没後10年となる2026年1月10日、SNS上では「#BowieForever」といったハッシュタグと共に、世界中のファンがそれぞれの思い出を投稿。改めてその存在の大きさが浮き彫りとなっている。
Photo by Jimmy King 2016
死を「芸術」に昇華させた最期の美学
ボウイが今なお神格化されている理由のひとつとして、自らの死すらも完璧な「表現」として統合したその美学が挙げられる。
2016年にリリースされた遺作『★』(ブラックスター)は、死の直前まで18ヶ月に及ぶがんとの闘病を隠し通したまま発表された。死後、ファンがその歌詞や「Lazarus」のミュージックビデオを読み解いたとき、そこに刻まれていたのは、死の淵に立ちながら自らを俯瞰し、世界へ向けて放った緻密な「別れのメッセージ」であった。
長年の盟友であり、同作をプロデュースしたトニー・ヴィスコンティが語った「彼の死は、彼の人生と同じく芸術作品だった。彼は私たちのために『★』を別れの贈り物として残してくれた」という言葉が示すとおり、没後10年が経った今も、ポップ・ミュージック史上最も美しい幕引きの記録として語り草となっている。
日本国内でも広がる再評価の動き
日本との縁が深かったことでも知られるボウイ。没後10年の節目に合わせ、WOWOWでは1/10の命日に寄せて、特別編成のデヴィッド・ボウイ セレクションが組まれている。
注目は、午後4時15分から放送の『ノンフィクションW デヴィッド・ボウイの愛した京都』だ。
続いて午後5時25分からは、『デヴィッド・ボウイ ドキュメンタリー 最後の5年間』を放送。病に侵されながらも、遺作『★』やミュージカル『ラザルス』の制作に心血を注いだ晩年の圧倒的なクリエイティビティに迫る。
そしてファンにとって見逃せないのが、午後7時からの『洋楽主義』だ。田口トモロヲがMCを務め、1アーティストを徹底深掘りする人気番組が、この日のために6年ぶりに待望の復活を果たす。まさに「観るベストアルバム」として、彼の多面的な魅力を凝縮した内容となる。
「変化」し続けることが残した遺産
グラム・ロックの寵児として宇宙のペルソナを纏ったジギー・スターダスト、混迷を象徴するアラジン・セイン、冷徹な美学を追求したシン・ホワイト・デューク……。ボウイの足跡は、常に自己を破壊し、未踏の領域で再構築し続けるという、アーティストとしての凄絶な「覚悟」の連続であった。彼が撒いた種は10年という歳月をかけて、ファッション、映画、現代アートに至るまで、次世代のクリエイターたちの中で大きな花を咲かせている。
10年前のあの日、私たちは偉大なスターを失った。しかし、彼が遺した膨大な音楽と、既成概念を打ち破る精神は、これからも響き続けるに違いない。
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1/10の命日に寄せて デヴィッド・ボウイ セレクション
2026年1月10日(土)午後4:15~
WOWOWライブで放送/WOWOWオンデマンドで配信
・ノンフィクションW デヴィッド・ボウイの愛した京都
・デヴィッド・ボウイ ドキュメンタリー 最後の5年間
・洋楽主義 デヴィッド・ボウイ
番組特集サイト:https://www.wowow.co.jp/special/024226


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