中国の自動車市場では、日系車とドイツ車の人気が非常に高いが、中古車の残価率を見ると日系車とドイツ車とでは違いが見られるようだ。中国メディアの騰訊網はこのほど、中国汽車流通協会が公表した「2021年度中国自動車残価率報告」について紹介する記事を掲載した。


 これは新車購入から3年後の残価率を自動車タイプ別にランキング化したものだ。なお、中国の自動車の分類の仕方は日本と異なっている。まず小型自動車では、トップ10のうち日系が5社、韓国系が3社ランク入りしており、ドイツ系は2社にとどまった。1位が75.51%の韓国ヒュンダイ・ヴェルナとなったのは意外だったと伝えている。

 次いでコンパクトカーでは、トップ10のうち5社が日系、4社がドイツ系で、10位に中国ブランドが入った。1位はホンダ・シビックで77.47%だった。
記事は、このクラスで販売台数が非常に多いフォルクスワーゲンのラヴィーダが残価率ではランク入りしていないと指摘している。

 中型乗用車では、ドイツ系が7社、日系は3社で、ドイツ系が優位になると紹介した。1位はアウディS4の85.63%で、日系は2位にレクサスIS、5位にカムリ、6位にアコードが入った。中大型乗用車では、上位3位が日系車で、1位はレクサスESの85.83%だったが、4位から10位まではドイツ系が占めた。

 こうして見ると、ドイツ系は高級車なら残価率が高い傾向があるようだ。また、ドイツ系の場合は販売台数と残価率が比例していないという特徴もあると記事は分析した。
韓国系は、販売台数は振るわないものの、小型乗用車に限れば日系に匹敵する残価率だと指摘している。小型乗用車から高級車までバランスよくランク入りしている日系車は、どのクラスにおいても、また中古市場においても中国のユーザーから高い評価を得ていると言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)