『Already』はそんなこれまでの集大成であると同時に、これからを見据えて、改めて自分たちの本質を見つめ直した作品に。彼らが10代の頃に触れてきた2010年代の日本のバンドに対する憧れと、90年代のアシッドジャズやネオソウルへの愛情を抱えつつ、銭湯を舞台にした男女のもどかしい関係性を描く「Send To You」をはじめ、ささやかな日常の幸せを摘み取った歌詞世界には彼らの世代意識や人柄がよく表れていて、そこにこそluvが2020年代のポップスターになりうる可能性を強く感じさせる。制作の背景について、メンバー5人に話を聞いた。

左からOfeen(DJ)Zum(Ba)、Rosa(Key)、Sho(Dr)、Hiyn(Vo, Gt) Photo by Kana Tarumi
―「Fuwa Fuwa」でのメジャーデビューから約半年を経て、1stミニアルバム『Already』が完成しました。この期間にどんなことを感じて、どんな作品にしようと考えましたか?
Hiyn:この半年ぐらいは振り返る暇もない感じだったんですけど、アルバムで自分らのどういうところを強さとして、良さとして出していくかってなったときに、歌詞もサウンドも身近な、ナチュラルな日常を摘み取る形が一番luvらしいと思ったんです。僕たちの大好きな、2010年代の日本の音楽を変えた人たちに憧れてばかりじゃダメだなっていうのが強くて、その上で自分たちのやりたいことができたアルバムかなって。
―自分たちが憧れた2010年代のバンドをそのまま後追いするんじゃなくて、90年代のアシッドジャズやネオソウルを取り入れつつ、自分たちらしく鳴らすというのがもともとのluvの考え方だと思うんですけど、前の世代とは違う自分たちの色をどう出すか、このタームではどんなことを考えましたか?
Hiyn:僕らのインディーズ1作目とかは、自分たちの好きなことを憧れだけでやってたと思うんですけど、でもその後に出した、自分らなりに考えてやったつもりの曲でもまだ上の世代と比べられることが多くて。そこで自分たちらしさについて改めて考えたときに、luvの人柄が表に出ればなと思って、それで日常を汲み取る形がいいと思ったんです。ライブにも5人の普段の素の感じが出てるし、音にもそれが出てる。僕はスカしたいけどスカせられない、思春期こじらせなんで(笑)、それもあって、今は日常を摘み取る形がいいかなって。
Fuwa Fuwa (Studio Live Session at Amazon Music Studio)
―チャリについて歌う「Spare」から始まって、「Send To You」は銭湯、「柔軟剤DOPE」は文字通り柔軟剤と、まさに日常をモチーフにした曲が並んでますもんね。
Hiyn:でも音楽的にはもちろん憧れも込めてますし、よりたくさんの人に聴いてもらうためにも、いろんなことを考えましたね。
Zum:このアルバムの前までは宅録やったんですけど、このアルバムはほとんどスタジオでレコーディングしたもので、僕らが持ってるものをどう最大限出すか、最大限を出してもまだ届かないところをどう乗り越えていくのかをじっくり考えたアルバムかなと思っていて。なので、僕らが現時点で出せる最高よりもちょっと高いところにあるような曲が多い印象はありますね。


