3日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比44.58ポイント(1.16%)安の3813.56ポイントと続落した。
 利益確定売りが優勢となる流れ。
指数は小高くスタートしたものの、およそ10年ぶりの高値水準で推移していることもあり、程なくマイナスに転じた。中国の重要な政策イベント、軍事パレードが通過したことで、当局の相場安定化期待も薄れている。また、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会会議が8~12日に北京で開催される見通し。政策期待はあるものの、内容を見極めたいとするスタンスも強まっている。(亜州リサーチ編集部)
 金融株が下げを主導。中国工商銀行(601398/SH)が1.7%安、中国銀行(601988/SH)が1.4%安、中国人寿保険(601628/SH)が2.6%安、中国平安保険(601318/SH)が1.5%安、中信証券(600030/SH)が3.2%安、国泰海通証券(601211/SH)が3.0%安で引けた。
 軍需産業株も急落。弾薬・ロケットの長城軍工(601606/SH)と監視レーダーなど電子機器メーカーの四創電子(600990/SH)がそろって10.0%(ストップ)安、航空機開発・製造・販売の中航瀋飛(600760/SH)が9.3%安、衛星・ロケット用システムの航天時代電子(600879/SH)が7.2%安、軍用電子機器の中国海防(600764/SH)が7.1%安、衛星開発・運用の中国衛星(600118/SH)が5.7%安で取引を終えた。軍事パレードでは極超音速ミサイルなど最新鋭兵器が披露されたが、注目材料がいったん出尽くしたとみられている。
 自動車株もさえない。遼寧曙光汽車集団(600303/SH)が2.9%、北汽福田汽車(600166/SH)が2.5%、安徽江淮汽車集団(600418/SH)が2.4%、北汽藍谷新能源科技(600733/SH)が2.2%ずつ下落している。消費関連株、資源・素材株、公益株、不動産株、ハイテク株の一角なども売られた。

 半面、医薬株は物色される。人福医薬集団(600079/SH)と辰欣薬業(603367/SH)がそろって10.0%(ストップ)高、江蘇恒瑞医薬(600276/SH)が4.5%高、北京福元医薬(601089/SH)が3.6%高、昭衍新薬(603127/SH)が3.5%高で取引を終えた。そのほか、産金株も買われている。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が4.05ポイント(1.53%)安の260.09ポイント、深センB株指数が6.73ポイント(0.51%)安の1315.03ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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