中国人は何かと「大きい」ものを好み、「大きさ」で物事の価値を決める傾向があるが、国家の「国際的地位」は国土面積と比例するものではない。その良い例が日本と韓国と言えるだろう。
国土面積だけで言えば、日本は世界で62位、韓国に至っては100位以内にも入っていないが、どちらも国際的に力のある国だ。記事は、国の国際的な地位は「国の大きさだけでなく、総合的な実力を見るべきだ」と指摘、中国人の「目に見える大きさ」だけで判断しがちな風潮を批判し、主な判断基準として5つを紹介している。
1つは「経済力」で、この点で日韓は「米国という兄がいてこその経済発展だった」と主張する一方、2020年の日本のGDPは世界3位、韓国が世界10位であったことを指摘し、「しかも日韓両国ともにG20の一員」であるため、国際的地位は自然と高くなると指摘した。続けて2つ目として、経済発展に欠かせない「科学技術」を挙げ、日本も韓国も科学技術強国の上位に名を連ねる実力ある国だとした。3つ目は「教育」だが、これも世界的に有名な大学が多い日韓は十分資格を備えていると論じた。
4つ目は「軍事力」で、世界の軍事力ランキングで日本は5本の指に入り、韓国も英仏を超えて6位に入ったほどの実力だと指摘し、軍事力の観点から見ても日韓はともに「並大抵のレベルではない」と認めている。最後の判断基準として記事は「世界への影響力と知名度」を挙げ、背後に米国がいる日韓は「寄らば大樹の陰」で自然と視線を集めることができ、涼しい思いをしていると伝えている。
記事の中国人筆者は事実を淡々と伝えており、日韓へのひがみは感じられない。何事も「目に見える大きさ」だけで判断しがちな中国だが、国土面積が大きくない隣国の「国際的な地位が高い」ことは認めざるを得ず、中国人にとっては良い啓発となっているのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)