Photo by Kana Tarumi
Ofeen:アレンジの仕方にはこれまで以上に気を配ってて。今まではDAWやったから、データが回ってきて、自分の音を入れていくスタイルだったんですけど、今回は全員で話して、「ここは自分が出る」「じゃあ、ここは自分は控える」みたいな、そういう緻密なことをちゃんと考えたし、いろいろ試行錯誤したアルバムになったなって。
Rosa:過去に4曲入りのEPを出したことはあるけど、今回8曲入りという大きな規模の作品を作るにあたって、一つ一つの楽曲のクオリティももちろんなんですけど、全体としてどういうふうに聴かせるのか、どういうふうに届けるのかを改めて考えながらできたかなと思いますし、より自分たちの音楽を俯瞰して考えられるようにもなって、いい制作の期間になったと思ってます。
Sho:初期は「できるだけ上手く演奏する」みたいな気持ちで、でも技術も経験も足りてない状態から、ちょっとずつこのアルバムでレコーディングにも慣れてきて、自分の素を出せたというか。Hiynも言ったように、歌詞では日常を、自分を着飾らずに言う、みたいな感じだと思うので、演奏も変にいらんことをやるんじゃなくて、自分らしいドラミングを追及できるようになってきて、気持ち的にもだいぶ楽になりました。
「Send To You」で追求したナチュラルさ
―リード曲の「Send To You」は「銭湯を舞台にしたラブストーリー」という題材からしてまさに日常感がありますよね。でもそれをクールなサウンドに乗せて、ポップスとして聴かせているのが新しい。
Hiyn:「Send To You」は一番考えたかな。普段はアレンジ面であんまり話し合うことがなく、結構任せていて、これもほぼ任せたんですけど、音楽に詳しい人が聴けば聴くほど、いい塩梅やなって思ってもらえるような曲になったかなって。
―コードに関してはRosaくんとやりとりすることが多いんですよね。
Rosa:この曲は緻密に構築しました。セクションごとの場面をちゃんと設定して、その上で全体としての整合性もあるように整えたので、全体として見ても、部分的に見ても、作品の良さが表れるようにはなってるかなと思いますし、それが押しつけがましくなく、歌詞の世界観に合うようなナチュラルな感じで伝えられるように、音色とかプレイで気を配りました。歌詞は1番が女性の視点、2番が男性の視点で書かれてるんですけど、その雰囲気に合わせるために、1番は白玉音符を増やして、柔らかい印象にして、2番以降はアタックとかリズムが立つように演奏したり、歌詞から想起される音を自然に出せたかなと思います。
―転調は近年のJ-POPの流行でもあるけど、わりと仰々しい転調も多いなかで、このナチュラルさは日常感というテーマにもフィットしてますよね。
Hiyn:コードはナチュラルなジャスト進行をしてるんですけど、毒々しくなく聴こえて、爽やかさとしてはマジでいい落とし込み具合かなって。ラストは251(Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ)の真ん中を全部裏にしてて、そうすると全部ルート下降でいけるから、なじみやすいんだけど、でもやっぱり聴いたことがない、すごくいいバランスになったかなって。
―この曲はトークボックスも新鮮ですね。
Ofeen:前々からトークボックスをやりたいなと思ってたんです。アレンジの幅的にも、これからのluvとしても広がるのはいいかなと思って。で、この曲を作ってるときに、「DJじゃないかも」ってなって、「じゃあ、やってみるか」みたいな感じで始めました。フレーズはレコーディングのギリギリまで考えて、やっとできた感じでしたね。
―歌詞もレコーディングの直前にできたそうですね。
Hiyn:結構切羽詰まってて、「次が俺の歌録りやけど、歌詞できてない」みたいになったときに、こいつ(Ofeen)とちょっと散歩に行ったんです。普通にプライベートな話をしてたんですけど、そのときにこいつがぽろって言ったのをそのまま、初めて手書きで歌詞を書きました。歌詞は他の人と絶対かぶりたくないっていうのがあって、銭湯っていうシチュエーション自体もそうなんですけど、2人が交わる場面が脱衣所を出てからしかない、お互いの妄想でずっと物語が進んでいくのは面白い展開かなと思います。
―銭湯を舞台にしてるけど、男湯女湯で分けてない。Rosaくんが言ってくれたように、1番が女性目線で、2番が男性目線とも受け取れるけど、明確な線引きはなくて、そこには現代のジェンダー的な視点も含まれていると言えそうですね。
Hiyn:そうですね。人称的には結構ばらつかせて、「特定の誰か」みたいにはしないように意識してます。人称をぼやかすと、誰が誰だかわからなくなるんで。

