売り圧力が意識される流れ。ハンセン指数はこのところ急ピッチに上昇し、前日は1月2日以来、約1カ月半ぶりの高値水準を切り上げていた。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国の政策動向が好感されているほか、昨夜の米ハイテク株高も支えとなっている。指数はプラス圏で推移する場面もあった。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、パソコン(PC)世界大手の聯想集団(992/HK)が6.6%安、ガラス生産大手の信義玻璃HD(868/HK)が3.8%安、自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が3.1%安と下げが目立った。
セクター別では、自動車が安い。上記したディーラーのほか、完成車メーカーの五菱汽車集団HD(305/HK)が5.3%、蔚来集団(9866/HK)が4.7%、小鵬汽車(9868/HK)が4.4%、長城汽車(2333/HK)が2.7%ずつ下落した。値下げ競争の激化に加え、販売縮小も警戒されている。
医薬セクターもさえない。無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が2.6%安、薬明生物技術(2269/HK)と翰森製薬集団(3692/HK)がそろって1.6%安、中国生物製薬(1177/HK)が1.3%安で引けた。
半面、中国と香港の銀行セクターはしっかり。
非鉄関連セクターも物色される。ニッケル大手の新疆新キン鉱業(3833/HK)が7.1%、資源会社の中信資源HD(1205/HK)が6.8%、ニッケル・コバルトの生産で世界大手の金川集団国際資源(2362/HK)が5.1%、モリブデン中国最大手の洛陽モリブデン集団(3993/HK)が2.7%ずつ上昇した。
一方、本土マーケットは小幅に8日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.02%高の2988.87ポイントで前場の取引を終了した。金融株が高い。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)