日本の文房具は、品質の高さやユニークなデザイン、かゆい所に手が届く便利さで中国人にも人気が高い。中国メディアの快資訊はこのほど、「中国人はなぜ日本の文房具を愛してやまないのか」と問いかけ、この理由について分析する記事を掲載した。
「使い勝手の良さ」が一番の要因だとしている。

 日本で生活しているという記事の中国人筆者は、使いやすい日本の文房具の一例として「ボールペン」を紹介した。ボールペンはもちろん中国にも存在するが、中国で売られている一般的なボールペンはインクがまだ残っているのに書けなくなることがほとんどで、記事の中国人筆者は「中国のボールペンはペン先から地面に落としたらもう使えなくなる」と指摘している。ところが日本のボールペンは、最後まで使えるのはもちろんのこと、滑らかな書き心地で、地面に落としても問題なく使えると伝え、品質が非常に高いことを強調した。

 また日本の「ノート」も中国とは違うという。マス目やドット入りのノートがあって図を描く時などにも非常に便利なほか、数学用や国語用など教科ごとにノートが分かれていること、視覚過敏の人のためにカラーノートも準備されていることなどを紹介した。
少数派の弱者のニーズは無視して切り捨てる傾向の強い中国では、こうした配慮はまず見られない。

 さらに日本独特の文房具として「手帳」があると指摘した。単にスケジュールを書き込むだけでなく、天体観測に特化した手帳や、人生の格言などが書かれている手帳もあると紹介している。中国では手帳を使う習慣がないので、ほとんど販売されていないのが現状だ。

 最後に記事の中国人筆者は、中国では「大事を成し遂げる人間は細かいことにこだわらない」とよく言うが、この考え方は正しくないとの見方を示し、やはり「小事が大事」であり、大事の背後には無数の細かなことが存在しているものだと感想を述べている。日本の文房具に存在する「使う人の立場になって考えられた細かい配慮」が中国人を含めた無数のユーザーを感動させているようだ。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)