25日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比18.67ポイント(0.47%)高の3959.62ポイントと7日続伸した。
 前日までの好地合いを継ぐ流れ。
小幅安での寄り付き後、まもなくプラス圏に転じ、上げ幅を拡大した。政策への根強い期待に加え、人民元高が引き続き相場を支えている。中国の政策動向をめぐっては、中国財政部が23日、2026年の政府債発行総額を高水準に維持する方針を示し、財政面から景気を下支えする姿勢を明確化した。金融緩和への期待も根強く、早ければ年明け1月にも預金準備率や政策金利が引き下げられるとの観測が広がっている。
 さらに、米国で追加利下げが行われるとの思惑や、対ドルでの元高基調も相場の支援材料となった。中国人民銀行(中央銀行)が25日に設定した人民元の基準値は1ドル=7.0392人民元と3日続けて元高方向に振れている。2024年9月30日以来となる約15カ月ぶりの元高・ドル安水準を連日で更新した。
 ただ、上値は限定的。中国指標の発表が気がかりだ。27日に11月の工業企業利益、31日に国家統計局などによる12月の製造業PMIと非製造業PMI、民間が集計する12月のRatingDog中国サービス業PMIなどが公表される。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では航空機製造株の上げが目立つ。中国航発航空科技(600391/SH)がストップ高。
中国航発動力 (600893/SH)が6.5%高、陝西航天動力高科技(600343/SH)が3.5%高、中航機載系統(600372/SH)が2.9%高、洪都航空工業(600316/SH)が2.1%高で引けた。
製紙株も高い。山東博匯紙業(600966/SH)、宜賓紙業(600793/SH)がそろってストップ高。山東華泰紙業(600308/SH)が5.1%高、福建省青山紙業(600103/SH)が4.6%高、牡丹江恒豊紙業(600356/SH)が3.2%高で取引を終えた。紡織機械株、二輪車株、発電設備株、自動車製造株なども買われている。
 半面、ホテル・観光株はさえない。中国旅遊集団中免(601888/SH)が3.0%、北京首旅酒店(600258/SH)が1.0%、中青旅控股(600138/SH)が0.8%ずつ下落した。家具、非鉄金属、石油関連も売られている。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.78ポイント(0.71%)高の252.53ポイント、深センB株指数が5.37ポイント(0.43%)高の1261.86ポイントで終了した。
香港市場はクリスマスで26日まで休場。29日から取引を再開する。
 (編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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