中国のポータルサイト・百度に25日、「日本の工業はこんなに発達しているのに、どうして大型民間航空機を作ることができないのか」とする記事が掲載された。
記事は、日本の工業が世界をリードする実力を持っており、特に自動車産業ではサプライチェーンの上流から下流に至るまで実に多くの有力なメーカーが存在すると紹介する一方で「それなのに、どうして大型旅客機を製造する事ができないのか」とした。
その上で、日本の工業が大型旅客機を製造できない理由として、国による全面的なサポートが得られないこと、戦後に一定期間飛行機の製造が禁止されている間に時代はプロペラ機からジェット機と移ってしまい、技術的な蓄積ができなかったこと、炭素繊維など材料分野は非常に発展している一方で、飛行機を作りあげる産業体系が日本で構築されていないこと、ボーイングの独占状態にある現在の市場に割って入るのは非常に困難であることを挙げた。
そして、日本が大型旅客機製造に参入するためには十分な資金、確かな技術と製造業の基礎、外国からのコントロールを受けない政治的な強さ、自国の市場という4つのポイントが必要だと指摘。日本には政治的な強さと自国市場という2つが「明らかに欠けている」とし、最大の問題は自国市場のニーズがあまりにも小さいことだと論じた。
さらに、日本は十分な技術を持っているものの「細かい部分を重視しすぎるあまりに、全体を把握する力が不足しており、システマティックなエンジニアリング能力が欠如している。小さい部品では他者を追随を許さないが、飛行機全体の技術という点において日本は研究不足なのである」と評している。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)