23日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比22.62ポイント(0.74%)安の3021.98ポイントと3日続落した。
 前日までの軟調地合いを継ぐ流れ。
米中対立の激化懸念が強まっているほか、人民元安の警戒感もくすぶっている。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を再び元安水準に設定した。ただ、下値を叩くような売りはみられない。中国当局の経済対策や市場支援策に対する期待感が続いている。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、素材の下げが目立つ。非鉄の洛陽モリブデン(603993/SH)が6.4%安、レアアースの中国北方稀土(600111/SH)が4.3%安、鉄鋼の宝山鋼鉄(600019/SH)が3.4%安、セメントの安徽海螺水泥(600585/SH)が2.6%安、化学品の万華化学集団(600309/SH)が2.1%安で引けた。
そのほか、産金株も急落。中東情勢の緊迫化懸念が後退する中、金先物相場は急反落している。
 石油・石炭株もさえない。中国石油天然気(601857/SH)が2.6%、中国海洋石油(600938/SH)が1.8%、中国中煤能源(601898/SH)が3.6%、陝西煤業(601225/SH)が1.6%ずつ下落した。公益株、インフラ関連株、ハイテク株、自動車株、不動産株なども売られている。
 半面、医薬株はしっかり。
江蘇恒瑞医薬(600276/SH)が5.3%、健民薬業集団(600976/SH)が4.4%、昆薬集団(600422/SH)が3.4%、人福医薬集団(600079/SH)が2.2%ずつ上昇した。銀行株、酒造・食品株の一角も買われている。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が3.60ポイント(1.46%)安の242.75ポイント、深センB株指数が4.31ポイント(0.40%)安の1062.15ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)