REDLINEは2010年にスタートしたライブツアー企画。初年度はSiM、クリープハイプ、Fear, and Loathing in Las Vegasらが出演。
※この記事は現在発売中の「Rolling Stone Japan vol.28」掲載のインタビューに一部加筆・修正したものです。
14年にわたってREDLINEを仕切ってきたKTR氏は、このイベントを通じてシーンにおける存在感を高め、多くのバンドから信頼を集めるに至っている。今回、REDLINEプロジェクトの終焉にあたって彼の胸の内に迫ったところ、そこにあったのはあくまでもバンドファースト、シーンファーストの熱い姿勢だった。
【写真ギャラリー】過去に開催されたREDLINEイベントのライブ写真
激変した音楽と生活のスタイル
ー前回、KTRさんからお話を聞いたのは5年前、2019年12月に幕張メッセで開催された「REDLINE ALL THE BEST 2019」直前のことでした。この5年の間にどんな変化をシーンに感じていますか。
KTR 前回のイベントは10周年で、今回15周年。その間にコロナがあって、ライブのあり方も変わって。
ーそれはラウドシーンだけの話ですか。
KTR ロックシーン全体がそうかもしれないですね。サブスクで聴くっていう音楽スタイルが台頭して、トップ20を見てもロックバンドは片手で足りるぐらいしかいない。今はサブスクでロックを聴くカルチャーが全くないんですよね。ライブで出会っていいなと思ったバンドの曲をサブスクで聴くとか、実際に現場に行かないとカッコいいバンドに一切出会えなくなったって感じがします。
ーそこはJMSとしても苦労する点ですね。
KTR そうですね。だからといって、無理やりサブスクでヒット曲をつくろうとするとバンドの軸がブレるじゃないですか。それは本末転倒なので、REDLINEというフィルターを通して、現場のカルチャーから新しいバンドをちゃんと繋げていくということで、コロナ禍の間も毎年REDLINEをやっていました。たとえば、2年前の完全な自粛期間中も、企画趣旨に賛同してくれたHEY-SMITH、The BONEZ、SHADOWSの3バンドに新宿ACBに集まってもらって、いつも通り何でもあり、でもマスクはつけなさいよっていうライブをやったんですけど、そこからぴあアリーナMMでのアリーナ公演までひとつのセットとして考えて、アーティストとともに作っていきましたね。
ーACB公演をきっかけに、「REDLINE ALL THE FUTURE」は定期的に開催していましたね。
KTR はい、賛同してくれるバンドだけで集まって、賛同してくるお客さんだけに来てもらう、みたいな。
ーどんな想いからタイトルに「FUTURE」をつけたんですか。
KTR 夜明けを見据えてというか、いつものあの空間はまた帰ってくるぞっていう希望の意味でつけました。
ーそうやっていろいろと模索して、もがいて、活動を続けてきたことでどんなものが見えましたか。
KTR ACBでやったときは、アーティストもお客さんもよっぽど楽しかったのか、終演後にもみんな一切SNSに感想とかをアップしなかったんですよ。どんなライブだったのかリアルな口コミでしか広まらないっていう。SNSに情報が出ていかなかったのはそこがすごくいい空間だったという証拠だと思ったし、そこから1万人規模のアリーナ公演に繋がる希望が見えた一番のアクションでしたね。
2022年8月15日、新宿ACB HALLで開催された「REDLINE ALL THE FUTURE」。REDLINE初の試みとして、The BONEZ、SHADOWS、HEY-SMITHのスリーマンライブをフルキャパで開催した(©REDLINE)
ーそうやって「REDLINE ALL THE REVENGE」につながっていったんですね。
KTR そうなんです。当時、アリーナ公演で声出しOKというのはうちのイベントが初めてだったんですよ。まあ、ダイブ・モッシュはOKとまでは言ってないですけど黙認というか。なので、出演アーティストも相当テンションアガってましたね。
ーあの試みは何の勝算もなくいきなりやったわけではなく、それまでの積み重ねがあったから実現したものだったんですね。
KTR そうですね。バンドだけでなく、お客さんにも理解してもらった上で来てもらいました。だから炎上しない。そうやって先陣を切れたのはよかったですね。やっぱり、一発目って怖いじゃないですか。
ーちゃんと結果も残せましたしね。
KTR はい、そうですね。1万人ぐらい入れられたし、いろんなルールをお客さんが守ってくれたんで、それはすごくよかったですね。
2022年11月23日、ぴあアリーナMMで開催された「REDLINE ALL THE REVENGE」。当時は新型コロナウイルス感染防⽌対策ガイドラインが適用され、マスク着⽤、⼊⼝で検温(⾮接触式)及び⼿指消毒が必須、大声を出すことも禁止されていた(©REDLINE)
「15周年でやるハコが決まったら一番にオファーするのは絶対にFACTだと決めていた」
ーあれ以降、徐々に様々な規制が緩和されて今に至るわけですが、また新たに積み上げていくぞというタイミングで、REDLINEは12月7日、8日に幕張メッセで開催される大型イベント「REDLINE ALL THE FINAL」をもってファイナルを迎えることになりました。これはなぜですか。
