2025年、BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBEが新たな一歩を踏み出した。日髙竜太、加納嘉将、海沼流星、深堀未来、奥田力也、松井利樹、砂田将宏の7人は、マイクを全員が握り、ダンス、ボーカル、ラップ、アクロバットを自在に織り交ぜる唯一無二のグループとして進化を続けてきた。
2024年にはグループ初の日本武道館公演を即日完売させ、第1章を堂々と完結。そこから挑戦の舞台をさらに広げ、2025年は自身初となるアリーナ公演「BALLISTIK BOYZ ARENA LIVE 2025 ”IMPACT”」を成功に導き、アジアツアーへと歩みを進めている。

そんな彼らが第2章の開幕を告げる最新EP『Stardust Forever』をリリースした。本作は「Stardust Forever」「All of You」「Shave Ice」「CRASH」という全4曲で構成され、エモやポップパンク、レゲトン、チルポップ、さらにはロックといった多彩なジャンルを横断。BALLISTIK BOYZのクリエイティビティと勢いを凝縮し、未来への覚悟を刻みつける渾身の作品となっている 。

―前回の取材では「2024年を勝負の年にしたい」とお話ししてくださいましたが、達成できましたか。

日髙:できたっすね。勝負して勝ちました。今までずっと「ネクストステージに行きたい」という想いを抱えながら、ホールツアーだったりを2021年くらいから繰り返してきて、ようやく目標のひとつだった日本武道館でのライブを叶えることができましたし、今年になってアリーナライブやアジアツアーという次なる目標に繋げることもできたので。そういった意味で、2024年はしっかりと着実に進めた1年になったと思いますね。

―実際に日本武道館に立ってみて、いかがでしたか。

砂田:すごく自信がつきました。
今までやってきたことが報われたというか。「無駄じゃなかったんだな」ってすごく思えた。ヒロさんや先輩からも「日本武道館に立てるのは、アーティスト人生ですごいことだから。まだまだ叶えたい夢がいっぱいあって、焦ることもあるだろうけど、ここに立てたことを噛みしめて自信を持ってもいいと思うよ」みたいなことを言ってもらえて。「たしかに」って思いましたし、モチベーションが上がりました。嬉しいことに、チケットも即完で。

日髙:もちろん、武道館を埋められる自信はあったんです。それでも、即完はびっくりしましたし、本当にありがたかったですね。

―武道館で完結した第1章BALLISTIK BOYZの軌跡を作品として残したのが、年始にリリースされた『Chapter 1』になると思いますが、改めてどのような作品になったと感じていますか。

深堀:「こういう曲ができるんです」というより、自分たちの音楽の幅広さや成長から、今後の可能性を感じてもらえるようなベストアルバムになったと感じています。

日髙:アリーナライブや今回のEPで第2章が始まる前に、ちゃんと『Chapter 1』として形にしておいてよかったよね。自分たち自身が振り返ることができますし、何よりファンのみなさんが振り返ることができるので。


砂田:こうやって、まとまったもので観られるのがいいよね。10年くらい経ったときに観てみたいです。

―改めてBALLISTIK BOYZにとって、第1章はどんな章でしたか。

砂田:大変だった。本当にいろいろあったもんな……。順調なときもあれば、全然そうじゃないときもあった。

松井:けっこう苦しかったっすね、僕は。みんなでいっぱい悩みましたし。最初の駆け出しは、初めてのツアーも全公演ソールドしてすごくいい感覚があったけど、コロナに入ってからどんどん歯車が狂っていった感覚があって。グループの勢いが失速した感じがしたので、すごく悩んだんです。でも、武道館で第1章を達成して、スッキリしたというか。

砂田:完成した感があるよね。
正直なところ、こっからは迷いなく進めそうな気がする。

奥田:より加速して突き進んでいけるような感覚が今はあります。悔しさを味わっていた期間では、ひとりひとりが「うわ、きついな」とか「うまくいかないな」って思うことが何回もあったんですけど、今になって思うと全員で乗り越えられたように感じているので。悔しさがあったからこそ、7人の絆が強くなりました。

松井:第2章は目標までの過程を楽しむというか。ゴールだけを決めておいて、そこまでの道のりはやってくるものを楽しみながらやっていける章にしたいなって思った第1章でした。

