25周年イヤーを迎えた倖田來未が、自らの歩みを率直に語った。音楽への情熱、家族と過ごす日々、信頼するチームとの絆──そのすべてが彼女の活動を形づくっている。
最新SUMMER EP『De-CODE』に込めた想いから、アリーナツアーへの意気込み、リーダーとしての覚悟まで。変わり続けながらも揺るがない信念を携えた”リアルな25周年”に迫る。

【撮り下ろし写真】倖田來未

ー今年は高雄でもステージに立たれていましたよね。アジア圏での活動についてどう感じていますか?

うちの旦那さん(Hi-yunk)が台北出身なんですよ。12年前、結婚した当時も「台北の人間と結婚した」って感じで、現地のニュースにも出たりして。そういうこともあって、台北の方々には親しみを持っていただいているのかなと感じています。

あと、中国でも台北でもそうなんですけど、やっぱり「いいメロディ」、哀愁のある上質なバラードがすごく好まれるなって感じます。向こうでライブをすると、意外と盛り上がるのがそういうバラードだったりするんです。あとTikTokを使ってない方も多くて、「め組のひと」みたいな曲が、逆に反応があまりなかったり。

ーそれでも、お客さんが真剣に聴いてくれている印象はありましたか?

そうですね。杭州や広州でもライブをさせてもらったんですけど、純粋に「いい音楽」を楽しんでくれる方々が多かった印象です。

ー25周年イヤーを迎えましたが、20周年はちょうどコロナ禍でしたよね。
当時のことを振り返ると、どんな思いがありますか?

あのときは本当に周りのアーティストもみんなツアーを断念していて。でも私は、「こういう時こそエンターテインメントの力を見せたい」と思って、ソーシャルディスタンスを保ちながら、アリーナツアーを開催したんです。

ただそのときは、「なんで自分ってこんなに運がついてへんのやろ」って思ってました。5周年、10周年とやってきて、20周年がまさかコロナとは……って。でも、今年の25周年は感謝を伝える年にしたいという思いが強くて。久しぶりにファンクラブイベントもやるし、周年の始まりにはディナーショーもやって、今までやったことないようなことにも挑戦しています。

ーコロナ禍は家族との時間も増えたと思いますが、それが音楽制作にも影響しましたか?

めちゃくちゃありました。私はもともとあまり休まないタイプなので、すごく不思議な時間でした。家では子どもとゲームしたりして、プロレスを知ったのもそのときです。最初は旦那と息子だけで盛り上がってたんですよ。私だけ見てなかったんですけど、「これは私も歩み寄らないと置いていかれるな」と思って(笑)。

音楽面だと、レコーディングを本当はやる予定だったのに、スタジオがコロナで閉鎖されたりして。
でも逆にその分、「歌いたい、踊りたい」って気持ちがどんどん高まっていって。結局、宅録でアルバムを1枚作ったんですよ。他にもオンラインで遠隔でボイトレしたり、家でストレッチやピラティスをやったり、自分磨きの時間がすごく増えました。そうやって「やっぱり私、音楽が好きなんやな」「歌いたいんやな」「ライブやりたいんやな」って再確認できた時間でもありました。

ーそうした変化の中で、ご自身の環境にも変化がありましたか?

そうですね。自宅にレコーディング・スタジオとダンス・スタジオを作ったので、家でもレコーディングもリハーサルもできるし、すごくよかったなと思います。結果的にプロレスもお仕事に繋がったし、今は家の中が音楽とプロレスでいっぱいになってます(笑)。

倖田來未が語る「リアルな25周年」──プロレス、家族、日常すべてが音楽に

Photo by Maciej Kucia

制作スタイルと家族との共同作業

ー家にスタジオがあることで、制作にも集中しやすくなったんじゃないですか。

今回のEPも何曲か旦那に作ってもらってるんですけど、ひらめいたらすぐ「こういうビート欲しい」と言って、ビートだけ先に作ってもらう……みたいなこともよくありますね。トップラインも「もうちょっと音数減らしたい」とか言いながら一緒に詰めてます。

