武漢市公安交通管理部門は今年3月、市民がひき逃げ、当て逃げや飲酒運転、信号無視、逆送など自動車の交通違反を発見して動画で通報した場合に交通管理部門より報奨金を出すという制度の実施を発表した。この制度は3月18日より実施され、実施から約半年の間に100万件を超える通報があったという。そのうち有効な通報と認められた11万件には総額200万元の報奨金が支払われたという。しかし、制度実施後も市内の交通違反数は減少する様子がなく、支払われた報奨金200万元で40個の電子監視装置を購入、設置できたことから、年内いっぱいでの廃止が決定された。
今回の廃止決定で、交通違反通報奨励制度を実施したものの後に廃止した都市は広州、深センに続いて3例目となった。各都市の交通当局は、さらに効果的な取締法を考える必要がありそうだ。なお、200万元の報奨金のうち、1万元以上を受け取った通報者が50人いたというデータからは、「通報マニア」の存在もうかがえる。(編集担当:柳川俊之)
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