KTR 元々、REDLINEを始めたときから、最低でも10年は続けられるイベントにしようと思っていて。でも、10周年を迎えた1カ月後にコロナが来てしまって、そんな状況でもREDLINEとしての使命があるんじゃないかと思って「REDLINE ALL THE FUTURE」みたいなアザーラインを作ってやっているうちに、「気づけばもう、再来年には15周年だな……」と。そこで一度REDLINEを閉じようと思ったんです。理由としては、これまでイベントを続けてきた中で、僕自身がインプットしないとお客さんに鮮度が高いものを与えられんじゃないかと思ったんです。
ーなるほど。
KTR REDLINEの役割は普通の興行フェスとは全然違って、どちらかというとバンドフェスに近い空気感だし、そういった興行フェスってあんまりないんですよね。そういうフェスをつくるためにインプットも重要なんですよ。あと、それとは別に、さっきも話しましたけど、最近はロックバンドが少なくなってきちゃって、REDLINEに合いそうな新人バンドがいなくなってきたんです。であれば、今回の2DAYSで一旦休みたいなと。
ーそういう想いとともに幕張メッセで最後のイベントを行うわけですね。どんなことを意識してバンドに声をかけましたか。
KTR REDLINEの歴史、イコール僕の音楽人生の歴史でもあるので、自分の音楽人生を紐解きながらオファーしていきました。あと、これまでにREDLINEとしてオファーしてきたけどスケジュールの関係とかで出演が叶わなかったアーティストが数多くいるんですよ。今回が初出演になるアーティストで、今回どうしても誘いたいということでお願いして実現しました。
ー世間的には初めての絡みに見えるかもしれないけど、KTRさんとしてはそうではないと。でも、どのバンドに声をかけるかかなり悩みませんでしたか。
KTR めっちゃ悩みました。まず、バンドの数的に5ステージ作ることは決めてたんですけど、2019年が23バンドだったので、今回は2日間で46バンド、っていうのがやりやすいということは経験上わかっていたんですね。そこから減らしてもダメだし、増やしてもダメ。そういうつもりでタイムテーブルを組んでたんですけど、どうしても増えちゃうんですよね。その結果、1日5組ずつ増えました。フルマラソンをお客さんと一緒に走ってもらうような2デイズになりますね。
ーでも、これだけのメンツがよく集まりましたよ。
KTR そこは本当に感謝ですね。第一弾発表の9月25日にはまだ解禁できないバンドがいて(※取材は8月末に行われた)、それが今回一番のトピックなんですよ。このアーティストを口説くのに2年かかりました。出演発表は10月末になるんですけど、このアーティストの解禁には非常に大きいものがあって。この場だから言いますけど、FACTが「REDLINE ALL THE FINAL」で再結成するんです。
【REDLINE ALL THE FINAL2024~15th Anniversary~】
FINAL ARTIST
12/8(日)
FACT pic.twitter.com/NAER4VAOaU— REDLINE ALL THE FINAL (@REDLINE_TOUR) October 25, 2024
―ええ~!! それはすごいですね!
KTR シーン的にもかなりデカい話だと思います。そもそも彼らは活動休止ではなくて、解散で終わってるんですよ。でも、2022年から僕が動き出して、やる、やらない、やる、やらない……を繰り返した末、今年3月に出演が決まったんです。僕がメンバー一人ひとりと話をして、というのがずっと続くという。たとえば、メンバーのAdam(Gt&Vo)はLA在住なので、なかなかほかのメンバーと時間が合わなくてコミュニケーションがとれなくて、それもすごく大変でしたね。ほかにも、SHADOWS(Hiro:Vo、Kazuki:Gt&Vo、Takahiro:Gt&Vo)とかKen Yokoyama(Eiji:Dr)もそれぞれ忙しいので、どのタイミングで顔合わせするのかとか、そういうセッティングだけでも相当なカロリーがありました。
―想像するだけで胃が痛くなりますね……。
KTR メンバーも最初はやる気がなかったし、「別に俺はやんなくてもいいけど、お前が言うなら話は聞くよ」みたいなスタンスだったので、 俺が諦めてしまったらシンプルに終わる話だったんですよ。「あ、別に大丈夫です。名残り惜しくはないんで」みたいな。でも、やる気が出てくるまでは大変でしたけど、今は「やろうぜ! 楽しみになってきたね!」みたいな雰囲気になってきて、バンドがひとつになってます。最近は月1でリハに入ってるんですけど、それを見ているだけでもすごく楽しいし、みんなあの頃を思い出したかのようにきめ細やかな練習をしてますね。本当に4、5時間、休みなく練習してるんで。
―そういう関わりがあったんですね。
そして、解散してから10年が経って、SHADOWSとはずっと交流があったんですけど、ほかの方は仕事をしていたり、LAに帰っていたりして、なかなか接点がなかったんですね。でも、自分は3年前ぐらいから15周年のタイミングでREDLINEをやめると決めていたので、15周年でやるハコが決まったら一番にオファーするのは絶対にFACTって決めてたんです。それくらい強い想いをもって、メンバー一人ひとりにオファーしました。個別にお会いして、茨城に行って、千葉に行って、直接出向けない場合はリモートで何度も話したり、そういうことを半年間ぐらい続けて、「じゃあ、1回会おうか」となったのが最初に動き始めてから1年が経った頃。
