浅田次郎原作の日中合作ドラマ『蒼穹の昴』が北京電視台(BTV)で14日、放送を開始した。清代末期を扱った中国の歴史小説ドラマということで日中双方の俳優が出演しているが、中でも西太后役の田中裕子の演技に大きな注目が集まっている。


 「おしん」が「西太后」になって帰ってきた……1980年代に放送されて日本国内のみならずアジア地域でブームを巻き起こしたドラマ『おしん』の主役を演じた田中裕子は中国でも有名人だ。苦境に耐えながら必死に生きる「おしん」が、清朝末期に絶大な権力を握ったいわば「女帝」を演じることについて、中国国内では賛否両論だったようだ。

 しかし放送が始まってみると、最高権力者であり「悪女」である一方で、女性そして母親の一面ものぞかせる田中の「西太后」ぶりに、「強い気迫が実に西太后らしい」「外国の役者が演じているとは思えない」「彼女の演技を見てこのドラマを見ることに決めた」と称賛の声が多く寄せられた。

 第1話にして不安をくつがえし、「これまでの西太后役の中でもっとも西太后らしい」という声まで聞かれた田中西太后への今後の評価が注目される。(編集担当:柳川俊之)

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