の国家公務員、地方上級公務員と続きますが、職種や各自治体によって異なり、採用人数や倍率にも差があります。
行政事務系の国家公務員総合職を目指す場合、大学3~4年生が対象の資格スクールの対策講座で1000時間~1500時間程度の勉強をするといいでしょう。
行政事務系の国家公務員一般職や地方上級公務員の対策講座の場合は、800時間~1200時間程度が目安になります。【どんな学部、学科を専攻すればいい?】
行政事務系公務員を目指すには、大学で法学部、経済学部、政治学科などを専攻するといいでしょう。
大学の授業で学んだ法律や政治経済の知識が、公務員採用試験の筆記試験対策に役立ちます。
ただし、就職してからの業務には、学部はそれほど重要ではありません。
むしろ、さまざまな学部の学生を欲している自治体もあり、例えば理系の知識を行政事務の仕事に生かすことができたり、心理学が職場の活性化につながることもあるので、あまり学部にこだわる必要はないでしょう。技術系公務員

※技術系公務員は、さまざまな分野の研究職員や専門職員として仕事を行う
【どんな仕事?】技術系公務員は、工学、土木、建築、機械、数理科学、化学、物理、薬学、電気・電子・情報、農業農村工学、水産、森林・自然環境などの研究職員や専門職員として仕事を行います。
国家公務員の場合、土木職は国土交通省、経済産業省、農林水産省など、機械職は総務省、警察庁、経済産業省、国土交通省などに、化学職は農林水産省、経済産業省、特許庁、環境省、研究機関などに勤務。
地方公務員の場合、土木職は土木、建設、水道、下水道、都市などの各部局、建築職は建設、土木、住宅、都市部門や出先機関など、機械職は建築、土木、環境、交通、上下水道など幅広い分野の各部局に勤務。
例えば土木職は主にインフラ整備、建築職は都市開発や再開発または建築物の審査、規制、指導など、機械職は幅広い分野で機械設備の設計や工事監督、設備の運転、管理などに携わります。
いずれも、それぞれの専門分野のスペシャリストとして、交通網や通信ネットワークの整備、災害に強い都市計画、再生可能エネルギーの開発など、多彩な分野で住民の生活を支えます。【どうすればなれる?】
技術系公務員になるには、「国家公務員採用総合職」「国家公務員採用一般職」「地方上級公務員」「東京都職員Ⅰ類」「特別区職員Ⅰ類」「市役所」などの技術職区分の採用試験に合格する必要があります。
技術職の採用試験の難易度は、国家公務員の試験区分や各自治体によって異なり、採用人数や倍率にも差がありますが、技術職全体では倍率が低くなっている傾向が見られます。
また、自治体や年度によっては募集のない試験区分もあるので注意しましょう。
技術系の国家公務員総合職を目指す場合、大学3~4年生が対象の資格スクールの対策講座で1000時間~1500時間程度の勉強をするといいでしょう。
技術系の国家公務員一般職や地方上級公務員の対策講座の場合は、800時間~1200時間程度が目安になります。【どんな学部、学科を専攻すればいい?】
技術系公務員を目指すには、それぞれの専門分野を学ぶことができる大学の学部、学科を専攻しましょう。
公務員採用試験では、例えば土木職は土木工学、建築職は建築設計製図など、各技術職の専門試験が課せられることが多く、仕事に就いてからも専門知識が求められるので、大学での学習が生かされます。
土木職は土木工学科、環境工学科、建築学科など、建築職は建築学科、環境デザイン学科など、機械職は機械工学科、機械システム工学科など、目指す技術職で求められる専門知識が身につく学部、学科を選びましょう。公安系公務員

