カレーはインド発祥の料理だが、日本では全く別の料理に発展し、今では日本の国民食となっている。中国人の口にも日本のカレーは合うらしく、「日式カレー」として広まっている。
中国メディアの快資訊は21日、中国人も大好きな「日式カレーの魅力」を伝える記事を掲載した。

 記事はまず、「日式カレー」が中国人にどれだけ人気かを紹介している。中国では「カレーと言えば、日本かタイ」というのが常識で、カレーの発祥地がインドであることは知っていても、日式カレーのほうがインドカレーよりもずっとなじみやすいそうだ。

 これは2000年代から中国市場にカレーを売り込んできた日本企業の努力によるところが大きいだろう。日本企業の積み重ねてきた努力のおかげで、中国のスーパーには日本メーカーのカレールーが並び、「日式カレー」を売りにする飲食店も増えている。ちなみに中国のスーパーで販売されている日式カレーのルーは、日本のものより色が黄色く、香辛料である「八角」の香りもするのが特徴的だ。


 では中国人は、日式カレーのどんなところを気に入っているのだろうか。記事は「味と見た目」が良いと紹介している。本場・インドのカレーよりも美しく、甘みがあって食べやすいと分析した。日本では中辛のルーを使う人が多いが、中国では全体として甘口派が多く、「インドのカレーは辛い」と感じるそうだ。

 さらに、日式カレーは「作り方が簡単だ」とも紹介している。カレーに使う主な材料は、たまねぎ、じゃがいも、人参、肉と、いずれも中国でも一般的な食材ばかりだ。
記事の中国人筆者は、日本語の教師とカレーを一緒に作る機会があったそうで、「日式カレーは、材料が手に入れやすく、簡単に作れて、口当たりがマイルドで、子どもからお年寄りまで受け入れやすい」と感動したそうだ。

 中国で最初に日式カレーを受け入れたのは若い世代だったが、今では中国人筆者の指摘どおり、老若男女を問わず人気の食べ物になっている。それは、当時の若者が子どもを持つ世代となったことで、カレー好きな孫に合わせて高齢者にも浸透したためかもしれない。もしかすると、インドから英国を経由して日本に伝わったカレーは、中国でもまた独自の発展を遂げるようになるのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)