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先人への敬意と自分たちの色
―以前も「Gum i」でLGBTQについて言及していたり、わかりやすくメッセージ性を出すわけではないけど、今の社会に対する目線を含んでいることもluvの特徴ですよね。そういう話をメンバー同士でしたり、ジェンダーを題材にした映画やドラマを見ることが多かったりもしますか?
Sho:特に意識してそういうものを見ようとはしてないかもしれないです。
Hiyn:僕らの世代は義務教育からそういうものがあるので、誰にでも普通に、潜在的にあるものというか。
―ジェンダーを題材にした映画やドラマを自然に吸収していて、アウトプットに繋げていることも、2010年代のバンドとは違う、2020年代のバンドならではかなって。
Hiyn:正直映画やドラマの影響は今回そこまでないんですけど、文学との結びつきはかなりあって、「Ozone」は星新一の『ようこそ地球さん』、「LUV」は梶井基次郎の「檸檬』から来てるんです。
―Hiynくんは大学の学科が文学部なんですよね。
Hiyn:そうなんです。「LUV」に関しては、今僕たちが直面してることとして、やっぱり俺らより前にすごくかっこいい人たちがいて、自分たちはそんなつもりじゃなくても、どうしてもそこと比べられてしまう。でもさっきも言ったように、luvの美学として、日常の幸せを摘み取るのがいいんじゃないかって気づいたときに、先人たちに喰らって、レモンに自分の美学を感じた『檸檬』と重なる部分があったんです。
―『檸檬』をモチーフにしたということは、やはり上の世代と比べられてしまうことに対しては、少なからずフラストレーションを感じていたわけですね。
Zum:メンバー全員そういうフラストレーションみたいなものは多少なりとも感じていて、どういう曲を出しても先人と比べられるのはやっぱり宿命ではあったんです。でも今回のアルバムでかなり自分たちの色が出せたと思うし、自分たちが進んでいく方向がわかったというか、その道筋がこのアルバムの中にあると思ってます。

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―ちなみに、先人であるSuchmosが去年の10月に再始動を発表して、今年の6月に横浜アリーナでライブを開催することはどう受け止めていますか?
Hiyn:僕個人はやっぱりSuchmos、SANABAGUN.、cero、D.A.N.であったり、そこの世代にJ-POPの感性を磨いてもらったんです。で、Suchmosの復活に関しては、僕的にはもうluvとしての方向性はこれやっていうのが定まったタイミングだったので、その話を聞いたときはマジで「あっつー」って感じ(笑)。
―今は自分たちの方向が見えたから、これだったら一緒にやったときに相乗効果が生めるかもしれない。
Hiyn:そうですね。あの人たちがやってくれたことは僕らにとってはやっぱりデカすぎることで、僕らが今音楽をやれてるのは、あの人たちがいなかったら絶対無理というか、結成して1年でメジャーデビューできたのは、あの人たちが日本のリスナーの耳を変えてくれたからで。だからその人たちがしてくれたことへの恩返しを、別アプローチで「こういうのができましたよ」って証明できたら、それがluvとして一番熱いですね。
アシッドジャズやネオソウルへの愛情
―実際今回のアルバムでも「Send To You」みたいにはっきりとluvらしさを打ち出した曲もあれば、これまでを引き継いだアシッドジャズ路線も入っていて。アルバムで初出しの曲だと「Spare」や「Ozone」がそうだと思うけど、でも「Spare」のように歪んだギターが前に出ている曲はこれまでなかった印象で、ライブを意識したのかなと。
Hiyn:あと1曲足りなくて、最後に全員で合わせて作ったのが「Spare」です。コードに関してはRosaに聞く部分もあるんですけど、煮詰まったときにはこいつ(Ofeen)が奇抜なことをしてくれるので、「Spare」のキモさは全部こいつのせいです(笑)。
―Rosaくんに出会う前はOfeenくんがキーボードだったんですよね。
Hiyn:そうですね。今回「LUV」ではこいつが鍵盤を弾いてます。
―Zumくんも含めてだろうけど、コードワークをそれぞれが詰めて考えられるのもluvの強みかもしれないですね。「Ozone」はシンセの音色をはじめとしたサウンド作りの面白さが際立った曲だなと。
Rosa:シンセを使う曲は「Ozone」が2曲目で。「柔軟剤DOPE」が1曲目だったんですけど、そのときはまだ試行錯誤の状態で、飛び道具的に用いたところがあるんです。でも今回はもっとストレートに、いろんな層に届くように音色作りをしたし、「柔軟剤DOPE」ではリードのリフをギターが弾いてたんですけど、「Ozone」ではシンセサイザーで弾いてみたり、演奏表現の幅はかなり広がったかなと思ってます。
Hiyn:アシッドジャズをリファレンスに置いてる2曲でも、「Spare」と「Ozone」はまた別軸のアシッドジャズというか。「Ozone」に関しては、ジャミロクワイの『Funk Oddyssey』を意識していて、だからあんまり重たくなくて、全部正確に正確にっていうノリなんですけど、「Spare」に関してはジャミロクワイというよりはマザー・アースで、もうちょっといなたさのある感じ。それをどうポップスに落とし込むかを考えた結果、みんなシンプルに、ムダなことをしてなくて、音数も少なめ。それをあえて1曲目に置くことで、自分たちならではの部分が出せたかなって。
―それこそSuchmosの影響もあって、日本だとアシッドジャズ=ジャミロクワイみたいなイメージかもしれないけど、ジャミロクワイの中でも変遷があるし、マザー・アースやコーデュロイもいるしっていう、そこをちゃんと示していることは重要ですよね。
Zum:アシッドジャズ寄りの曲は結構やりたい放題やってるのかな。鍵盤もそうですけど、リズム隊は特にやりたい放題好きなことをやってると思います。特に「Ozone」の跳ね感が好きで、あの曲は僕がフレーズを持ってきて、それを展開して、ギターと合わせたものを軸に作っていったので、「Ozone」のベースプレイは特に気に入ってます。
Sho:ドラムは疾走感が欲しくて、ぐんぐん前に行く感じを演出したいんですけど、それはテンポが速くなるっていう意味ではなく、プレイでそれをどう演出するかが常に自分の中で課題になっていて。今回一番疾走感が出せたのは「柔軟剤DOPE」で、あんまりしないんですけど途中にフィルインを入れてて、うまい具合に僕の好きなこともできてるし、曲の盛り上げとしてもフィルインがちゃんと引き立ってるし、すごく気持ちいいですね。逆に「Spare」はドラム自体はそんなに疾走してないけど、ドラムがしっかり土台を作る系の曲になっていて、そういうのも嬉しいなと思います。