―さっそく第2章が『BALLISTIK BOYZ ARENA LIVE 2025 ”IMPACT”』で走り始めていますが、初めてのアリーナ公演はいかがでしたか。

砂田:最高でした。

奥田:EXILEさんだったり先輩方の後ろで躍らせてもらいながら、アリーナやドームのステージに立つなかで、「いつか自分たちの単独ができたらいいな」って思ってきたので、ステージに立った瞬間は、今までのライブとはちょっと違った感情になりました。実際に達成した今も「本当に自分たちだけでアリーナ規模のライブを実現できたんだ」って感じで。

松井:1年前くらいまで「アリーナでライブやりてぇ!」って言ってたもんね。

奥田:みんなでよく話していたよね。


松井:先輩のライブに行くたび「いいな。やりたいな」ってめっちゃ思ってましたけど、気づいたらやってた。

砂田:観に来ていた家族が「アリーナで単独ライブしているのを観て感動した」と言ってくれたのが、嬉しかったですね。親孝行がひとつできたなって。ちょうど1ヶ月前にEXILEさんのツアーファイナルが同じ会場で、僕らも出ていたんですよ。そこに自分たちだけで立っていることを、親が「ちょっと信じられなかった」と話しているのを聞いて、「アリーナに立ったのか……」って実感しました。

日髙:俺も「そっか、立ったのか」って思ったな。アリーナの準備期間にセットリストからライブを作っていくなかで、ふと「俺らアリーナライブをやるのか」みたいな感覚になったというか。憧れていたステージですからね。

―直前のリハーサルとかではない限り、打ち合わせや練習は今までと同じ部屋で行われるわけですもんね。

日髙:そうそうそう。今までと変わらずに、普通にリハーサルをやっていたわけで。
だから、会場に着いてステージを見た時に、みんなのテンションがすごく上がりました。やっぱりアリーナすげえなって。

深堀:武道館とも全然違う景色でしたし、お客さんが入るまでは「ここで本当にやるんだ」って思うくらい衝撃的というか。先輩のライブとかでドームにも立たせてもらって、もっとすごい景色を観ているはずなのに、単独ライブになった瞬間に「うわぁ!」って思いました。

日髙:全員が自分らのファンの方ですからね。

砂田:完全ホームだもんね。何をしたっていい! 最高な空間で幸せでした。

―『BALLISTIK BOYZ ARENA LIVE 2025 ”IMPACT”』で印象的だったことを教えていただけますか。

日髙:いっぱいあるけどな……。

砂田:めちゃくちゃあるね。

日髙:まずは「Animal」の全員が脱ぐ演出。

砂田:盛り上がったね!

深堀:あとは、ストンプ?

日髙:「テンハネ -1000%-」のね。


松井:ダンスパート多かったよね。

奥田:そうだね。めっちゃ作った。

松井:けっこう時間かかったよね。

砂田:本当に本番ギリギリまでやってたもんな(笑)。

松井:振りがあるのに、新しく作るみたいな。新鮮な魅せかたをするために、宿題形式で手分けして振りを作ってきたよね。けっこうきつかった。

日髙:本当にスケジュールがパツパツだったんですよ。EXILEさんのライブと並行してやっていたので。

松井:しかも、そのなかでMVを3本撮って。

日髙:そう! 他の新曲も覚えてね。

砂田:『BALLISTIK BOYZ LIVE TOUR 2025 "IMPACT" ~ASIA~』も動き始めていたもんね。

深堀:アリーナライブが終わって、次の日に東京へ帰ってきたら、アジアツアーのセットリスト会議で痺れました。余韻に浸る時間なんてなかったっすね。

松井:だからなのか、あまりやった感がないんですよね。

砂田:そうなの、俺も! まだ続いている気がする。11月の2デイズが終わったときに実感しそうだな。

奥田:そうだね。あれやったな、これやったなって。

松井:早く実感したいな~。

第1章から第2章への進化

―『BALLISTIK BOYZ ARENA LIVE 2025 ”IMPACT”』のセットリストや演出は、『BALLISTIK BOYZ LIVE TOUR 2025 "IMPACT" ~ASIA~』にも引き継がれているんですか。

砂田:全く違います!

