日本では冬のコンビニの風物詩となっている「おでん」は、中国でも「関東煮」として広まっている。しかし具材や味付けは日本のおでんとは随分違っているようだ。
中国の動画サイト・西瓜視頻はこのほど、日本の本場のおでんを紹介する動画を配信した。

 この動画では、日本のある店でおでんを仕込む様子を紹介している。大鍋にすき間なく具材を並べてだし汁をかけ、店頭に設置された七輪に乗せて煮込んでいると客が次から次へとやって来る様子が映っている。動画の中国人配信者は、日本のおでんには中国の「関東煮」の定番具材である練り物以外にも、こんにゃくやロールキャベツなどが入り、「黄色いワサビ」つまり「からし」を付けて食べる習慣があると紹介している。

 また、日本のおでんは「だし」も違うと紹介した。中国の「関東煮」は、醤油味のほかにも、真っ赤な麻辣味やカレー味などがあって色も味も濃い目だが、日本のおでんに入れるだしは「昆布と醤油で味付けした、透明なスープで薄めの淡白な味わい」だと紹介した。

 日本のおでんを紹介したこの動画にはたくさんのコメントが寄せられた。「味付けが薄いのは具材の味を引き立たせているからだろう」、「日本人は防腐剤をあまり使わず健康的だ」といった好意的なコメントもあれば、「やっぱりラー油がないと」と、真っ赤で見るからに辛そうな麻辣の味わいが欲しいという人も目立った。また、中国人にはロールキャベツが物珍しいらしく、「あれは何だ」と話題になっていたほか、おでんに入っていた牛筋に興味を示す人も多かった。

 中国の「関東煮」は、日本のおでんが伝わったものだが、見た目も味も地元の好みに合わせて変化してきたようだ。本場・日本のおでんを食べたことがない中国人は多いはずで、ぜひ一度日本で試してみて欲しいものだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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