「日本のお菓子は世界一だよ」と私は日本を訪れる前に友達に教えられた。お菓子への憧れを抱いて訪日した。
私が初めて日本のスーパーに行った時、長い時間、食品売り場で足を止めたのだった。

 日本の食品を見るだけで、幸せな気持ちが溢れてきた。プリンやアイスクリーム、チョコレート、クッキー、和菓子、ポテトチップス、パン、ピザ、その匂いだけで、自分はややこしい事から逃げ出し、幸福なパラダイスに入ったように感じた。

 私は日本人の友達に「こんなに美味しくて、種類の多いお菓子をいつも食べれるなんて日本人は幸せですね。中国人にどんなに羨ましがられるでしょう」と言ったところ、友人は「その通りです。私もプリンを食べないと生き甲斐がなくなるくらいです」との返事が返ってきた。友達の表情から日本人にとってのお菓子の重要さが分かって来た。甘いものを食べると一時的に心地よくなることは医学界で証明されている。「お菓子」が好きな日本人の女の子にとっては、ストレス解消の手段の一つになっているではないかと思う。

 確かに、日本人は世界では「謙虚な性格」と見られているが、「謙虚」の裏側には「忍耐」が書いてあるとも思う。特に、表で立派な人間になるには、さまざまな事を我慢しなければならない。

 面白いのは日本には独特な「察する文化」があることだ。
それは、日本は島国で、そして国民はほとんど一つの民族(大和民族)で、皆の習慣や考え方とか、もうすでによく分かっているので、はっきり言い出すより、相手の言葉のニュアンス、目線や表情の変化によって相手の気持ちを察するという事だ。日本人は「いつもストレスを感じている国民」とも思われている。人と付き合うときには細かいところまで注意しないと、人間関係で不愉快なことをもたらす恐れがある。だから、プリンやポテトチップスを食べて、味覚を満足させることで、ややこしい事を忘れるのだろう。

 中国のお菓子と言えば、日本のお菓子とはレベルが違うとも言える。種類も多くないうえ、とても幸せなイメージもなさそうだ。これは、中国人の性格を考えた場合、中国人は「イエス」、「ノー」とはっきり言うために、ストレスがたまらないからかもしれない。

 これからは中国でも競争がより激しくなり、様々な社会関係も複雑になることで、お菓子がこれから活躍することになるのではないだろうか?(文:何文傑)


※この記事は、中国で唯一対外放送を行う国家放送局の「中国国際放送局(CRI)」による提供です。現在、38の外国語、中国国内の4つの方言と43の言語で、世界200以上の国と地域に向けて放送しています。URL : http://jp1.chinabroadcast.cn/

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