経験人数が多い程、ギターが上手くなる、またはギタープレイに活かすことができるという話題になったことはないだろうか? 自分なりに考察してみた。
ギターはマジメにやりすぎると硬いプレイになってしまう。もっと柔軟に弾くために、時には外れたことをした方が魅力的かつインパクトがあるように見える。パフォーマンス面で言うと、ギターを燃やす、壊す、歯で弾く、寝ながら弾く……どれも常識外れだが派手なパフォーマンスとして浸透しているように思う。
つまりは遊び心、遊び方を知っている人は演奏がおもしろいのではないかというのが、私の意見だ。いくらギターが上手くても手元をずっと見ていたり、ライブ中に一度も前を見なかったりするプレイヤーの演奏は、退屈に感じてしまう人もいるかもしれない。私自身、正確無比の素晴らしいギター演奏に心が動くことはあまりない。もっと自由に、なおかつ余裕のある演奏に心惹かれることの方が多い気がする。
遊びを知っている人は余裕がある。ギタリストも一緒で余裕のある演奏がカッコいいと思う。自分だけが気持ち良くなって、周りに気を遣えないパフォーマンスをしている人は「オナニープレイ」と揶揄される。自分の演奏に酔いしれて、他のメンバーとアイコンタクトをしない人は自分勝手な印象を受ける。
【画像】高橋しょう子、愛器鳴らす「ピック」のこだわり(写真)
私がステージを見ていて素敵だな、魅力的だなと思う人は、お客さんやバンドメンバーをしっかり見ていて気遣いのできる人だ。やはり、気遣いのできる人はモテる。その人自身の性格がプレイににじみ出る、というのはあながち間違いではないだろう。
きっちり弾くことが大切、間違えずに正確に弾くことは大切だ。だがそれでは面白みがない。正確に弾くことはコンピューターでもできる。ミスをしたり失敗したりするのが人間だ。たとえ失敗しようが、堂々と人を魅了する力のある人がカッコよく、人気が出てモテるのだと思った。
タレントDJが許される世界
クラブDJの中にはタレント業の傍らDJをする人、いわゆる「タレントDJ」という人たちがいる。
【画像】セクシーな衣装でDJブースに立つ高橋しょう子(写真)
集客力や、注目度の高さからフライヤーに大きくピックアップされ、その日のイベントのメインの時間帯に出演することが多い。クラブに来ている人や、ハコ側、そのタレントのファンの人たちにとっては、そこに「価値」を感じるだろう。
だが下積みを重ね、日々技術を磨くDJの中には納得がいかないと考える人たちもいる。
「郷に入れば郷に従え」という言葉があるように、謙虚な気持ちで「いいパフォーマンスをしよう」と努力する姿勢は絶対に必要だと思う。しかしタレントDJは事務所やマネージャーの許可無しには自由に行動できない部分もある。
そんな時こそ、自分が主体となってアンテナを張って情報を集めたりするべきだ。音楽というクリエイティブな世界は、仕事として受けているだけでは一生気がつかないものがある。何事も本人の努力次第なのだ。