2023.11.23
FACT
10年振りの再会した日。 pic.twitter.com/7f5MWlldfX— Suzuki Kentaro (@kkktttrrr) October 25, 2024
―1年かけてやっと会うところまで漕ぎつけたんですね。
しかも、会うだけですよ(笑)。やるなんて決まってないし、嫌だったら「やんねえよ」で終わりです。でも、こっちは1年も時間と労力かけてきたし、絶対負けらんないなと思って、そこからはもう、「やろうぜやろうぜ!」ってスタジオに入る日を無理やり決めちゃったりして。LAに住んでるアダムにも、「もう、エア押さえといたんで! 休みだけ取ってください」って。
―そこまで強引に(笑)。
彼も向こうで仕事をしているんですけど、こっちの情熱が伝わったのか、「うん、わかった」みたいな感じで、それで全員が集まってスタジオでセッションすることになったのが去年の8月でした。
―すごい……。じゃあ、今回の裏テーマはFACTですか?
それもありますけど、僕は今回のイベントを通じてパンク/ラウドシーンの再建をしたいんです。もう一回、あのシーンを作りたい。
ーどんな2日間にしたいですか。
KTR 2日間でひとつのストーリーになるというか、1日目はギターロックのアーティストが多くて、2日目はパンク/ラウドに振り切って。そうすることでギターロックファンにもパンク/ラウドの世界を味わってほしいし、パンク/ラウドを好きな人でギターロックはそんなに通ってないという人にも1日目に来てほしい。そうやってそれぞれの楽しみ方をしてほしいので、2日間通しで参加することを推奨します。1日だけだともったいないっていうぐらいのジューシーさはあります。
最後のきっかけを作りたい
ー今回、イベントを通じて何を成し遂げたいですか。
KTR さっきも話しましたが、パンク/ラウドシーンの再建ですね。REDLINEのフィルターを通して、もう1回あのシーンを作りたいです。それが一番の大きなテーマかもしれない。このシーンはコロナ禍もあってだいぶ下火になっちゃったので、今、若いバンドがいないんですよ。みんな、シーンに憧れを持ってないんです。
ーREDLINEは今回で終わるけど、カルチャーの再構築はこれからも続くわけですね。
KTR イベント自体は終わっちゃうけど、最後のきっかけ作りをしたい。たとえば、今回、メインステージのオープニングアクトを選ぶ大規模なオーディションもやるんですよ。各日2万5000人、2日間で5万人が入る想定なので、メインステージの一発目ってけっこうチャンスじゃないですか。「絶対このステージに立ちたい」っていうバンドはいると思うんです。そういう、ゼロイチを作れるようなバンドを探したいなと。オーディションは8月の頭から募集して10月に決定するようなスケジュールを組んでいるので、それもイベントのプロモーションの一環としてやっていこうかなと思ってます。
ーシーンを大きくしていきたいとか、幹を太くしていきたいという考え方はREDLINEを続けていく中でより強くなっていたところはありますか。
KTR そういう意味では、2019年に初めてフェスという形で幕張メッセで「REDLINE ALL THE BEST 2019」をやったのが大きかったかもしれないですね。かつては 10人ぐらいの動員だったSiMがトリを飾って何万人もの人を集めて、バンドは10年でここまで成長できるのかっていう喜びがあって。だったら、そういうバンドをもう一度つくることがJMSとしての、REDLINEとしての役割なんじゃないかって。売れてるバンドをより広く知ってもらうんじゃなくて、知らないバンドを売れさせたい。それが自分たちの一番の使命。そういった経験から新人をもっとしっかり探していこうという気持ちにはなったかもしれないですね。
「REDLINE ALL THE BEST 2019 ~10th Anniversary~」にて。盟友SiMのライブ中、MAH(Vo)に呼び出されウォールオブデスの真ん中に立つKTR(©REDLINE)
ーその想いが、今回でファイナルにしようという気持ちを強くさせた。
KTR かもしれないです。今回選ばれるオープニングアクトの2バンドが中心となってまた新しいカルチャーを作っていって、分母が大きくなったときに新たなフェスができるかもしれない。そのために僕は水面下に潜って、ライブハウスで活躍できるようなバンドをたくさん作ろうかなと思ってます。
ーそういった意味では、すごくポジティブなファイナルなんですね。
KTR 会社的に考えると、年1のフェスはやるべきなんですけどね。2日間のフェスを毎年しっかり乗り切れたらビジネスとして成り立つし、キャッシュフロー的には安定するんですけど、それをやってしまうと結局はいいものを作れなくなってしまうんで。
ー目先の2、3年ではなく、10年、20年を。そして、自分たちの会社のためだけではなく、シーンのために。
KTR そうです。
ー今後、JMSはどうなっていくんでしょう?
