首相や閣僚が靖国神社を参拝するたびに、中国や韓国から抗議の声があがるのが常だが、中国メディアの捜狐はこのほど、靖国神社で記念撮影した中国人俳優の張哲瀚(チャン・ジャーハン)が、中国のネット上で「炎上」していると伝える記事を掲載した。中国政府系メディアから痛烈に批判され、企業からは広告契約の打ち切りが相次いだという。
張哲瀚は、武侠ファンタジードラマ「山河令」でブレークした人気俳優だ。しかし、靖国神社前でピースサインをして記念撮影した写真がネット上で出回り、中国人ネットユーザーの怒りを招いたという。これだけでなく、以前に日本の乃木神社で行われた結婚式に出席していたことも判明し、さらに「炎上」したという。
張哲瀚は、直ちに自身のSNS上で謝罪したが、その際に「無知だった自分が恥ずかしい。これまでの不適切な行動に深く謝罪する」、「私は親日派ではなく中国人」と弁明したことで火に油を注いだと記事は指摘した。普段、「読書好き」と公言していたのに乃木神社の由来も知らないのかとの声が出ているという。
張哲瀚のこれらの行為に対しては、人民日報や中国中央電子台などの中国政府系メディアからも批判が相次いだ。中国共産党機関紙の人民日報は、「歴史認識が不足し、民族の苦しみを何も感じないということは公人としてあるまじきこと」とし、「民族の大義に対するいかなる挑戦も容認できない。故意であるなら大きな代償を払うべきだ」と痛烈に批判した。
また記事は、人気俳優の張哲瀚は多くの企業とイメージキャラクター契約を結んでいたが、多くの企業が相次いで張哲瀚との契約打ち切りを発表したと伝えた。すでにクランクアップして2022年公開予定だった新作映画からも外され、多くのファンを失う結果となっており、中国ネット上では芸能界からの引退を要求する声も非常に多いと伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)