ーHi-yunkさんは他のアーティストに楽曲提供する機会も多いですよね。

なので、彼がコンペで提出する用の曲を横で聴いていて、「それ、誰かに出すの?」って言ってお願いして自分用にもらったりすることもあります。
たとえば「Change my future」って曲も、旦那と亜嵐くん(白濱亜嵐 ※ALAN SHIRAHAMA名義で楽曲制作に携わっている)が自宅で作業してるとき、私がフルーツを差し入れしに行ったときに聴かせてもらって、「それ、めっちゃいい曲じゃない?」って。そしたら「歌ってくれるんですか?」って言われて、楽曲をいただいたこともあります(笑)。

ー音楽が家庭の中に自然にある環境なんですね。

そうなんです。家の中が音楽だらけで、インプットが多いんですよ。旦那が横で音を作ってるのが聞こえてくるし、私自身もいろいろ吸収するタイプなので。制作が本当に楽しいんですよ。

ーそうなると、制作活動はかなりコンスタントに?

めちゃくちゃしてますね。バラード作ってたら次はアップテンポやりたい、次はロックやりたい、みたいに。常にアウトプットしたくなっちゃうタイプで。

ーEPのディテールも緻密だし、制作面では細かい修正やブラッシュアップにもこだわっている印象です。

めっちゃします! たとえば「ChaO!」は、レコーディング全部終わってから「Aメロの歌い方が気になる」と言って、トラックダウンの日に録り直しました。
「CELESTIA」も、最初は旦那がトップラインをバーっと書いてくれたんですけど、キャッチーさに欠ける気がして。で、ロサンゼルスでMVを撮影してたとき、たまたま声をかけてくれた子が「Dance In The Rain」の作家さんで。その場で「この曲のこの部分書いてみない?」ってオファーして、共作で仕上げたんです。

今回のEPはほんと、作っては壊し、また作っては壊し……の繰り返しでした。曲ごとにカラーがまったく違うし、でも全部に”倖田來未のコード(核)”みたいなものは通っていて。そのコードをちょっと書き換えるだけで、くぅちゃんっぽく親しみやすくもなれば、アーティストとして美しくもなる。その変化をすごく実感したEPになりました。

ー4曲とも”C”で始まるタイトルですが、これは意図していたんですか?

実はぜんぜん意図してなかったんです!(笑)。トラックダウン終わって「全部聴かせて」ってDropboxを開いたら、全部の曲が”C”で始まってて、スタッフみんなで「えっ!?」って。そこで初めて気づいて、「何か意味を持たせられないかな?」って話したんですけど、結局何も思いつかなくて(笑)。でも、すごく綺麗に揃ったので、ちょっと珍しいですよね。まさにCODE(EPのタイトル『De-CODE』)のCですね……。


ー「ChaO!」は映画の主題歌とのことですが、歌詞にはどのような思いを込めたのでしょうか?

この曲は、人魚の女の子が人間に恋をするっていうストーリーの映画の主題歌なんです。主人公のチャオのけなげな姿が本当に可愛くて、でも切なくて。人間と人魚という違いの中でどうしたらいいかわからない葛藤を描いた曲なんです。それでいて、聴いてくれる人が笑顔になってくれたらいいなという思いも込めていて。たとえば”心”というワードを聞いたときに、聴いてもらった方にも笑顔がこぼれるように目をつぶっても「倖田笑ってるな」って感じてもらえるような、そんな歌声で歌いました。

冬に作った曲だけど、夏に聴いてもらうときに”ちゃんと夏を感じてほしい”って思って、HEY-SMITHのケンさんや管楽器の皆さんにも「もっと夏っぽくお願いします!」ってマスタールームから言いながらワイワイ楽しくRECさせていただきました! セーターを着ながら(笑)。

ー「Curly Hair」はビューティーにまつわる楽曲という印象があります。

今度、ビューティー関連の本(『倖田的ビューティ(BEAUTY)』)を出すんですけど、「美しさ」って顔が綺麗とかだけじゃなくて、内面の綺麗さがないと本当の美しさにならないと思っていて。髪型を変えたり、ネイルやメイクを変えたりするだけで、気分ってすごく変わるじゃないですか。たとえば街で誰かにぶつかられても、気分が落ちてたらイラっとするけど、テンション上がってたら「大丈夫ですか?」って優しくなれることってあると思うんです。この曲を聴いて、ファッションや髪型を時には変えてみて、気持ちを前向きに切り替えられたらいいんじゃないかな、という思いで書きました。

