キング牧師記念日は、アメリカの人種差別の撤廃に大きく貢献したマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の功績を讃えるためのアメリカ国民の祝日。
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スティーヴィー自身が手紙を読み上げる映像では、キング牧師と面会した際に彼を、「真のヒーロー、そして私のインスピレーションだ」、そして人種差別に関する「トゥルース・コミッション」が必要だと強く主張している。
また、スティーヴィーは、「私がこれまで受賞したどんな賞よりも、あなたからの影響を受けていることを知ってほしい。あなたによって私の愛は変わり、そのため他人に愛を与え、平等な未来へ向けて挑戦することができた」、「しかし、何一つ変えることができなかったことが苦しい。36年間、あなたの誕生日と思想を祝う国民の祝日があったにも関わらず、何の進歩もかったとは信じがたいだろう。具合が悪くなる」と、キング牧師へメッセージを向けた。
キング牧師と同じく、ロックンロールの殿堂(Rock and Roll Hall of Fame)の受賞者であるスティーヴィーはさらに、「嘘や欺瞞にはもう懲り懲りだ」と語り、神を都合の良いように利用する人間や、真実が明かされようともがいているにも関わらず、400年にも渡る問題に対して、「口では正しい行動を起こそうとしてはいたが、私たちは、アメリカにも神にも、自分自身の記憶にも不義理だ。私たちの言葉が行動になるまで、真実は生まれない。これまでの400年のような歴史をまた繰り返すだけだ」と、のんきな解決策を探そうとする政治家たちを激しく非難した。
また、スティーヴィーは同じく書簡で「バイデン大統領とハリス副大統領に、この国での不平等の歴史に関する真実を調査する、公式な政府機関を創設することを求める。こうして明らかにされる真実は歴史を有効なものにし、この機関は和解を促すだろう」、「真実なしでは責任を持てない。
書簡の最後は「今日、あなたの名誉をたたえるこの日に、私は自分の見たものを伝え、聞いたことを受け入れる勇気を持つことを誓う。あなたの魂の下、私は議員たちに対して、彼らが知っていること、直に見たものを伝えることを求め、責任、赦し、癒しへの第一歩を踏み出す」と、締め括った。
From:Stevie Wonder Calls for Truth Commission in Open Letter Honoring Dr. King