中国では鉄道を利用する際は必ず手荷物検査などの「保安検査」を受ける必要がある。これは高速鉄道だけでなく地下鉄でも同じだ。
中国では地下鉄に乗る際もX線の手荷物検査がある。飛行機と違って液体の入ったペットボトルや水筒を持ち込むことはできるが、保安検査で「キャップを開けて一口飲む」ように求められる。これはガソリンなどの危険物ではないことを確かめるためで、それだけ厳しいと言えるだろう。
しかし、日本では新幹線も含めて鉄道利用時に保安検査を行うことはない。これはなぜだろうか。記事は2つの理由があると分析した。1つは「保安検査のコストが高すぎる」ことだ。東京だけでも非常に多くの駅があり、すべての駅で保安検査の設備を導入するだけで莫大な費用がかかり、人件費や維持費もかかると指摘した。
もう1つの理由は「利便性が損なわれる」だからだと主張。例えば、1日の平均乗降者数が世界一である新宿駅で保安検査を行えば、人の流れがスムーズにいかなくなることは明らかだ。
中国では地下鉄ですら保安検査が必要なので非常に不便なのは確かだ。保安検査を行うことで安全を確保できるだけでなく、雇用を生むというメリットもあるので、中国の国情からすると日本と違って保安検査は必要なのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)