日本は各種資源の多くを輸入に頼っており、資源を安定的に調達することは極めて重要な問題だ。中国メディアの捜狐はこのほど、「日本が資源面での安全保障を確立するのは容易ではない」とする記事を掲載した。
エネルギー安全保障という言葉があるが、重要な資源はエネルギー資源だけでなく、金属なども同様に重要と言えるだろう。記事が指摘する安全保障を確立するのが難しい資源とは、レアアースなどの「レアメタル」だ。これまで日本は、レアメタルの大部分を中国からの輸入に依存してきたが、安定確保のために日本は最近、新たな資源安全保障戦略を推し進めていると伝えた。
具体的には、日本の資源安全保障戦略には3つの特徴があるという。その1つが「海底からの採掘」だ。南鳥島周辺の海底には大量のレアメタルが埋蔵しており、政府も資金を投入して開発を支援していると指摘した。
2つ目は「備蓄強化」で、日本政府はこれまで60日分だったのを180日分にまで増やした。3つ目は「米国など外国との協力関係強化」で、レアメタルを巡って日米の利害は一致しており、米国のほかオーストラリアやインドともレアアースなどの確保で連携して協力すると伝えている。
記事は特に「海底採掘」に注目し、海底からの採掘技術が確立されれば、日本にとっては資源外交における交渉の「カード」となる役割もあると分析している。しかし、海底からの採掘は技術的な難易度が極めて高く、コストも高いので、商用化には時間がかかると指摘した。そのため、「日本の資源安全保障戦略は困難に直面している」と主張している。
それで記事は、日本はレアメタルの中国依存から短期的にはそう簡単に脱却することはできないと結論した。