
20シーズン以上続く『グレイズ・アナトミー』からネットフリックスの大ヒット作『トラウマコード』まで、国を問わず人気なのが医療ドラマ。人気ジャンルゆえ制作される本数も多いが、数ある医療ドラマの中で是非チェックしておきたいのが『ザ・ピット/ピッツバーグ救急医療室』だ。
指揮をとるのは、名作医療ドラマ『ER緊急救命室』の面々。同作を手掛けたジョン・ウェルズが製作総指揮と監督(第1話と最終話)、R・スコット・ゲミルが製作総指揮と脚本を担当しているのだから、品質保証はされたも同然と言える。『ER緊急救命室』で主人公の1人、ジョン・カーター医師を演じていたノア・ワイリーが主演を務めているのも安心材料だ。
そんな『ザ・ピット/ピッツバーグ救急医療室』の舞台は、ペンシルベニア州ピッツバーグの総合病院。その院内にある救急医療室、通称“ザ・ピット”の1日が全15話構成で描かれていく。例えば、第1話で描かれるのは、午前7時から午前8時までの1時間。続く第2話では午前8時から午前9時までの1時間……というように、1話につき1時間のペースで展開する。あえて軽々しく言うなら、医療ドラマ版『24』といったところだろう。全15話なのは、日勤スタッフの勤務時間が15時間だから。ザ・ピットを仕切るベテラン医師ロビー(ワイリー)が出勤し、シフトを終えるまでの物語になっている。

だが、どの病院の救急医療室もそうであるように、平穏な1日など存在しない。朝も早くからさまざまな患者がザ・ピットを訪れ、医師たちは治療に悪戦苦闘。
舞台は総合病院の救急医療室だし、ロビーも救急医療室勤務の医師。となると、やはりロビーの姿を『ER緊急救命室』のカーターに重ねずにはいられない。というより、かつてERで奮闘していたカーターが年齢を重ね、立派に現場を仕切っているようにも見える。その恐れも役者としては当然あったはずだが、それでもなお描きたいものがこのドラマにあったのだろう。実際、ドラマ内で描かれるのは2009年に放送終了した『ER緊急救命室』をなぞるものではなく、救急医療の現在を投影したもの。その中で、『24』スタイルの構成がリアリティもスピード感も緊迫感も加速させている。また、ロビーがコロナ禍の医療現場を経験しており、そのPTSDに悩まされている設定にも“今”が。
『ザ・ピット / ピッツバーグ救急医療室』U-NEXTで独占配信中
製作総指揮/R・スコット・ゲミル、ジョン・ウェルズ、エリン・ジョントウ、シムラン・バイドワン、マイケル・ヒスリッヒ 製作総指揮・出演/ノア・ワイリー 出演/トレイシー・イフェアチョア、パトリック・ボール、スプリヤ・ガネーシュ、フィオナ・ドゥーリフ、テイラー・クランストン 全15話
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文=渡邉ひかる text:Hikaru Watanabe
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