ー「CELESTIA」は倖田さんがプロデュースするカラーコンタクト「loveil」とリンクした曲なんですよね。


はい。loveilのコンタクトに「Celestia gray」っていうカラーがあって、その”天空のような”という意味合いの言葉からタイトルをとりました。もともとはSNS動画のBGM用に作ってくれたトラックだったんですけど、「このトラックめっちゃいいな」って思って、旦那がトップラインを乗せてくれました。ただ「もうちょっとキャッチーにしたいな」って思ってたところに、先ほど話したようにMVの撮影で作家の方と会ったことがきっかけで共作してもらうことになって、まさに”天空のような、幸せに包まれたふわっとした気持ち”をテーマにした、優しい楽曲になりました。

ー「CUBE」はEPの中でも一番攻めた楽曲に感じました。

これは『レッスルマニア』(米WWEが開催するプロレスイベント)を観に行った後、興奮冷めやらぬ中で「ゴリゴリのやつを作りたい!」って思って(笑)。周年イヤーだと、自分の人生やこれまでの歩みを表現する楽曲を作るんですけど、今年はオリジナル・アルバムのリリース予定がないので、EPの中で”倖田來未らしさ”を表現しようと思って。ファンのみんなとコール&レスポンスできるような曲にしました。観戦後、急遽フルサイズで制作して。

ーすごいスピード感ですね。

そうなんです。インスピレーションが来たら一気に仕上げたいタイプなので。しかも私、抽象的な表現でしか音のディレクションできないから、「もっとカラッとして!」とか「もっと太陽!」とか言って、旦那は「どういうこと!?」って(笑)。でも、そうやって感覚で作っていくのが私のスタイルなんです。「ChaO!」は冬に作った曲だけど、夏に聴いてもらうときに”ちゃんと夏を感じてほしい”って思って、管楽器の皆さんにも「もっと夏っぽく!」ってお願いしました。セーターを着ながら(笑)。

倖田來未が語る「リアルな25周年」──プロレス、家族、日常すべてが音楽に

Photo by Maciej Kucia

歌詞の発想、ライブとファンへの想い

ー歌詞に関してはどういうプロセスで書いてるんですか?

私は、結構”降ってくる派”なんですよ(笑)。1曲1曲、もう楽曲を100万回くらい聴いてると、メロディが自然と歌詞に聴こえてくるような感覚になってくるんです。書けるときは一気に書けるし、まったく浮かばない日もある。でも基本的には、その曲を永遠に聴いて、染み込ませていく感じで書いてます。

ー歌詞の中には”経験”や”生き方”を感じさせるものが多いですよね。ご自身の体験もかなり反映されていますか?

めちゃくちゃ反映されてます。私の歌詞は、経験したことや、こうありたいって思うことをそのまま音に乗せてる部分が大きいです。たとえば、チャラチャラした言葉を入れるときでも、それって”強がり”や”弱さを覆う強さ”だったり。そういう心情のリアルさを乗せたいんです。自分がこういうふうに言われたら嬉しいな、っていう理想像を倖田來未に託してるところもあります。たとえば自分じゃ直接言えないことも、楽曲としてなら言える。だから、私の中にあるもう一人の自分みたいな存在が、いつも言葉を紡いでくれてるような感覚ですね。

ー10月からアリーナツアーが始まりますね。25周年イヤーのライブに込めた想いを教えてください。

今回のアリーナツアーは、コロナ禍以降では久しぶりなんです。私はどちらかというとホールツアーが好きで、会場も綺麗だし、何よりお客さんとの一体感がある。一番後ろのお客さんの顔も見えるくらいの距離感で、すごく近いんですよね。でも今回はアリーナなので、ホールでは再現できないような、たとえばドーン!と特効を打ち上げたり、大掛かりな装置を使ったり、エンタメ性に特化した演出にしたいと思ってます。いまは「これやりたい」「あれもできる?」って、相談を重ねているところです。セットリストはもう仕上がっているので、あとはどう演出を組んでいくか、細かい詰めをしている段階です。

ー倖田さんにとって、ライブという場でいちばん嬉しい瞬間ってどんなときですか?

