最近、中国アニメは成長が著しいと言われるが、中国国内では日本アニメの人気が高く、多くの中国人が日本アニメと比べて「中国アニメはダメだ」と感じているという。中国メディアの網易はこのほど、多くの中国人がこのように感じる理由について考察する記事を掲載した。
3つの分野について論じている。

 記事が挙げた1つ目の理由は「得意分野の違い」だ。映像作品のなかでも日本はアニメを最も得意としているので、「他人の長所と自分の短所を比べたら、どうしても自分はダメだと感じてしまうの同じ」だと説明。

 そもそも、アニメの分野では日本と比べられるような国はないと強調し、その日本アニメと比べて「中国アニメはダメだ」と感じてしまうのは仕方がないと論じた。

 2つ目は「声優のレベルの違い」だという。日本アニメの成功は声優の質にも大きく左右されるが、同じ日本のアニメ作品でも中国語に吹き替えられた途端に「魅力が大きく低下する」と指摘。
実際、中国のアニメ界では優秀な声優が不足していると記事は指摘した。レベルの高い声優はドラマやドキュメンタリーで活躍しているためで、これは日本とは逆の傾向だとしている。

 3つ目は「作品数の違い」だ。記事は、日本アニメは良作も多いが、そうでない作品も実際には多いと主張した。しかし、作品数が非常に多いのでなかには極めて優秀な作品もあると指摘する一方、中国はまだまだ作品数が少ないので、確率の問題で優秀な作品があまり出てこないと論じた。

 中国で人気となり日本でも公開された中国アニメのなかには、「シザー・セブン」(中国名:刺客伍六七)、「縁結びの妖狐ちゃん」(中国名:狐妖小紅娘)、「一人之下」などがある。
中国アニメのレベルは着実に上がっており、日本アニメ業界もうかうかしてはいられないかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)