中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。中国の景況感が悪化する中、当局は景気を押し上げるため対策を強めるとの期待が広がった。朝方公表された11月の中国製造業PMIは49.4に低下し、予想(49.8)に反し前月実績(49.5)を下回っている。一方、経済協力開発機構(OECD)が29日公表した経済予測では、「中国経済が7~9月期に底入れした」との見解が示された。過度な景気後退懸念を薄らげさせている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、江蘇省拠点の翰森製薬集団(3692/HK)が4.6%高、自動車ディーラー中国大手の中升集団HD(881/HK)が4.5%高、即席麺・飲料大手の康師傅HD(322/HK)が2.8%高と上げが目立った。
セクター別では、中国の不動産が高い。中国奥園集団(3883/HK)が8.6%、中国恒大集団(3333/HK)が7.1%、融創中国HD(1918/HK)が6.9%、世茂集団HD(813/HK)が4.7%ずつ上昇した。
食品飲料や酒造の銘柄群もしっかり。上記した康師傅のほか、農夫山泉(9633/HK)が2.7%高、中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.5%高、青島ビール(168/HK)が2.6%高、華潤ビールHD(291/HK)が1.9%高、百威亜太HD(1876/HK)が1.8%高で引けた。
半面、「ニューエコノミー」関連銘柄の一角は安い。ハンセン科技(テック)指数は0.6%逆行安した。
本土マーケットも反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.16%高の3030.39ポイントで前場の取引を終了した。エネルギー株が高い。酒造・食品株、医薬株、公益株、金融株、運輸株なども買われた。半面、ハイテク株は安い。素材株、自動車株も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)