TSUTAYA限定でレンタル中のネット発新世代アーティストを集めたコンピレーション・アルバム第一弾『正夢vol.1』では、ボカロP、歌い手、VTuberなど8組をアーティストたちを特集している。
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そして今回はライブ出演者の中から、ぼっちぼろまるのインタビューを敢行。「ひとりぼっちロックバンド地球外生命体」としてアーティスト活動を行うほか、自身で作詞作曲を手掛ける彼はVTuberとしての活動はもちろん、実際にライブハウスでもライブを行なっており、まさにリアルとネットの音楽シーンを行き来する存在でもある。そんな彼に、自身の音楽との出会いから、現在のネット発祥の音楽シーンについての話を訊いた。
ーまず、ぼろまるさんの音楽との出会いをお伺いしたいです。
BUMP OF CHICKENに出会ったのがきっかけで邦ロックに感銘を受けたんです。そこからASIAN KUNG-FU GENERATIONやRADWIMPSにハマって、本格的に音楽に興味を持ち、ギターを始めました。活動当初から作曲してみたいとは思っていて、ギターでジャカジャカ弾きながら人に歌うことはずっとやっていましたね。バンドを組んだりもしたんですけど、すぐケンカして悲しかったので、今は1人でやってます。VTuberのブームが3年前ぐらいに始まったと思うんですけど、実は僕はその前からこういう形で活動していたんです。その後にVTuberが流行って、めちゃくちゃおもしろいなと思って。ブームに乗っかる形でVTuberを名乗り始めました(笑)なので、Vtuberである以前にバンドマンだと思ってくださると自然かも…。
ー今回の『正夢Vol.1』に収録される「嘘つき犬が吠える」は、恋人との別れに対しての情緒不安定さをポップなメロディに乗せている曲ですが、ゆるめのキャラクターが情緒の不安定さを歌っているのが面白いギャップだなと思って。こういう点は、曲を作るにあたって意識されていらっしゃるんですか?
僕は曲作りにおいて見た目がどうこうは全く意識はしないですね。ただ自分の中では、前よりもっと感情を露わにしようという気持ちで書いた曲なので。そういう風に受け取ってもらえるのは面白いなって思いますね。
ー感情を曲に表したいと思ったきっかけがあったんですか?
最近女の子に振られたというわけじゃないんです(笑)。今までの歌詞は、物語の主人公を作りだして書いていて、自分と歌詞との間に距離を作っていたんです。決して嘘はついていないんですが、自分が言いたいことを完全に言い切れてないなと思ってきたのもあって「嘘つき犬」やアルバムの他の曲は、自分の身から削り出した主人公像で作ってみました。結果的に僕自身に近い考えを持った、言いたいことが表せた歌詞になりました。
ー音楽系VTuberとしても活動されるぼろまるさんは、VTuberのどういう点が魅力的だと思われますか?
キャラクターを通して豊かな人間性が発揮されているのが面白いなと思ったんですよ。匿名性が高いからこそ、前のめりな個性を押し出す人達が多い世界なんです。ちゃんと血の通った人間性があるところが好きで、そこはバーチャルもリアルも一緒なんだなと思っています。
ーネットにおける音楽とキャラクターというと、ボーカロイドにも近い要素があるでしょうか?
ボーカロイドも好きで、たくさん聴いています。
ー音楽系VTuberのシーンでは、VR機器を使ってライブをするイメージですが、ぼろまるさんはライブハウスでステージに登場して演奏されているのが面白いなと思いました。ネットとリアルを近づけた、ある意味で究極の結果だと思うんですよ。
僕もVRライブをやったことがあって。共通して言える事は単純にライブが好きだから、ライブをずっとやっていたいだけなんです。でもVTuberとして僕のことを知ってくれた人が実際に見てくれた時に、VTuberがそこにいるという感覚が新鮮で、面白いって言ってくれた人もいたんですよね。そうやってネット上で生まれた価値が現実に広がっていく感じが今の音楽の楽しみ方のひとつなんだと思いました。
ー今回のコンピレーションアルバム『正夢 Vol.1』は、ネットクリエイターの方がメインに参加されていますが、ぼろまるさん自身も普段からネットの音楽クリエイターの作品は聴かれたりするんですか?
ネットで生まれた音楽はたくさん聴いてますね。新しいものを作ろうとしている人がたくさんいて、ヒトリエやヨルシカなんかもネットで知って好きになりました。
ーどういったところに面白さを感じますか?
ネット上では毎日のようにいろいろな人の新曲が投稿されていて、日々競い合っているようなワクワクがあるなと。みんながどう勝ってやろうか、カッコいい曲を書こうかと考えていて、すごく刺激的で面白いと思っています。
ーVTuberはいわゆるボカロPとか歌い手の影響を受けてきた方もいらっしゃるでしょうし、ぼろまるさんのように邦ロックにがっつり影響を受けてきた方もいらっしゃって。
本当に異種格闘技な感じがとても強い(笑)。ボカロPだったら曲で勝負なところも、歌い手だったら歌で勝負というところもあるだろうし。ネットミュージシャンって、その人の顔も性格も見えない、出さない人が多いと思うんです。でも僕に関しては、どんな人か分かりやすいかも。YouTube配信なんかを見たら、あ、こういう感じの人だって。そこは他とちょっと違うところかなと思いますね。でも、僕の友達だけでも色々なタイプの人がいるし……。ほんとに色んな人達がいます(笑)
ー最後に4月2日にはアルバム『GARAKUTA』が控えていますが、どんな作品でしょうか?
今回、コンピアルバムに入れていただいた「嘘つき犬が吠える」がリードトラックなんです。「嘘つき犬が吠える」に出てくるような情けない、ガラクタのような人間たちを描いたアルバムになっています。半年間かけて、ぼっちに磨きをかけて生まれた作品です。自分を含めた全世界のダメニンゲンの人たちに届いてほしいです。
<作品情報>
『正夢vol.1』
2021年2月27日(土)レンタル開始
※レンタル限定盤につき、販売はございません。
=収録楽曲=
1. 和田たけあき/わるいこになあれ
2. Teary Planet /コペルニクス的転回
3. R Sound Design/flos
4. Lanndo feat.bis/vivid a
5 .ぼっちぼろまる/嘘つき犬が吠える
6 .NORISTRY/Sing
7. ベアードアード/ベアードアード
8. おはようございます/極普通
<ライブ情報>
「正夢ライブ vol.1」
2021年3月22日(月)TSUTAYA O-Crest
時間:開場/開演/終演:17:00/17:30/20:00 ※変更可能性あり
出演:NORISTRY/ベアードアード/ぼっちぼろまる
主催:CCCミュージックラボ株式会社
企画:株式会社otto CCCミュージックラボ株式会社
協力:Rolling Stone Japan
チケット:3000円(w/1 drink)
配信チケット:1500円
お問い合わせ:TSUTAYA O-Crest crest@shibuya-o.com 03-3770-1095
・Streaming+では配信チケットも販売中
Streaming+ https://eplus.jp/masayume-st/
TSUTAYAニュースページ:https://tsutaya.tsite.jp/news/music/41574803/