※公安系公務員は、人々の安全な暮らしをサポートする仕事
【どんな仕事?】公安系公務員には、警察官、消防官、皇宮護衛官、海上保安官、自衛官などがあります。
警察官は都道府県の公安職、消防官は市町村の公安職(東京消防庁のみ東京都の公安職)として、住民を犯罪や災害などから守るための幅広い業務に従事します。
皇宮護衛官は、天皇皇后両陛下や皇族各殿下の護衛と、皇居、御所、御用邸などの警備を専門に行う国家公務員です。
海上保安官は、海上保安庁の職員として、海上における犯罪の取り締まりや領海警備などの警備業務、海難者の救助や航行不能になった船舶の救助などを行う国家公務員です。【どうすればなれる?】
警察官になるには各都道府県ごとに実施される「警察官採用試験」、消防官になるには各市町村ごとに(東京消防庁のみ東京都)実施される「消防官(消防士、消防吏員)採用試験」に合格する必要があります。
海上保安官は、まず学生採用試験に合格し、海上保安大学校または海上保安学校を卒業すると、海上保安官として全国の海上保安部などに配属されます。
皇宮護衛官は、「皇宮護衛官採用試験」に合格後、皇宮警察学校で学ぶ必要があります。
公安系公務員の採用試験は、行政事務系や技術系に比べて難易度は高くない傾向がありますが、皇宮護衛官など、倍率が高い職種もあります。
警察官の採用試験の場合、大学3~4年生が対象の資格スクールの対策講座で500時間~800時間程度の勉強をするといいでしょう。【どんな学部、学科を専攻すればいい?】
公安系公務員を目指すには、それぞれ独自の採用試験に合格することが第一なので、大学で専攻したほうがよい学部、学科は特にありません。
ただし、消防官の場合は、救命救急士の国家資格を取得していると、救急車に乗って救急救命が必要な現場へ出動することができるので、「救急救命士国家試験」の受験資格が得られる大学の救急救命学科、救急医療学科などで学ぶと有利になることもあります。心理、福祉系公務員

※心理、福祉系公務員は人の心をサポートする仕事
【どんな仕事?】心理、福祉系公務員には、法務省専門職員(人間科学)、家庭裁判所調査官、県庁、市役所、区役所および都道府県や市区町村の関連施設などの心理職、福祉職、社会福祉職、心理判定員などがあります。
法務省専門職員(人間科学)の職種には矯正心理専門職、法務教官、保護観察官があり、心理学や福祉および社会学などの専門的な知識や技術を生かし、非行を犯した少年や刑事施設に収容されている受刑者に対する職務に従事します。
家庭裁判所調査官は、家庭裁判所裁判官の命を受けて、家事事件や少年事件についての調査、報告を行います。
地方公務員の場合、自治体の高齢福祉課、福祉事務所、児童相談所、子ども家庭支援センター、心身障がい者福祉センターなどに勤務。
高齢者、児童および保護者、心身障がい者(児)などに対して、生活指導や相談業務、心理診断、社会生活、作業訓練など、心理や福祉の専門知識を生かした職務に従事します。【どうすればなれる?】
法務省専門職員(人間科学)になるには、「法務省専門職員(人間科学)採用試験」に合格する必要があります。
「矯正心理専門職」「法務教官」「保護観察官」の3区分があり、希望する職種の試験区分を受験します。
家庭裁判所調査官になるには、「裁判所総合職(家庭裁判所調査官補)採用試験」に合格後、裁判所職員総合研修所で約2年間の研修を受ける必要があります。
心理、福祉系の地方公務員になるには、各自治体が実施する心理職または福祉職の採用試験に合格する必要があります。
心理、福祉職の採用試験の難易度は、国家公務員が難関で、地方上級公務員、市役所などと続きますが、職種や各自治体によって異なり、採用人数や倍率にも差があります。
心理、福祉系の国家公務員や地方公務員を目指す場合、大学3~4年生が対象の資格スクールの対策講座で800時間~1200時間程度の勉強をするといいでしょう。【どんな学部、学科を専攻すればいい?】
心理、福祉系公務員を目指すには、それぞれの専門分野を学ぶことができる大学の学部、学科を専攻しましょう。
公務員採用試験では、例えば心理職は心理学や臨床心理学、福祉職は社会学や社会福祉論、社会心理学などの専門試験が課せられることが多く、仕事に就いてからも専門知識が求められるので、大学での学習が生かされます。
心理職は心理学部、人間科学部、教育学部など、福祉職は社会福祉学部、人間社会学部、人間福祉学部など、心理や福祉の専門知識が身につく学部、学科を選びましょう。その他の公務員