KTR うちはマネージメント、レーベル、ライブ制作といった基本的な音楽ビジネスを360度できるようにはしているんですけど、それはアーティストの需要と供給に合わせた契約にするためなので、そこは他のレーベルやマネージメントとは違うと思います。お互い、カジュアルに寄り添って、サポートして上へとあげていく。今後もそういったことを頑張っていきたいと思ってます。
ー契約で縛らない関係性を売りにしている会社ってあまり聞かないですよね。
KTR ここ数年、バンドの間でセルフマネージメントが台頭してきていて、個人のマネージャーとエージェント契約して一緒に成り上がっていくっていう海外型のスタイルに変わっていってますよね、今後どこもきっとそういう形になっていくと思うし、マネージメントが360度アーティストホールドするっていうのはお互いにとって危険度が高いのかなと思います。
ー確かにハイリスクハイリターンではありますね。
KTR そうなんですよ。それに、バンドもセルフマネージメントのほうが縛られず、お金も生み出せるというマインドになってる。そういう考え方はすごく大事だし、個人的にはいい風潮だと思うので、そういうバンドをサポートすることで自分たちもいかにマネタイズしていくか考えるほうが、バンドともいい関係を作れるような気がしますね。
ーファイナルを終えたあと、具体的にはどういう動きになるんですか。
KTR REDLINEは一旦お休みなんですけど、面白いイベントやコンテンツは僕の中でいくつか考えてます。でも、次の一手は僕が主体になって動くんじゃなくて、僕のアイデアを部下が大きくしてくれるようなものにしようかなと思ってます。自分がやっちゃうと下が育たなくなっちゃうので、自分がこれまでやってきたことをうまくつないでいきたいですね。
ーいいエンディングを迎えたいですね。
KTR 本当にそうですね。自分が死ぬときにこの日のことを思い出すぐらい記憶に残したいし、お客さん、演者、セキュリティの人たちまで含めた裏方スタッフまで、みんながそう思えるような日にしたいですね。
KTR
株式会社ジャパンミュージックシステム(JMS)専務取締役。大学卒業後、JMS入社。CD流通業を経て、レーベル(FOMARE、KOTORIが所属するsmall indies tableなど)、ライブ制作/マネージメント、アパレル「Deviluse」などを展開。ライブツアー「REDLINE」を2010年に始動させた。初年度にはSiM、クリープハイプ、Fear, and Loathing in Las Vegasらが出演した。
REDLINE ALL THE FINAL
2024年12月7日(土)・8日(日)
千葉・幕張メッセ国際展示場9~11ホール
【出演アーティスト】
7日(土)ACIDMAN / Awich / AgeFactory / ALI / ASP / bacho / FAT PROP / FOMARE / go!go!vanillas / SATOH / HERO COMPLEX / KOTORI / MONGOL800 / MY FIRST STORY / PEDRO / RIZE / SIX LOUNGE / THE FOREVER YOUNG / TETORA / tricot / w.o.d. / 04 Limited Sazabys / クリープハイプ / サンボマスター / ハルカミライ / 東京スカパラダイスオーケストラ / 優里 / WurtS
8日(日)AFJB / BLUE ENCOUNT / coldrain / Crossfaith / Crystal Lake / CVLTE / Dragon Ash / dustbox / EGG BRAIN / ENTH / Fear,and Loathing in LasVegas / FOR A REASON / HEY-SMITH / MAN WITH A MISSION / MONOEYES / MY FIRST STORY / NOISEMAKER / Northern19 / Paledusk / ROTTENGRAFFTY / SHADOWS / SHANK / SiM / The BONEZ / SPARK!!SOUND!!SHOW!! / TOTALFAT / マキシマム ザ ホルモン / FACT
https://redlineallthefinal.com/
2013年には恵比寿リキッドルームで怒涛の10DAYS開催、2014年にはZepp Tour開催。2019年には10周年を記念して幕張メッセ国際展示場9-11ホールにて「REDLINE ALL THE BEST 2019 ~10th Anniversary~」を開催。ラウドシーン/ロックシーンを中心とした、ライブハウス発のムーブメントを象徴するブランドとして成長を続けてきたが、2020年のコロナ禍で状況が一変する。そして2024年12月、その歴史に幕が下ろされる。主催者のJMS専務取締役・KTR氏にインタビューを実施した。
