近年、世界中で中国のイメージが悪くなっていることが様々な調査で明らかになっているが、そんな中国からすると日本は国際的なイメージが良いことが不思議でたまらないようだ。中国のQ&Aサイト知乎にこのほど、「日本や日本人の国際イメージが良好なのはなぜなのか」と問いかけるスレッドが立ち、中国人ネットユーザーが議論を交わした。


 これまでにさまざまな国を訪れた経験があるというスレ主は、どの国へ行っても日本人に対するイメージは良く、アジアの先進国とされているシンガポールや韓国よりも日本が高い評価を得ていることに気が付いたという。これはフィリピンやインドネシアなど、過去に戦争の被害を受けた国でも同じで、「なぜ日本はこんなにも評判が良く、日本人のイメージも良好なのか」と質問している。

 これに対し、「確か日本人の国際イメージはものすごく良好なのは認めざるを得ない」とし、「世界的に旅行業が発達し、多くの外国人が日本を訪れるようになり、日本人の民度の高さに直接触れることができるようになったからではないか」、「日本はマナーや振る舞いについての教育を徹底しているからではないか」などの意見が寄せられた。

 また、「日本は貧富の格差が小さく、政治的な汚職も少ない。日本製品は質が高く、医療水準も高くて寿命が長く、犯罪率が低くて人びとも礼儀正しい。また、環境汚染はなく、社会には秩序がある」とし、評価できる要素がこんなにもある国のイメージが良いのはある意味で当たり前という見方もあった。


 そのほか、「軍隊を持っていないので米国にとって脅威となっていない」との主張や、「ゲームやアニメなどの産業が発達しており世界中の人に好まれている。そして工業製品の質が高く、先進国だから」というコメントも見られた。

 ほかには、中国のイメージが良くない理由を分析する人もいて、「中国の評判が悪いのはマナーの悪さのためではない。最近の中国の若者は決してマナーが悪くはない。中国人が嫌いな人は中国の政治体制が嫌いな人」と主張していた。

 日本の国際イメージが良いことを否定する中国人ネットユーザーはいなかったが、様々な意見が寄せられていたことを見ると、中国人も日本の国際イメージが良い理由については分析しきれていないようだった。
いずれにしても、中国が日本から学んで国際的な良いイメージを確立するのは簡単ではないことだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)