※航空管制官、食品衛生監視員なども国家公務員である
【どんな仕事?】国家公務員の場合、外務省専門職員(外交官)、航空管制官、食品衛生監視員など、さまざまなスペシャリストの仕事があります。
地方公務員の場合は、保健師、看護師、管理栄養士、栄養士など、資格免許が必要な職種があります。
外務省専門職員(外交官)は、高い語学能力と専門知識を武器に、外務省または世界200カ所の在外公館(大使館、総領事館、政治代表部)に勤務して、さまざまな分野で諸外国と日本との橋渡しを行います。
航空管制官は、全国各地の航空交通管制部や空港の管制塔に勤務し、航空機に管制指示などを与えることで、安全で円滑な航空機の運航を支えます。
食品衛生監視員は、全国の主要な海、空港の検疫所に勤務し、輸入食品の安全監視および指導、試験検査、検疫感染症の国内への侵入防止などの業務に従事します。
地方公務員の場合、保健所や社会福祉センター、高齢者施設、学校など、保健師、看護師、管理栄養士、栄養士などの各資格免許が必要とされる機関や施設に勤務します。【どうすればなれる?】
外務省専門職員(外交官)になるには、外務省が独自に実施する「外務省専門職採用試験」に合格する必要があります。
航空管制官になるには、「航空管制官採用試験」に合格後、航空保安大学校で8カ月の学科、技能研修を修了する必要があります。
食品衛生監視員になるには、まず大学や養成施設などで食品衛生監視員の任用資格を取得し、「食品衛生監視員採用試験」に合格する必要があります。
地方公務員の保健師、看護師、管理栄養士、栄養士などは、各自治体が実施する保健師、看護師、管理栄養士、栄養士の採用試験に合格する必要があります。
採用時期までに資格免許を取得または取得見込みであることが受験資格となっているので注意しましょう。
外務省専門職員(外交官)は、国家公務員の専門職採用試験のなかでもかなり難易度が高くなっています。
地方公務員の採用試験の難易度は、各自治体によって異なり、採用人数や倍率にも差があります。
また、自治体によっては募集のない職種もあるので確認しておきましょう。【どんな学部、学科を専攻すればいい?】
それぞれの専門分野を学ぶことができたり、採用試験の受験に必要な資格免許が取得できる大学の学部、学科を専攻しましょう。
外務省専門職員(外交官)は、国際関係学部、外国語学部、政治経済学部、法学部など。
航空管制官は、法学、航空気象、無線工学など文系、理系どちらにも関連する科目があり、どんな学部、学科でもめざせます。
食品衛生監視員は、農学部、家政学部、薬学部、畜産学部、水産学部などの任用資格が取得できる学科を専攻することが必須です。
保健師、看護師、管理栄養士、栄養士などは、国家試験の受験資格が得られたり、資格免許が取得できる大学や専門学校などの養成施設に入学することが必須です。公務員になるには

※公務員にはさまざまな職種があり、試験の種類もたくさんあるのでしっかり調べよう!
国家公務員の採用試験は総合職、一般職いずれも「大卒程度試験」がありますが、受験資格で年齢制限はあるものの、学歴の制限がないため、大学を卒業していなくでも受験できます。
地方公務員の採用試験では、自治体により、学歴要件などの受験資格が必要な場合もあるので、注意しましょう。
公務員採用試験のなかでは、「国家公務員採用総合職試験」が最も難しいといわれていますが、その他に国家公務員は筆記試験が難しい、地方公務員は人物試験が重視されるなどの傾向もあります。
さらに、筆記試験の出題形式は、択一式や記述式など、自治体や区分、試験種、科目により異なります。
なかには、適性検査と面接試験だけの自治体もあります。
自治体や試験区分によって採用人数に大きな差があり、倍率もかなり違ってくるので、事前に調べておきましょう。
1次試験は例年5~6月に集中していますが、試験日が重ならなければ併願受験も可能です。
公務員試験は、出題範囲が広いので、効率よく学ぶことが合格への近道です。
また、一般的な資格試験とは違って、「就職試験」でもあるため、試験の情報収集や面接試験対策なども重要ポイントになります。
大学内で、授業とは別に公務員試験対策講座を受講できる場合もあるので、大学のオープンキャンパスでチェックしておいたり、入学後に大学内のキャリアセンターで相談してみるといいでしょう。
大学以外でも、資格スクールなどで筆記から面接対策まで試験別の対策講座が開講されているので、大学と資格スクールとのWスクールで合格を目指す方法もあります。
公務員にはさまざまな職種があり、試験の種類もたくさんあるので、しっかりと情報収集をして、自分にぴったりの仕事をみつけましょう。
取材協力/資格の学校TAC
文/やまだ みちこ 構成/黒川 安弥
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