前日までの軟調地合いを継ぐ流れ。米長期金利の上昇や、米中対立の激化懸念が投資家心理の重しとなっている。米インフレ鎮静化には時間がかかると指摘される中、昨夜の米債券市場では、米10年債利回りが急上昇した。米国では利下げ先送り観測が広がっている。金融政策で米国に追随する香港でも、金利の高止まりが警戒された。また、欧米と中国が制裁関税引き上げの応酬を続けていることも依然として不安視されている。
ハンセン指数の構成銘柄では、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が6.4%安、自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が7.0%安、スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が5.5%安と下げが目立った。
セクター別では、本土・香港の不動産関連が安い。上記した碧桂園服務のほか、遠洋集団HD(3377/HK)が8.0%、中国奥園集団(3883/HK)が6.5%、旭輝(884/HK)が5.6%、恒隆地産(101/HK)が4.3%、新世界発展(17/HK)が3.7%、九龍倉置業地産投資(1997/HK)が3.6%ずつ下落した。
レストランチェーンや酒造の飲食関連もさえない。百勝中国HD(9987/HK)が3.3%安、九毛九国際HD(9922/HK)と呷哺呷哺餐飲管理(520/HK)がそろって2.9%安、百威亜太HD(1876/HK)が2.4%安、華潤ビールHD(291/HK)が1.9%安で引けた。
食品飲料セクターも売られる。
半面、中国の発電セクターはしっかり。華電国際電力(1071/HK)が5.6%、華能国際電力(902/HK)が4.0%、中国電力国際発展(2380/HK)が3.1%、華潤電力HD(836/HK)が2.8%ずつ上昇した。
本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.16%安の3111.50ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が安い。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)