投資家心理がやや上向く流れ。
ただ、上値は重い。中国の金融政策動向がやや不透明だ。朝方公表された実質的な政策金利となる9月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」は、4カ月連続で据え置かれた。予想通りとはいえ、米国が利下げ再開に舵を切っているだけに、中国人民銀行(中央銀行)が緩和を急がないスタンスを続けていることが懸念されている。指数は安く推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、ハイテク関連の上げが目立つ。スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が10.0%(ストップ)、半導体製造装置の瑞芯微(603893/SH)が6.8%高、産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)が6.7%高、銅張積層板メーカー世界大手の広東生益科技(600183/SH)が6.3%高、フラッシュメモリー中国大手の北京兆易創新科技(603986/SH)が5.3%高で引けた。
証券株もしっかり。華泰証券(601688/SH)が1.9%、中信証券(600030/SH)と中国銀河証券(601881/SH)がそろって1.7%、国泰海通証券(601211/SH)が1.6%ずつ上昇した。産金株、軍需産業株、医薬株、不動産株、自動車株なども買われている。
半面、銀行株はさえない。中国建設銀行(601939/SH)が3.3%、中国農業銀行(601288/SH)が2.4%、上海浦東発展銀行(600000/SH)が2.1%、中国銀行(601988/SH)が1.5%、中国郵政儲蓄銀行(601658/SH)が1.3%ずつ下落した。消費関連株、運輸株、エネルギー株、公益株も売られている。
外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.16ポイント(0.06%)安の260.52ポイント、深センB株指数が5.57ポイント(0.42%)高の1347.79ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)