中国の自動車市場では日本やドイツなどの合弁ブランドの人気が高い。しかも、中国で生産された合弁ブランドよりも「輸入車」のほうが人気だ。
だが、輸入車となると価格も相当高くなるのが現状だ。

 中国の動画サイト西瓜視頻はこのほど、日本から約20万元の車を中国に運ぶと、売値が133万元になると紹介し、これは「中国人が金持ちだからなのか」と問いかける動画を配信した。輸入車が高い理由について分析している。

 動画では、中国で非常に人気となっているトヨタのアルファードについて紹介した。トヨタの公式サイトを見ると、最安価格は359万7000円で、人民元では約20万元だ。しかし、動画によると中国で販売されているアルファードは88万4000元(約1500万円)もするという。しかも、販売店によってはさらに45万元(約800万円)ほどを余分に支払う必要があるそうだ。

 実際のところ、日本の最安価格のアルファードと中国で販売されているアルファードはグレードが違うので単純な比較はできない。それでも中国のアルファードはかなりの高額で販売されていると言えるが、人気は衰えることなく納車待ちが続いているという。

 なぜ中国では輸入車がこんなにも高いのだろうか。動画では「中国人は、お金はあっても愚かな成金だから」と考える人もいるが、そうではないと否定した。その上で、輸入車が高いのは「関税が高いこと」、「輸送費が高いこと」、「外国の自動車市場が成熟していて信頼性が高いこと」を挙げた。


 これに対し、中国のネットユーザーからは「国産車を保護するためだよ。輸入車の値段を高くしなかったら国産車は売れなくなる」との指摘や、「中国人が金持ちだからではなく、販売業者がたくさん儲けているからだ」との意見があった。寄せられたコメントを見ると多くの人は、高すぎる価格に納得がいかないようだった。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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