Photo by Kana Tarumi
―「LUV」や「胃袋ラブストーリー」はこれまでの特徴だったネオソウルというよりも、もっとルーツ寄りのソウルになっていて、そこにもluvらしさが出ていると感じました。
Hiyn:「胃袋ラブストーリー」はリファレンスがもろアル・グリーンで、リフ面に関してはスティーヴィー(・ワンダー)を持ってきて、自分たちなりのクラシックソウルのミックスJ-POPって感じ。この曲が一番5人のナチュラルな感じが出てるかな。編成もDJ、ギターボーカル、ベース、キーボード、ドラムやし。ほんまやったら「LUV」を最後に持ってくるんやろうなと思うけど、でもluvらしくハッピーで終わりたくて、これでアルバムを締めるのが一番luvやなっていう感じですね。
―バラードの「LUV」で終わらせるのではなく。
Hiyn:ディアンジェロが『Voodoo』で「Untitled(How Does It Feel)」をラストから2曲目に置いちゃってるから、それ以降の人たちはみんな最後の方にああいう曲調を持ってきがちで。でも雰囲気だけでやってるって思われても嫌やし、luvはそう思われがちやったりもするから、もっと俺らならではの部分を見せたいっていう、それが最初の「Spare」と最後の「胃袋ラブストーリー」ですね。
―最後が拍手で終わってるのも印象的で、もちろんこのアルバムの終わりでもあるけど、バンド結成からずっと駆け抜けてきたわけで、ここで一旦ひと区切りをつけて、ここからさらにまた進んでいくという、そんな感覚もあるのかなと。
Hiyn:その通りですね。普段みんなのプレイに関してはほとんど口出ししないんですけど、「これは録りたい」って言って、やらせました(笑)。「胃袋ラブストーリー」はなかなかアレンジが決まらなかったんですけど、最終的には一番ナチュラルな自分たちらしいアレンジになって、アルバムのラストにこれを置けて良かったなと思います。
―「LUV」は梶井基次郎の『檸檬』がモチーフという話がありましたが、このタイミングで大文字の「LUV」をタイトルにしたことにはどんな意味合いがありますか?
Hiyn:タイトルは最後につけたんですけど、みんなに向けた曲を1曲はアルバムに入れたいなって。luvはいつもプラスのことから歌詞を考えるんですけど、これは結構ネガティブな方から入ってて、「どう音楽業界で生き残っていくか?」みたいなことを考える中で、途中でも言ったように、日常の幸せに美学を感じる点が大事だなと思って、これはメンバーに向けたものでもあるから、1stアルバムに自分らの名前を、大文字で入れとくかって。だから、これはメンバーみんなに向けてのLUVですね。