ファンの方が、曲を通して自分の感情を素直に出してくれている瞬間ですね。「この曲が好き」とか「この曲で泣いてる」とか、そういう気持ちがダイレクトに伝わってくる。生のコミュニケーションができる、唯一無二の場所だなって思います。私はわりと、歌いながら会場の反応を見ちゃうタイプなんですよ。ファンのリアルな反応を肌で感じられるのがライブの良さですよね。今回は25周年ということもあるので、テレビやカラオケ、有線などでよく流れてきたシングル曲を中心に構成した”ベストツアー”的な内容になっています。初めてライブに来る人も楽しめるように、パッケージとしてしっかり整えているつもりです。

ーデビューから25年という長いキャリアの中で、変わらなかったものと、変わり続けてきたものを教えてください。

変わらなかったもの……やっぱり関西弁ですね(笑)。もう東京に来て24年ぐらい経つのに、全然取れない。スタッフも当時は関西人ばっかりだったので、余計に染みついてる感じです。あとは「中身」だとデビュー当時から、根本的な部分は変わってないと思います。倖田來未というプロジェクトのリーダーとして、チームをどう導くか、どう守るか。自分の中の”核”はずっと大事にしています。

ー逆に、変わったと感じる部分は?

音楽がますます好きになってる、ってことですね。昔は”ヒット曲を出さなきゃ”と必死で、音楽を”楽しむ”余裕は少なかった気がします。でも一度ヒットを出したことで、自分の好きな音楽を追求できるようになった。たとえば「め組のひと」も、TikTokでバズったのってリリースから8年後なんですよ。だから、「カッコいいと思う曲を作っていれば、いつか絶対に花が咲く」と信じられるようになったし、ヒットのためにではなく、”倖田來未という人”を表現するための音楽を作りたい、って今は思っています。

ーその”倖田來未らしさ”を支えてきたものとは?

やっぱり、スタッフの存在が大きいです。セクシーな服を着ることで叩かれたときも、「倖田來未だからこそ、やるべきだ」と言ってくれたスタッフがいたから続けられた。
ファンもスタッフも、ずっと私を支えてくれています。チームが変わっても、時代が変わっても、私はみんなを信じてるし、仲間でいたい。だから逆に、スタッフが急に辞めたりすると本当に傷ついちゃって……ビジネスとプライベートの切り分けが下手なんですよね(笑)。でも、現場が和気あいあいとしてると、本当にいいアイデアが生まれる。笑顔があふれる現場こそが、いい作品につながるんだと思います。

ー制作の中で大切にしている”遊び心”や”衝動”は、どこから生まれてくるものなんでしょうか?

私はもう本当に「遊びも本気」がモットーなんです(笑)。たとえば『レッスルマニア』を観に行ったあと、「ヤバイ! なんかカッコいい曲作りたい!」ってなったり。そういう衝動が制作のヒントになってるんですよね。実際、今年ラスベガスでレッスルマニアを観たときは、めちゃくちゃ白熱しました。特にイヨ・スカイ選手。アジア人でもああやってベルトを掲げられるっていうのは本当にすごいことで、ああいう姿を観ると「私も頑張らなきゃ」って気持ちになります。

プロレスって、言葉は少なくても立ち上がる姿がすべてを語るじゃないですか。そういうところが自分と重なる気がするんです。批判されたり、叩かれたりしても、また立ち上がる。それが「倖田來未」なんだって。だから、プロレスと自分がすごく似てると思うし、励まされる存在でもあるんですよね。

ーそういった情熱や刺激って、プロレス含め音楽以外の場所からも受け取ることが多いんですか?

めっちゃ多いです! 舞台もよく観に行きますし、宝塚、劇団四季、明治座……ほんといろいろ行きます。演出や装置の仕組みを観て、「これ、どうやって動かしてるんやろ?」って、裏側にめっちゃ興味あるんです。あと音楽だと、NOFXのラストツアーをアメリカに観に行ったときに感じたんですけど、「畑は違っても伝わるものってある」ってすごく感じたんです。自分と全然違うジャンルのアーティストでも、やっぱりその熱量には刺激される。私、どんなジャンルでも「とりあえず観てみよう」って思うタイプなんですよ。嫌いなアーティストなんていない。むしろ、「なんでこの人、こんなに人気あるんやろ?」って思ったときは、ちゃんとライブに行って”人間性”とか”空気”を観に行きます。そうやって観察することも、私にとってはすごく大事なインスピレーションになってるんです。

