2025年、Redditの犯罪系フォーラム r/TrueCrimeDiscussion に投稿されたある比較画像が、再び注目を集めている。そこに並べられていたのは、アメリカの凶悪犯ローレンス・シングルトンの警察スケッチと実際のマグショット(逮捕時写真)。
この2枚の差があまりにも大きく、「これでどうやって本人を特定したのか?」「捜査に支障はなかったのか?」と議論を呼んだ。

【写真】実際の犯人の顔はこちら

投稿者はこう書いている。

「見つけた情報によると、逮捕につながったのは警察のスケッチの方なのですが、今回の事件での逮捕についての情報は乏しく、『釈放後の殺人』での逮捕の方が多く出てきます。」

つまり、スケッチが初犯の解決に使われたという説に対して懐疑的な立場を取っており、シングルトンが実際に逮捕されたのは釈放後の殺人事件の捜査によるものではないかと指摘している。

ローレンス・シングルトンは、1978年に15歳の少女メアリー・ヴィンセントを誘拐・暴行し、両腕を切断して遺棄した犯人として知られる。奇跡的に生還したメアリーの証言により有罪判決を受けたものの、模範囚として出所。出所後の1997年には、別の女性を殺害し再逮捕されている。この一連の事件はアメリカ犯罪史上でも極めて異例であり、被害者メアリーの勇気や、刑罰制度の矛盾も含め、長年にわたって語り継がれている。

投稿に寄せられたコメントでは、「スケッチと実際の顔があまりにも違う」という意見が目立った。あるユーザーはこう書いている。

「もしこのスケッチだけを見せられたら、犯人とは思えなかったと思う。」

また、他のコメントでは「スケッチは被害者や目撃者の記憶を元にしているから、必ずしも客観的な証拠にはならない」「似顔絵のスタイル次第で”凶悪さ”や”人の良さ”が強調されてしまう」といった指摘もあり、捜査ツールとしての似顔絵の功罪が浮き彫りになった。

近年、AI生成による似顔絵や、捜査資料のビジュアル化も進んでいる一方で、顔という”主観に依存しやすい情報”の扱いには慎重さが求められている。この投稿をきっかけに、「警察の似顔絵はどこまで信頼できるのか?」「私たちはどのように”犯人らしさ”を判断しているのか?」といった視点が、再び問われている。
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