日髙:当初はベースを変えずに行くつもりでいたんですけど、結果的にそうじゃないですね。EP『Stardust Forever』の楽曲が増えるので、必然的にそうならざるをえなかったというか。新曲が4曲増えるだけで、こんなにもライブって違うんだって実感しています。それに、アリーナだからやれることもあれば、ホールだからやれることもありますからね。
砂田:『BALLISTIK BOYZ LIVE TOUR 2025 "IMPACT" ~ASIA~』では距離が近くなった分、よりリアルな僕たちを届けたいと思っています。ホールって画面がないから、2階や3階の人がアップで観られないじゃないですか。肉眼で小さい僕らを観ている人もいるライブなので、それでも楽しませるライブスキルや強さが求められる。簡単なことではないけど、ここでロックすると次の目標であるアリーナツアーに絶対に繋がるので、めちゃくちゃ気合を入れて回ってます。

―アジアツアーとリリースのタイミングが重なっているので、本当にご多忙そうですよね。

砂田:『Stardust Forever』のリリースイベントもありますからね。一緒についてきてくれるかたも多いので、ファンのかたも大変だと思いますよ。でも、それは会える機会がたくさんあるということなので。

松井:俺らも幸せっすよ。

砂田:最高だよな。

―公演のセットリストを再構築するに至ったEP『Stardust Forever』が8月13日にリリースとなりましたが、こちらはどのようなコンセプトなのでしょうか。

日髙:何回も言葉にしている”第2章”っていうものが、詰めこまれているEPなのかなと思っていて。この4曲を聴けば「なんか今までのBALLISTIK BOYZと違う」とも「らしさはありつつも攻めてる」とも感じてもらえるというか。収録曲のジャンルがバラバラなのも、僕らの強み。7人で歌うからこそ、いろんな曲調やテイストに挑戦できているのかなと思いますし。あとは、良い攻めの楽曲が集まった感じがしますね。自分たちがいろんなデモを聴いたうえで、自分たちの想いや新しさ、求められていることなどを全て考えて選んだ4曲なので。このEPには、僕らの第2章のスタートが詰まっていると思います。

―BALLISTIK BOYZはクリエイティビティが高いグループなので、第2章のスタートを完全セルフプロデュースに振ることもできたと思うんですが、そうしなかったのはなぜでしょうか。

砂田:今年のテーマが「IMPACT」なのもあり、この第2章を開幕するにあたって、今まで以上にフレッシュに勢いを増して進んでいきたいという思いがありました。これまでの固定観念とか「今まではこうだったから」みたいなものを考えずにスタートして、新たなBALLISTIK BOYZらしいスタイルを築きあげたかったんです。レーベルがLDH Recordsになったタイミングで、いろいろとデモを集めてもらったら、すごくいい曲がいっぱい集まってきてポンポン決まっていきました。なかでも「Stardust Forever」に出会ったときは、「これだ!」って思いましたね。いい意味で僕らが歌っている姿が想像できなかったですし、だからこそやってみたいなってすごく思った。HIROさんも「これは新しい。インパクトがある」と言ってくれました。

―メインビジュアルも新たな一面が見えるような仕上がりですよね。

加納:今までディレクションを、やってもらったことがない人ではあるよね。

砂田:その人がスタイリングやビジュアルを全部提案してくれて。

―第2章を迎えて、チームも新しくなっているんですね。

松井:リニューアルされたよね。

加納:レーベルが変わって、本当にいろいろ変わりました。

深堀:楽しいよね。

日髙:新鮮。

奥田:それこそ、集めてくださるデモ曲も全く違うんですよ。前のレーベルもすごくよかったんですけど、今のチームも「これ聴きたいっす」「もう1回聴かせてください」ってワクワクできる音楽を持ってきてくれるので。そのおかげで今の自分たちが、胸を張っていきいきとパフォーマンスできています。

「CRASH」では自分のルーツにあるロックを初めて出した

―続いて各楽曲についてもお伺いさせてください。「Stardust Forever」は、どのような曲になっているでしょうか。

加納:こういうロックテイストでキャッチーな曲が、リードで来ることがあまりなかったので、それがすごく新しい部分ですね。”死にたくなるほど悩んで”や”胸が張り裂けてしまいそう”のようなストレートな歌詞を、こういう曲調に乗せて歌うのも新鮮。それでいて、多くの人に響くような楽曲でもあるので、自分たちの想いを乗せてパフォーマンスできそうだなと感じています。

日髙:この曲って、あまり踊りのイメージがつかないというか。踊りがなくても成り立つ楽曲だと思うんです。でも、そういった曲をダンス&ボーカルで表現することで、真新しさを生むこともできる。s**t kingzのshojiさんが、最高な振り付けにしてくれました。

砂田:(奥田が)以前に会ったんだよね。

奥田:僕が同じ舞台に出させてもらったとき、shojiさんもBALLISTIK BOYZのことをすごく気にかけてくれていて、「いつか一緒にできたらいいね」って言ってくださっていたんです。なかなかタイミングが合わなくて実現しなかったんですけど、「Stardust Forever」がすごく合いそうだと思ったのでお願いしました。