ーそれはファンとの距離感を近く保ち続けている倖田さんならではの視点ですね。

そうですね。私、倖田組(※倖田來未のファンクラブの名前)のみんなが本当に大好きなんです。私自身も倖田來未のファンなんですよ。いつも「こういうこと言ってほしいな」「こういう歌、聴きたいな」って思って、私が言えないことを”倖田來未”に代弁してもらってるところがあるんですよね。

倖田來未が語る「リアルな25周年」──プロレス、家族、日常すべてが音楽に

Photo by Maciej Kucia

リーダーとして、アーティストとしての信念

ー25年のキャリアを通して、”倖田來未”という存在をどう守ってきたか。先ほど”倖田來未らしさ”の話をしてくれましたが、その考え方についてもう少し詳しく教えてください。

私は、やっぱり”リーダー”なんですよね、倖田來未プロジェクトの。スタッフが入れ替わることもありますし、チーム編成が変わることもある。でも、私が”芯”を曲げたら、チームが迷っちゃうと思うんです。だから「どう思いますか?」と聞かれたら、「私はこっちのほうが好き。倖田來未っぽいと思う」って、ちゃんと自分の考えを伝えるようにしてます。もちろん悩むこともあるし、客観視できないときは、「じゃあ、倖田組ならどう思うか?」と立ち返るようにしています。

ーその”芯”を支えるのは、やはりスタッフの存在ですか?

本当にそうです。たとえば昔、セクシーな衣装で叩かれた時期がありました。正直、めちゃくちゃ傷ついた。でも、当時のスタッフが「倖田來未だからこそ、やるべきだ」って言ってくれたんです。それで続けることができた。今、倖田來未を見て「カッコいい」って思ってくれてる人がいるなら、それはファンのみなさんと、過去のスタッフたちが作り上げてくれた結果だと思っています。

ースタッフとは家族のような関係なんですね。

そうなんです。だから、スタッフが急に「今日ご飯行けません」って言うだけで、ちょっと傷つく(笑)。ビジネスとプライベートをうまく分けられないタイプなんですよね。

でも、やっぱり笑顔がある現場のほうが、化学反応が起きる。いいものが生まれると思っているので、多少傷ついても、オープンマインドでいるようにしています。そして、そういう時に限って、残っているスタッフが優しくしてくれる(笑)。だからやっぱり人に恵まれてるなって思います。

ーその温かな信頼関係が、倖田來未というアーティスト像をつくってきたのですね。最後に、これからの自分について、どんな展望を持っていますか?

昔は「次はこの曲を超えなきゃ」「ヒットしなきゃ」ってずっと思っていました。でも今は、「音を楽しむ」ってことが、いちばん大事だなって思っています。もちろん昔の曲には、その時にしか生まれなかった思い出や感情が詰まっているし、それを超えることはできない。でも、”同じものを作らなくていい”って今は思えていて。たとえば「愛のうた」が好きな人が、「あれを超えて」と言ってくれることもあります。でもそれは、当時の思い出ごと大切にされているからで、もう一度作れるものではないんです。だからこそ、「違う角度のバラードを作ろう」と、音楽の見方もどんどん広がってきた。ヒットのためにではなく、「倖田來未という人を大切にしたい」という気持ちが、今の私の原動力になっています。

倖田來未が語る「リアルな25周年」──プロレス、家族、日常すべてが音楽に

SUMMER EP『De-CODE』
倖田來未
発売中
https://kodakumi.lnk.to/De-CODE_PKG
https://kodakumi.lnk.to/De-CODE_DLSTR

01. ChaO!
02. Curly Hair
03. CELESTIA
04. CUBE

商品詳細はHPより:https://rhythmzone.net/koda/discography/

KODA KUMI 25th ANNIVERSARY TOUR 2025 ~De-CODE~

2025年10月18日(土)/19日(日)東京・京王アリーナTOKYO
2025年12月13日(土)/14日(日)大阪・大阪城ホール
詳細はHPより:https://rhythmzone.net/koda/live/tour.php?id=1002715&fdate=2025-10-18&ldate=2025-12-14

【倖田來未】
オフィシャルHP:https://rhythmzone.net/koda/
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