中国の都市部は、路上に多くのごみ箱が設置されている。都市部の環境衛生に関する基準で、都市の中心部や大型公共設備周辺など人流の多い地区は、30メートルから100メートルおきにごみ箱を1つ設置するよう基準が定められているほどだ。
中国メディアの快資訊はこのほど、「なぜ日本の道路にはごみ箱が非常に少ないのか」と題する記事を掲載した。ごみ箱がなくて清掃員もいないのに道路がきれいな状態であることは中国人にとって衝撃なのだという。
記事はまず、日本はとにかくきれいだと称賛した。都市部、農村部、住宅地、商店街の別を問わず、どこも非常に清潔だと伝えたが、これは日本を訪れた中国人の多くが実際に抱く感想だ。しかも、街中にごみ箱がなく清掃員もいないのに、中国よりもきれいな状態が保たれていることが信じられないという中国人は少なくない。
日本の道路にごみ箱がない理由について記事は、「ごみが出ると日本人は持ち帰り、分別してから捨てるからだ」と紹介した。ごみ箱を設置して清掃員を配置すると非常にコストがかかることも、ごみ箱を設置しない理由だとしている。かつては東京にもごみ箱が多くあったが、1995年の地下鉄サリン事件以降、不審物を隠すことができる場所になるとして、次々とごみ箱を置かなくなったと伝えているが、中国では社会主義国らしく、「清掃員を減らすということは仕事にありつける人が減るということ」として、清掃員を配置することを容認する声が多い。また中国の繁華街などは清掃員がいて、頻繁に掃除をしていてもごみが落ちていて汚れている。
記事は、日本が中国のように「仕事を供給するために清掃員を配置する必要」もなく、「ごみ箱を設置しなければならない」という基準もないのに、それでも清潔であるのは衝撃であり、まさに教育の賜物であると論じた。中国でも最近では大都市からごみの分別が始まっているが、現状では日本のようにごみ箱を街からなくすのはまだ無理なようだ。