テッドはいわゆるエンジニア出身ではなく、ミュージシャン(ハーパース・ビザールのメンバー)出身のプロデューサーとして、ジャンルにこだわらない、多くの若き才能を発掘したことで知られる。
彼はローリングストーン誌のインタビュー「ヴァン・ヘイレンを発掘したプロデューサー、故エディの素顔を語る」のなかで、エディ・ヴァン・ヘイレンの功績についてこのように語っている。
「いろんな面で才能を発揮した彼は、すごくユニークな存在だった。アラン・ホールズワースやクラプトンなんかも名ソロを残しているけど、エディは素晴らしいソングライターでもあった。それに加えて、彼は耳に残るリフや独創的なソロを数多く生んだ。彼は単なるテクニシャンじゃなかった。誰も考えもしなかったようなアイデアを考えつき、そして実践した。目にも留まらぬタッピング、目を剥くような超絶技巧、そういう他の誰も真似できないことをやってのけるだけじゃなく、絶えず新しいことに挑戦し続けてた。決してひけらかすためじゃなくてね」

『プラチナ・ディスクはいかにして生まれたのか テッド・テンプルマンの音楽人生』
語り:テッド・テンプルマン、聴き手:グレッグ・レノフ、翻訳:迫田はつみ
A5判/576頁/定価3,740円(税込)/1月24日発売
詳細:https://www.shinko-music.co.jp/item/pid0650921/