中国では近年、愛国主義教育に力を入れており、愛国主義や民族主義的な傾向の強い若者は「小粉紅(シャオフェンホン)」と呼ばれている。小粉紅が数多く存在する中国からすると、日本の若者は愛国心がないと映るようだ。
中国のQ&Aサイト知乎にこのほど、「日本の若者は基本的に愛国精神を失っているが、日本は戦わずして降伏する状況になるのか?」と問いかけるスレッドが立ち、中国人が議論を交わした。

 スレ主は、「第2次世界大戦中の軍国主義における日本では、若者が極端な愛国主義の精神を持っていた」と主張する一方、現代の日本の若者は個人主義や自由主義が顕著で、愛国の精神が欠落しているように映る」と主張。こういう状況で戦争が起きたら、「日本の若者は戦わずして降伏する」という選択を取る可能性があるのではないかとしている。

 これに対し、「日本は愛国主義的な言動を見せないだけで、日本の若者は愛国心を持っているはず」との意見が寄せられた。「最近の中国では日本について好意的な面を伝えることが多いので、平和や自由を愛する国に変わったように思えるだけだ」と主張した。

 そして、「日本人は自国について批判する時は外国人以上に激しく批判する。しかし、中国人と違って自国を離れようという人は少ない。これは自国を愛しているがゆえだ」と主張。日本人と中国人は愛国心の示し方が全く違うため、中国人からすると「表面的に愛国心がないように見えるだけだ」と主張するコメントが見られた。

 一方で、日本の若者は中国人のような愛国心を持っていないと主張するコメントもあり、「日本人は豊かになったから、強烈な愛国心やハングリーさはもうないだろう」、「日本はすでに米軍がいなかったら誰が攻めてきても戦わずに降伏する状態になっているはず」など、スレ主の意見に同意するようなコメントも少なくなかった。

 いずれにせよ、中国人にとって愛国は口に出して、行動で示すべきものだが、日本人はそのような行動を見せないことが多い。それゆえ実際のところ日本人に愛国心があるのかどうかよく分からず、不気味に感じている中国人は多いようだ。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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