30日の香港マーケットは、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前日比232.68ポイント(0.87%)高の26855.56ポイントと続伸し、9月17日以来、約2週ぶりの高値で引けた。本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も101.21ポイント(1.07%)高の9555.33ポイントと続伸。
売買代金は3149億2610万香港ドル(約5兆9880億円)だった(29日は3090億9610万香港ドル)。
 中国の政策期待が高まる。中国共産党は29日の中央政治局会議で、第20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)を10月20~23日に開くことを決定。今回の会議では次期5カ年計画(2026~30年)について議論される。このほか、国家発展改革委員会の李超・報道官は29日、金融によって実体経済を支え、効果的に投資を拡大するために、5000億人民元(約10兆4500億円)規模の新たな「政策的金融ツール」を導入する方針を明らかにした。
 ただ、中国の大型連休を前に様子見ムードも強い。指数は一時売られる場面もあった。国慶節・中秋節の大型連休に伴い、本土市場は1~8日まで、香港市場は1日と7日が休場となる。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が8.1%高、薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が3.5%高で引けるなど、医薬株が高い。ほかスマートフォン部品の舜宇光学科技(2382/HK)が5.6%高、携帯組立の比亜迪電子(285/HK)が3.9%高で引けた。米アップルの最新スマホの好調が伝わる中、足元で株価が動意づいている。
 セクター別では、国産化推進の期待が高まる半導体が高い。
華虹半導体(1347/HK)が11.0%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が4.0%高で引けた。人工知能(AI)技術の銘柄群も買われ、北京第四範式智能技術(6682/HK)が9.2%高、創新奇智科技集団(2121/HK)が7.7%高、商湯集団(20/HK)が5.5%高となった。
 個別では、この日新規上場した紫金黄金国際(2259/HK)が68.5%高と好調な滑り出し。同社は紫金鉱業集団(2899/HK)の傘下で、海外金鉱山事業を手がけている。紫金鉱業集団は1.4%高で引けた。
 半面、石油関連は下げが目立つ。中国石油天然気(857/HK)が2.7%安、中国海洋石油(883/HK)、中国石油化工(386/HK)がともに1.2%安で取引を終えた。原油相場の急落を嫌気。昨夜のNY取引所では、産油国の増産観測で、WTI原油先物が3.5%安と急反落した。
 本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.52%高の3882.78ポイントで取引を終了した。非鉄が高い。
不動産、電子、医薬なども買われた。半面、通信は安い。金融、公益も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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