※この記事は現在発売中の「Rolling Stone Japan vol.28」掲載のインタビューに一部加筆・修正したものです。
14年にわたってREDLINEを仕切ってきたKTR氏は、このイベントを通じてシーンにおける存在感を高め、多くのバンドから信頼を集めるに至っている。今回、REDLINEプロジェクトの終焉にあたって彼の胸の内に迫ったところ、そこにあったのはあくまでもバンドファースト、シーンファーストの熱い姿勢だった。
【写真ギャラリー】過去に開催されたREDLINEイベントのライブ写真
激変した音楽と生活のスタイル
ー前回、KTRさんからお話を聞いたのは5年前、2019年12月に幕張メッセで開催された「REDLINE ALL THE BEST 2019」直前のことでした。この5年の間にどんな変化をシーンに感じていますか。
KTR 前回のイベントは10周年で、今回15周年。その間にコロナがあって、ライブのあり方も変わって。
目まぐるしかったですね。前回のイベントが終わった1カ月後にコロナが来ちゃうんですよね。で、ライブのキャンセルが続いて、ライブに行かずともサブスクで音楽をキャッチアップできるっていう聴き方になって、CDもさらに売れなくなって、タワレコもどんどん潰れていって。そうやって音楽と生活のスタイルが3年ぐらいかけて変わっていって、1年半前ぐらいからようやく規制が緩和されていったけど、もう180度変わりましたよね。パンクやラウドミュージックのお客さんの数が減って、以前は売り切れてた箱が売り切れなくなったり、北海道なんて行くだけで赤字になっちゃうぐらい動員が厳しくなったりして。ちょっと人が離れていっちゃったような気はしますね。
ーそれはラウドシーンだけの話ですか。
KTR ロックシーン全体がそうかもしれないですね。サブスクで聴くっていう音楽スタイルが台頭して、トップ20を見てもロックバンドは片手で足りるぐらいしかいない。今はサブスクでロックを聴くカルチャーが全くないんですよね。ライブで出会っていいなと思ったバンドの曲をサブスクで聴くとか、実際に現場に行かないとカッコいいバンドに一切出会えなくなったって感じがします。
ーそこはJMSとしても苦労する点ですね。
KTR そうですね。だからといって、無理やりサブスクでヒット曲をつくろうとするとバンドの軸がブレるじゃないですか。それは本末転倒なので、REDLINEというフィルターを通して、現場のカルチャーから新しいバンドをちゃんと繋げていくということで、コロナ禍の間も毎年REDLINEをやっていました。たとえば、2年前の完全な自粛期間中も、企画趣旨に賛同してくれたHEY-SMITH、The BONEZ、SHADOWSの3バンドに新宿ACBに集まってもらって、いつも通り何でもあり、でもマスクはつけなさいよっていうライブをやったんですけど、そこからぴあアリーナMMでのアリーナ公演までひとつのセットとして考えて、アーティストとともに作っていきましたね。
ーACB公演をきっかけに、「REDLINE ALL THE FUTURE」は定期的に開催していましたね。
KTR はい、賛同してくれるバンドだけで集まって、賛同してくるお客さんだけに来てもらう、みたいな。
ーどんな想いからタイトルに「FUTURE」をつけたんですか。
KTR 夜明けを見据えてというか、いつものあの空間はまた帰ってくるぞっていう希望の意味でつけました。
ーそうやっていろいろと模索して、もがいて、活動を続けてきたことでどんなものが見えましたか。
KTR ACBでやったときは、アーティストもお客さんもよっぽど楽しかったのか、終演後にもみんな一切SNSに感想とかをアップしなかったんですよ。どんなライブだったのかリアルな口コミでしか広まらないっていう。SNSに情報が出ていかなかったのはそこがすごくいい空間だったという証拠だと思ったし、そこから1万人規模のアリーナ公演に繋がる希望が見えた一番のアクションでしたね。
2022年8月15日、新宿ACB HALLで開催された「REDLINE ALL THE FUTURE」。REDLINE初の試みとして、The BONEZ、SHADOWS、HEY-SMITHのスリーマンライブをフルキャパで開催した(©REDLINE)
ーそうやって「REDLINE ALL THE REVENGE」につながっていったんですね。
KTR そうなんです。当時、アリーナ公演で声出しOKというのはうちのイベントが初めてだったんですよ。まあ、ダイブ・モッシュはOKとまでは言ってないですけど黙認というか。なので、出演アーティストも相当テンションアガってましたね。