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luvはあくまで等身大、日常の幸せを摘み取る
―『Already』というタイトルには「これまでの自分たちを詰め込みつつ、このアルバムを完了させ、次のステージに進む」という意味が込められているそうですね。前にHyinくんと話をしたときに、メンバーみんなでOfficial髭男dismを見に行って、日本でポップスをやるということについて考えさせられたと話してくれましたが、そういった経験も踏まえて、今後の自分たちについてどんな展望を持っていますか?
Hiyn:今の日本で一番いろんな人に聴かれているバンドの一つで、なおかつ歌ってる人はブラックミュージックがルーツにあることも感じられて、日本であれをやってるのはすごいなって。自分たちがヒゲダンみたいになりたいかっていうとまた違うけど、俺らから見るとアプローチが本当にすごくて、だからあんなに売れるんやろうなと思って。でもうちら5人としては、まず一緒に飯食えるぐらいになろうっていうのを決めたので、そのためにやれることをやるって感じです。もちろんluvらしさは失いたくないから、今回の「Send To You」みたいに、いろんな人にも聴いてもらえるけど、自分らが好きな部分がちゃんとある曲を作っていきたいです。
Sho:自分らの精一杯できることを日々求め続けていけば、おのずと自分たちの一番落ち着けるポイントに行けるんじゃないかなっていう、楽観的ではあるんですけど、僕はそういう感じの考え方で。これからももちろん飛躍していけたらいいなと思うし、みんなで食べていくのももちろん一つの目標ではあるんですけど、5人の今の空気感のまま、この楽しい雰囲気で、自分ららしく、進み続けられたらなと思ってます。
Rosa:僕もこれからどんどん大きくなりたいっていう野望はもちろんありつつ、それと同時にリスナーとしての自分も失いたくない。常に音楽を好きである自分でいたいっていうのは多分全員思ってることだと思うので、それは自分のルーツを大切にする姿勢もそうだろうし、音楽に対するリスペクトっていう部分でもそうだろうし、大きくなることを求めすぎて、そこを忘れるようにはなりたくないと思ってます。
Zum:バンドの規模がだんだん大きくなってるのは本当にありがたいですけど、それよりも自分らの日常を忘れずに、5人でのこの空気感のまま、ずっとやっていけたらいいなっていう部分が大きいですね。
Offeen:根底にある軸はぶらさないように、でも視野を広げつつ、間口を広くしていきたいですけど、でもやっぱり楽しいから音楽をやってるので、自分らが作ってて、演奏するの嫌やなとか、この曲出したくない、みたいなバンドになったら、それはもう終わりかなって。自分らがいいと思う曲を作り続けて、音楽やっていけたらなと思います。
―やっぱりluvらしいですね。「LUV」の歌詞に〈小さいを知って 僕らでいて〉とありますが、大きな夢を語って、それに憧れるのもポップミュージックの魅力だけど、あくまで等身大で、まずは自分たちの日常を大事に考えるっていうのは、特にluvと同世代には響く感覚だと思う。もちろん、それでいてluvはみんなから憧れられるスター性も持っているバンドだと思うから、それこそ2010年代のバンドとは違う、2020年代のバンドならではの上昇曲線をどう描いていくのか、これからとても楽しみです。
HIyn:周りから見たら、仲良しこよしでやるのは甘いと言われるかもしれないけど、でもやっぱりそれがないとサウンドがよくならないと思うんです。「Send To You」の温かみにしても、この5人の関係性だから出すことができた。そういうのは思いますね。

Photo by Kana Tarumi
Hair & Make up by HIRO
Stylist by yoshiii
衣装提供=DRESSDUNDDRESSD、GENTLE MONSTER、Ray-Ban

luv
『Already』
発売中
再生・購入:https://luv.lnk.to/Already

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