日髙:サビのキャッチーさは残しながら、メロには細かい振りを入れてダンスのスキルを魅せる。振り付けの緩急が楽曲にハマっていって、さすがでしたね。本当にshojiさんにお願いしてよかったです。

―「All of You」は、どのような楽曲ですか。

海沼:聴いていただいたらわかるんですけど、セクシーですね。ファンのかたも言ってくださってるんですけど、「Animal」に続く1曲というか。なんなら超えてきたんじゃないかと思うくらい。久々に手応えのある楽曲を作れたような気がしています。何回聴いても飽きないですし、パフォーマンスもセクシーさがありながら、みんなでガッツリ踊ってる。どこをとっても、見ごたえ・聴きごたえがある楽曲だと思います。

奥田:振り付けを通して「All of You」の良さが、さらに引き出されてるよね。

砂田:Ryusei harada君、本当に神ってるわ。

海沼:天才ですね。

砂田:振りを下ろしたときは、痺れたもん。もう「勝った!」って思った。

奥田:さすがでした。

日髙:若いのにね。

砂田:俺らも若いけど、さらに若いもんね(笑)。今回は大御所にも若手にも、振り付けをお願いできました。

―「Shave Ice」は、どのような楽曲になっていますか。

砂田:なとぅソング。

日髙:なとぅですね。しかも、普段はラップをやっている3人がボーカル調で歌っているという、今までとは違った一面の見える夏曲かなと思います。力也とか、ほぼ歌じゃない?

奥田:そうね、たしかに。

砂田:歌割りが来たとき、「そこは力也が行くんだ」って思ったくらい、ボーカルラインだと思ってた。

奥田:俺も思ってた。

日髙:個人的に、めっちゃ好きっすね。サウンドもメロディーラインも。

砂田:気持ちいいよね。

―「CRASH」は、どのような楽曲になっていますか。

松井:加納さんがバチバチ。

砂田:これは加納さんの曲です!

加納:違う(笑)。BALLISTIK BOYZの曲ね。

砂田:たぶん普段のEPだったら、入ってこないような曲ですね。新日本プロレスさんの『G1 CLIMAX 35』大会テーマ曲のタイアップがあったからこそ、僕らのところに来た1曲です。ロックとヒップホップが混ざった曲調がめちゃくちゃカッコイイし、ボーカルチームはあまりしてこなかったアプローチの歌いかたをしています。加納さんが、気持ちよさそうに歌ってますね。いきいきしてますもんね?

加納:ヒップホップやバラード、R&Bなどいろんな楽曲をやってきた僕たちですが、ここまでロックしている曲は「CRASH」が初めて。今までもバンドサウンドはありましたけど、ここまでロックで行くのは珍しいですね。自分のルーツにあるロックを初めて出したのが、この曲だと思います。

―では、最後に。第2章は、どんな感じになりそうな予感がしていますか。

日髙:また長い旅が始まりそう。

砂田:第1章のスタートより、ちょっとだけ明るい道が見えるっす。叶えたい夢がデカいので、さらに長く大変になりそうだけど、楽しみです。

日髙:『ONE PIECE』でいうと、グランドラインから新世界に来た感じ。第1章で培ってきた全てのものを武器にして、第2章に解き放つというか。いろんな壁に挑んでいく感じですかね。

砂田:第1章で今の形を築きあげることができ、次の目標もけっこう明確になってきたので。第2章の大きな目標としては、誰もが知っているグループになること。そういう存在になるためには、日本ではドームツアーとかできないとなので。長い道のりになるでしょうけど、これまでと同じくらいの5、6年で叶えられたら最高です。

―ドームができたら、第2章が完結ですか。

砂田:そこまで行ってみないと、わからないですね。

奥田:アリーナからドームって、規模も大きく変わりますし。

加納:ホールからアリーナより、アリーナからドームのほうが、また違った壁がある感じがするよね。

砂田:でっかい壁がありそう。でも、楽しみっすね。絶対にやってやるっていう気持ちはあるので。第1章で学んだことを活かしながら、第2章はうまくやっていきたいですね。

BALLISTIK BOYZが語る未来への覚悟 武道館を超えて、新世界へ

EP『Stardust Forever』
BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE
発売中
配信:https://lnk.to/ballistikboyz-stardustforever-EP
CD:https://ldh.lnk.to/BBZ-20250813pkg

BALLISTIK BOYZ LIVE TOUR 2025 "IMPACT" ~ASIA~
https://www.ldh-liveschedule.jp/sys/tour/33881/
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