ーあの試みは何の勝算もなくいきなりやったわけではなく、それまでの積み重ねがあったから実現したものだったんですね。
KTR そうですね。バンドだけでなく、お客さんにも理解してもらった上で来てもらいました。だから炎上しない。そうやって先陣を切れたのはよかったですね。やっぱり、一発目って怖いじゃないですか。
みんなすごく慎重になってた時期だし。そういうギリギリを攻めて、なんとかこなせたのがあの公演でした。
ーちゃんと結果も残せましたしね。
KTR はい、そうですね。1万人ぐらい入れられたし、いろんなルールをお客さんが守ってくれたんで、それはすごくよかったですね。
2022年11月23日、ぴあアリーナMMで開催された「REDLINE ALL THE REVENGE」。当時は新型コロナウイルス感染防⽌対策ガイドラインが適用され、マスク着⽤、⼊⼝で検温(⾮接触式)及び⼿指消毒が必須、大声を出すことも禁止されていた(©REDLINE)
「15周年でやるハコが決まったら一番にオファーするのは絶対にFACTだと決めていた」
ーあれ以降、徐々に様々な規制が緩和されて今に至るわけですが、また新たに積み上げていくぞというタイミングで、REDLINEは12月7日、8日に幕張メッセで開催される大型イベント「REDLINE ALL THE FINAL」をもってファイナルを迎えることになりました。これはなぜですか。
KTR 元々、REDLINEを始めたときから、最低でも10年は続けられるイベントにしようと思っていて。でも、10周年を迎えた1カ月後にコロナが来てしまって、そんな状況でもREDLINEとしての使命があるんじゃないかと思って「REDLINE ALL THE FUTURE」みたいなアザーラインを作ってやっているうちに、「気づけばもう、再来年には15周年だな……」と。そこで一度REDLINEを閉じようと思ったんです。理由としては、これまでイベントを続けてきた中で、僕自身がインプットしないとお客さんに鮮度が高いものを与えられんじゃないかと思ったんです。
ーなるほど。
KTR REDLINEの役割は普通の興行フェスとは全然違って、どちらかというとバンドフェスに近い空気感だし、そういった興行フェスってあんまりないんですよね。そういうフェスをつくるためにインプットも重要なんですよ。あと、それとは別に、さっきも話しましたけど、最近はロックバンドが少なくなってきちゃって、REDLINEに合いそうな新人バンドがいなくなってきたんです。であれば、今回の2DAYSで一旦休みたいなと。
ーそういう想いとともに幕張メッセで最後のイベントを行うわけですね。どんなことを意識してバンドに声をかけましたか。
KTR REDLINEの歴史、イコール僕の音楽人生の歴史でもあるので、自分の音楽人生を紐解きながらオファーしていきました。あと、これまでにREDLINEとしてオファーしてきたけどスケジュールの関係とかで出演が叶わなかったアーティストが数多くいるんですよ。今回が初出演になるアーティストで、今回どうしても誘いたいということでお願いして実現しました。
ー世間的には初めての絡みに見えるかもしれないけど、KTRさんとしてはそうではないと。でも、どのバンドに声をかけるかかなり悩みませんでしたか。
KTR めっちゃ悩みました。まず、バンドの数的に5ステージ作ることは決めてたんですけど、2019年が23バンドだったので、今回は2日間で46バンド、っていうのがやりやすいということは経験上わかっていたんですね。そこから減らしてもダメだし、増やしてもダメ。そういうつもりでタイムテーブルを組んでたんですけど、どうしても増えちゃうんですよね。その結果、1日5組ずつ増えました。フルマラソンをお客さんと一緒に走ってもらうような2デイズになりますね。
ーでも、これだけのメンツがよく集まりましたよ。
KTR そこは本当に感謝ですね。第一弾発表の9月25日にはまだ解禁できないバンドがいて(※取材は8月末に行われた)、それが今回一番のトピックなんですよ。このアーティストを口説くのに2年かかりました。出演発表は10月末になるんですけど、このアーティストの解禁には非常に大きいものがあって。この場だから言いますけど、FACTが「REDLINE ALL THE FINAL」で再結成するんです。
【REDLINE ALL THE FINAL2024~15th Anniversary~】
FINAL ARTIST
12/8(日)
FACT pic.twitter.com/NAER4VAOaU— REDLINE ALL THE FINAL (@REDLINE_TOUR) October 25, 2024
―ええ~!! それはすごいですね!
