中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(ロンフォー・グループ・ホールディングス:960/HK)はこのほど、2024年12月期(本決算)の業績を発表し、純利益が前年比19.1%減の104億117万人民元(約2110億円、希薄化後EPS:1.57人民元)に縮小したと報告した。売上高は29.5%減の1274億7494万人民元。
期末配当は1株当たり0.10人民元とする方針だ。
 投資用不動産などの評価損益を除くコア利益ベースでは38.6%減益。不動産業況の低迷が続く中、売り上げ計上した物件の販売額や粗利益率が低下している。引き渡しを終え、売り上げ計上した物件の面積は28.8%減の761万9000平米に縮小。市況悪化を受け、これら物件の粗利益率は11.0→6.1%(↓4.9ポイント)に悪化している。平均単価は1平米当たり1万3226人民元(↓9.1%)に低下した。
 成約ベースの販売規模も縮小。成約額は41.7%減の1011億2000万人民元、成約面積は34.0%減の712万4000平米に下向いている。成約額のうち、長江デルタが28.7%、西部が27.2%、環渤海が19.3%を占めた。
 ただ、不動産管理部門では賃貸収入が4.5%増加。傘下企業施設の建築面積は930万平米で、入居率は96.2→96.8%(↑0.6ポイント)にやや上昇している。サービスアパートメントでは、開業6カ月以上の施設で入居率が95.6%となった。

 厳しい経営環境下でも、同社は債務管理を強化。24年末の有利子負債残高は1763億人民元で、年初から163億人民元縮小している。
 25年も一定の住宅需要が見込める主要都市に重点を置き、事業展開を進める。24年の成約物件のうち、一線・二線都市の占める比率が90%を超過。その現金回収率は100%に達している。不動産管理では24年に商業施設11カ所を開業。同年末時点で89カ所の商業施設を運営する。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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