前日までの軟調地合いを継ぐ流れ。国内経済の先行き不安がくすぶっている。朝方公表された今年7月の中国物価統計は、消費者物価指数(CPI)がマイナス0.3%、生産者物価指数(PPI)はマイナス4.4%という結果。CPIは予想ほどではなかったが2021年2月以来、2年5カ月ぶりのマイナス圏に落ち込み、PPIは前月から改善したものの、市場予想(マイナス4.0%)以上に下落した。このところ、中国経済持ち直しの鈍化を示す指標が相次いでいる。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、ハイテクの下げが目立つ。産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)が8.0%安、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が6.0%安、ディスプレー基幹部品の彩虹顕示器件(600707/SH)が2.0%安、電子部品メーカー大手の環旭電子(601231/SH)が1.9%安、半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(600584/SH)が1.7%安で取引を終えた。
発電株もさえない。華電国際電力(600027/SH)が2.4%、大唐国際発電(601991/SH)と中国核能電力(601985/SH)がそろって2.0%、華能国際電力(600011/SH)が1.7%ずつ下落した。自動車株、インフラ関連株、素材株、エネルギー株、証券株、不動産株の一角もなども売られている。
半面、医薬品株は高い。薬明康徳(603259/SH)が3.6%、通化東宝薬業(600867/SH)が2.6%、山東魯抗医薬(600789/SH)が2.1%、河南太龍薬業(600222/SH)が1.6%ずつ上昇した。
一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が2.46ポイント(0.89%)安の272.74ポイント、深センB株指数が7.99ポイント(0.66%)安の1206.67ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)