KTR シーン的にもかなりデカい話だと思います。そもそも彼らは活動休止ではなくて、解散で終わってるんですよ。でも、2022年から僕が動き出して、やる、やらない、やる、やらない……を繰り返した末、今年3月に出演が決まったんです。僕がメンバー一人ひとりと話をして、というのがずっと続くという。たとえば、メンバーのAdam(Gt&Vo)はLA在住なので、なかなかほかのメンバーと時間が合わなくてコミュニケーションがとれなくて、それもすごく大変でしたね。ほかにも、SHADOWS(Hiro:Vo、Kazuki:Gt&Vo、Takahiro:Gt&Vo)とかKen Yokoyama(Eiji:Dr)もそれぞれ忙しいので、どのタイミングで顔合わせするのかとか、そういうセッティングだけでも相当なカロリーがありました。
―想像するだけで胃が痛くなりますね……。
KTR メンバーも最初はやる気がなかったし、「別に俺はやんなくてもいいけど、お前が言うなら話は聞くよ」みたいなスタンスだったので、 俺が諦めてしまったらシンプルに終わる話だったんですよ。「あ、別に大丈夫です。名残り惜しくはないんで」みたいな。でも、やる気が出てくるまでは大変でしたけど、今は「やろうぜ! 楽しみになってきたね!」みたいな雰囲気になってきて、バンドがひとつになってます。最近は月1でリハに入ってるんですけど、それを見ているだけでもすごく楽しいし、みんなあの頃を思い出したかのようにきめ細やかな練習をしてますね。本当に4、5時間、休みなく練習してるんで。
―そういう関わりがあったんですね。
そして、解散してから10年が経って、SHADOWSとはずっと交流があったんですけど、ほかの方は仕事をしていたり、LAに帰っていたりして、なかなか接点がなかったんですね。でも、自分は3年前ぐらいから15周年のタイミングでREDLINEをやめると決めていたので、15周年でやるハコが決まったら一番にオファーするのは絶対にFACTって決めてたんです。それくらい強い想いをもって、メンバー一人ひとりにオファーしました。個別にお会いして、茨城に行って、千葉に行って、直接出向けない場合はリモートで何度も話したり、そういうことを半年間ぐらい続けて、「じゃあ、1回会おうか」となったのが最初に動き始めてから1年が経った頃。
2023.11.23
FACT
10年振りの再会した日。 pic.twitter.com/7f5MWlldfX— Suzuki Kentaro (@kkktttrrr) October 25, 2024
―1年かけてやっと会うところまで漕ぎつけたんですね。
しかも、会うだけですよ(笑)。やるなんて決まってないし、嫌だったら「やんねえよ」で終わりです。でも、こっちは1年も時間と労力かけてきたし、絶対負けらんないなと思って、そこからはもう、「やろうぜやろうぜ!」ってスタジオに入る日を無理やり決めちゃったりして。LAに住んでるアダムにも、「もう、エア押さえといたんで! 休みだけ取ってください」って。
―そこまで強引に(笑)。
彼も向こうで仕事をしているんですけど、こっちの情熱が伝わったのか、「うん、わかった」みたいな感じで、それで全員が集まってスタジオでセッションすることになったのが去年の8月でした。
―すごい……。じゃあ、今回の裏テーマはFACTですか?
それもありますけど、僕は今回のイベントを通じてパンク/ラウドシーンの再建をしたいんです。もう一回、あのシーンを作りたい。
ーどんな2日間にしたいですか。
KTR 2日間でひとつのストーリーになるというか、1日目はギターロックのアーティストが多くて、2日目はパンク/ラウドに振り切って。そうすることでギターロックファンにもパンク/ラウドの世界を味わってほしいし、パンク/ラウドを好きな人でギターロックはそんなに通ってないという人にも1日目に来てほしい。そうやってそれぞれの楽しみ方をしてほしいので、2日間通しで参加することを推奨します。1日だけだともったいないっていうぐらいのジューシーさはあります。
最後のきっかけを作りたい
ー今回、イベントを通じて何を成し遂げたいですか。
KTR さっきも話しましたが、パンク/ラウドシーンの再建ですね。REDLINEのフィルターを通して、もう1回あのシーンを作りたいです。それが一番の大きなテーマかもしれない。このシーンはコロナ禍もあってだいぶ下火になっちゃったので、今、若いバンドがいないんですよ。みんな、シーンに憧れを持ってないんです。
ーREDLINEは今回で終わるけど、カルチャーの再構築はこれからも続くわけですね。
KTR イベント自体は終わっちゃうけど、最後のきっかけ作りをしたい。たとえば、今回、メインステージのオープニングアクトを選ぶ大規模なオーディションもやるんですよ。各日2万5000人、2日間で5万人が入る想定なので、メインステージの一発目ってけっこうチャンスじゃないですか。「絶対このステージに立ちたい」っていうバンドはいると思うんです。そういう、ゼロイチを作れるようなバンドを探したいなと。オーディションは8月の頭から募集して10月に決定するようなスケジュールを組んでいるので、それもイベントのプロモーションの一環としてやっていこうかなと思ってます。
ーシーンを大きくしていきたいとか、幹を太くしていきたいという考え方はREDLINEを続けていく中でより強くなっていたところはありますか。
KTR そういう意味では、2019年に初めてフェスという形で幕張メッセで「REDLINE ALL THE BEST 2019」をやったのが大きかったかもしれないですね。かつては 10人ぐらいの動員だったSiMがトリを飾って何万人もの人を集めて、バンドは10年でここまで成長できるのかっていう喜びがあって。だったら、そういうバンドをもう一度つくることがJMSとしての、REDLINEとしての役割なんじゃないかって。売れてるバンドをより広く知ってもらうんじゃなくて、知らないバンドを売れさせたい。それが自分たちの一番の使命。そういった経験から新人をもっとしっかり探していこうという気持ちにはなったかもしれないですね。
「REDLINE ALL THE BEST 2019 ~10th Anniversary~」にて。盟友SiMのライブ中、MAH(Vo)に呼び出されウォールオブデスの真ん中に立つKTR(©REDLINE)
ーその想いが、今回でファイナルにしようという気持ちを強くさせた。
KTR かもしれないです。今回選ばれるオープニングアクトの2バンドが中心となってまた新しいカルチャーを作っていって、分母が大きくなったときに新たなフェスができるかもしれない。そのために僕は水面下に潜って、ライブハウスで活躍できるようなバンドをたくさん作ろうかなと思ってます。
ーそういった意味では、すごくポジティブなファイナルなんですね。
KTR 会社的に考えると、年1のフェスはやるべきなんですけどね。2日間のフェスを毎年しっかり乗り切れたらビジネスとして成り立つし、キャッシュフロー的には安定するんですけど、それをやってしまうと結局はいいものを作れなくなってしまうんで。
ー目先の2、3年ではなく、10年、20年を。そして、自分たちの会社のためだけではなく、シーンのために。
KTR そうです。
ー今後、JMSはどうなっていくんでしょう?
