上海証券取引所では10月14日、科創板で湖南麒麟信安科技(688152/上海)と江蘇康為世紀生物科技(688426/上海)の2社が新規公開(IPO)に向けた公募を開始する予定となっている。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。

 
 湖南麒麟信安科技は1321万株を発行予定。2015年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。オペレーティングシステム(OS)製品の開発、技術サービス、および情報セキュリティ、クラウドコンピューティング製品、サービスの提供を主業務としており、国防、電力、行政など高度な情報セキュリティが求められる重要分野向けに、安全かつ高効率な製品、サービスを提供している。電力分野ではスマート電力ネットワークの調達、制御システム、スマート変電所制御システム、新エネルギー発電所集中制御システム、IoT電気自動車充電スポットなどで応用されており、国防分野では宇宙の測定・発射・制御や訓練、指揮、教育などに用いられている。
 
 21年12月期の売上高は3億3800万元(前期比46.17%増)、純利益は1億1154万元(同12.78%増)。22年1~6月期の売上高は9402万元(前年同期比38.17%増)純利益は1776万元(同4.14倍)。

 
 江蘇康為世紀生物科技は2329万株を発行予定だ。10年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。酵素原料、拡散保存試薬、拡散抽出純化試薬、分子診断試薬キットなど分子検査に関連する製品の開発、販売を主業務としている。22年3月20日現在で700種類あまりの製品を発売しており、充実した製品体系を持つ。また、これまでに分子検査に関する2つの国家規格、3つの業界規格の原案作成に参加するなど、分子検査業界の発展に向けて積極的な貢献を果たしてきた。将来的には消化器疾患、呼吸器感染症のスクリーニング検査、診断分野に注力して製品、サービスを提供する計画だ。

 
 21年12月期の売上高は3億3846万元(前期比45.13%増)、純利益は1億2584万元(同16.36%増)。22年1~6月期の売上高は2億6556万元(前期比2.10倍)、純利益は1億91万元(同2.45倍)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)