CLUB CITTA川崎を会場に選んだのは、曾我さんのこだわり。1990年にバンド・The Good-Byeの活動を休止し、ジャニーズ事務所から独立した曾我さんが、初ソロライヴを行った場所だった。20年の時を経て再びCITTAのステージに立った曾我さんは、“2日間の3公演で、ソロとして発表した曲をすべて歌う!”という前宣言通り、チャレンジ精神にあふれた「曾我ワールド」を披露した。
『青春バージョン』というサブタイトルがついた3日の昼公演は、「~15才~」「太陽のメッセージ」「気になる女の子(Messengers/フィンガー5のカバー曲)」など、“歌詞で青春を表現した曲”を中心にセレクト。愛する人にそばにいてと伝える、ドラマティックなバラード「Stay」を情感たっぷりに歌い上げる姿が、特に印象に残った。
3日夜公演は『ロマンティックバージョン』。
最終公演の4日は、本ライヴのタイトルとなった『NOW HERE I AMバージョン』。アップテンポでのりのいい「Just Summer for You」「Stepin’Out」から始まり、「愛を育てよう」「遠い夏」などミュージシャン・曾我泰久を象徴する数々の名曲を歌った。
3公演で歌った曲は、アンコールを含め全59曲。「こんなにタイプの違う曲を作ってきたなんて!」と自身が驚くほどのバラエティに富んだ楽曲と、甘い歌声でファンを魅了した。「1曲1曲心をこめて歌っていると、思わず涙が出そう」と語った曾我さんは、「20年間ソロで歩んできた道が、本当に良かったと思える」と笑顔でライヴを終えた。長年の付き合いになるというバンドメンバー、どんな時も熱い応援を続けるファンとの深い絆を感じさせるライヴでもあった。
そして、飾らない言葉とメロディで優しく温かなメッセージを発信する姿は、ベテラン・ミュージシャンというよりも、瑞々しさを放つフレッシュな魅力に包まれている。
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