KTR うちはマネージメント、レーベル、ライブ制作といった基本的な音楽ビジネスを360度できるようにはしているんですけど、それはアーティストの需要と供給に合わせた契約にするためなので、そこは他のレーベルやマネージメントとは違うと思います。お互い、カジュアルに寄り添って、サポートして上へとあげていく。今後もそういったことを頑張っていきたいと思ってます。
ー契約で縛らない関係性を売りにしている会社ってあまり聞かないですよね。
KTR ここ数年、バンドの間でセルフマネージメントが台頭してきていて、個人のマネージャーとエージェント契約して一緒に成り上がっていくっていう海外型のスタイルに変わっていってますよね、今後どこもきっとそういう形になっていくと思うし、マネージメントが360度アーティストホールドするっていうのはお互いにとって危険度が高いのかなと思います。
ー確かにハイリスクハイリターンではありますね。
KTR そうなんですよ。それに、バンドもセルフマネージメントのほうが縛られず、お金も生み出せるというマインドになってる。そういう考え方はすごく大事だし、個人的にはいい風潮だと思うので、そういうバンドをサポートすることで自分たちもいかにマネタイズしていくか考えるほうが、バンドともいい関係を作れるような気がしますね。
ーファイナルを終えたあと、具体的にはどういう動きになるんですか。
KTR REDLINEは一旦お休みなんですけど、面白いイベントやコンテンツは僕の中でいくつか考えてます。でも、次の一手は僕が主体になって動くんじゃなくて、僕のアイデアを部下が大きくしてくれるようなものにしようかなと思ってます。自分がやっちゃうと下が育たなくなっちゃうので、自分がこれまでやってきたことをうまくつないでいきたいですね。
ーいいエンディングを迎えたいですね。
KTR 本当にそうですね。自分が死ぬときにこの日のことを思い出すぐらい記憶に残したいし、お客さん、演者、セキュリティの人たちまで含めた裏方スタッフまで、みんながそう思えるような日にしたいですね。
KTR
株式会社ジャパンミュージックシステム(JMS)専務取締役。大学卒業後、JMS入社。CD流通業を経て、レーベル(FOMARE、KOTORIが所属するsmall indies tableなど)、ライブ制作/マネージメント、アパレル「Deviluse」などを展開。ライブツアー「REDLINE」を2010年に始動させた。初年度にはSiM、クリープハイプ、Fear, and Loathing in Las Vegasらが出演した。
REDLINE ALL THE FINAL
2024年12月7日(土)・8日(日)
千葉・幕張メッセ国際展示場9~11ホール
【出演アーティスト】
7日(土)ACIDMAN / Awich / AgeFactory / ALI / ASP / bacho / FAT PROP / FOMARE / go!go!vanillas / SATOH / HERO COMPLEX / KOTORI / MONGOL800 / MY FIRST STORY / PEDRO / RIZE / SIX LOUNGE / THE FOREVER YOUNG / TETORA / tricot / w.o.d. / 04 Limited Sazabys / クリープハイプ / サンボマスター / ハルカミライ / 東京スカパラダイスオーケストラ / 優里 / WurtS
8日(日)AFJB / BLUE ENCOUNT / coldrain / Crossfaith / Crystal Lake / CVLTE / Dragon Ash / dustbox / EGG BRAIN / ENTH / Fear,and Loathing in LasVegas / FOR A REASON / HEY-SMITH / MAN WITH A MISSION / MONOEYES / MY FIRST STORY / NOISEMAKER / Northern19 / Paledusk / ROTTENGRAFFTY / SHADOWS / SHANK / SiM / The BONEZ / SPARK!!SOUND!!SHOW!! / TOTALFAT / マキシマム ザ ホルモン / FACT
https://redlineallthefinal.com/
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