同じ東アジアに属しているためか、日本でも中国でも食される「野菜」はだいたい同じだが、好まれる野菜には違いがあるようだ。中国メディアの快資訊は23日、「中国から伝わったのに、日本で大活躍している野菜がある」として「小松菜」を紹介する記事を掲載した。


 小松菜という名称は、江戸の小松川(現在の江戸川区)の特産物だったからと言われているが、小松菜の原種は奈良時代から平安時代の間に中国から入ってきた「アブラナ科」の野菜のようだ。しかし、現在の日本では広く親しまれる野菜となっており、小松菜は日本人に好かれている野菜と言えるだろう。

 記事は日本人が小松菜を好きな理由について、緑が美しく食卓が映えること、調理しやすく、香りが良く、育てやすいなどが考えられるとしている。また、栄養が豊富でがん予防としても注目されていると伝えた。これは、小松菜や大根、キャベツなどのアブラナ科野菜に含まれる成分が、抗発がん・抗炎症作用に期待されているからだろう。

 小松菜は油と相性が良いので、油を多く使う中華料理にぴったりだ。
しかし中国では特に小松菜にこだわるわけではなく、空心菜やチンゲン菜など、緑の葉ものをひっくるめて「青菜」と呼ぶことが多い。栄養バランスを考慮してか、季節の青菜は中国の食卓には必ず出てくる1品となっている。大抵はニンニクと炒めて塩で味付けしただけのシンプルな料理だが、非常においしく、外れることはまずない。

 中国の青菜を使った炒め物もおいしいが、記事の中国人筆者は日本の小松菜料理について「中国人にもおいしいと評判だ」と伝えている。日本の小松菜料理は種類が豊富で、大抵はほかの食材と組み合わせて調理している。ニンニクと塩の炒め物以外の、日本の凝った小松菜料理も試してみて欲しいものだ。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)