多くの中国人は「中国高速鉄道はすでに新幹線を超えた」と思っているようだが、実際にはまだ新幹線に及ばない点も少なくない。中国メディアの新浪はこのほど、新幹線が中国高速鉄道より勝っている分野を指摘する記事を掲載した。


 記事はまず、中国高速鉄道は総延長距離や営業速度、標高の高い地域や極寒地域での建設という点においては新幹線に勝っていると胸を張った。複雑な地質や気候条件における高速鉄道建設で、中国はすでに多くの経験と技術を有していると主張した。

 しかし、それでもまだ新幹線に及ばない分野が3つあるとし、その1つが「運営面」だと強調した。中国高速鉄道の駅は郊外や辺鄙な場所にあるケースがほとんどで、駅に行くまでが不便で、他の公共交通機関との連結も悪く、利便性に劣ると指摘する一方、新幹線の駅は在来線やバス、地下鉄との連結に優れ、利便性が高いと指摘している。また、時間に正確な運行という面でも新幹線が勝ると論じた。

 2つ目は「新幹線は災害や悪天候に強いこと」だ。
新幹線には地震が発生しても自動で停止するシステムがあるほか、悪天候になってもすぐに速度などを調整して全面的な運行停止にはならないと称賛した。そしてダイヤが乱れても、回復が早いと指摘している。この点で中国は、大雨になるとすぐに運行停止になり、しかも停止期間が長いので影響が大きいそうだ。

 3つ目は「駅弁」だ。これは中国では以前から指摘されている弱点と言えるだろう。この点で新幹線の駅弁は非常にレベルが高く、多くの中国人がうらやんでいるが、中国では一向に改善されない。
多くの中国人が誇りに感じている中国高速鉄道だが、まだ新幹線から学ぶべきことは多くあると言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)