中国の内モンゴル自治区で抗議デモが相次ぐなか、中国当局が事態の悪化を防ぐため、1989年の天安門事件を鎮圧した主力部隊“解放軍第38軍”を急遽現地に派遣し、鎮圧に備えて待機させているとの消息が伝えられた。また、新疆ウイグル自治区での支援にあたっていた武装警察機動師団4個師団が、他省での突発事態に備えて呼び戻されたという。多維新聞網が伝えた。

  内モンゴル自治区のシリンホトでは、モンゴル族の遊牧民が石炭運搬トラックにはねられ死亡した事件をめぐり、モンゴル族の学生約2千人が政府への抗議を行い、遊牧民の権利と尊厳の尊重を求めている。この1週間、抗議デモは区都フフホトでも広がった。

  香港紙・苹果日報の報道によれば、30日午前、フフホトでは約千人がデモ行進を行い、20数人が当局に連行された。新華広場とチンギスハン大街ではそれぞれ車が破壊され、付近の道路は封鎖された。

  インターネット上の書き込みによれば、新華広場には武装警察と公安300人以上が配置され、チンギスハン広場も封鎖され、付近では携帯電話の使用に規制がかけられているという。また、当局は、民衆が昼間デモに参加するのを防ぐため、各機関や学校などに対して、外出して昼食をとることを禁止したとの情報もある。

  内モンゴルに進駐したとされる人民解放軍第38軍は、現在の解放軍のなかで最も装備が近代化された野戦軍の1つ。1989年6月4日の天安門事件では、主力部隊として学生らを鎮圧した。38軍進駐の情報については実証されていないが、インターネット上では大きな注目を集めており、「胡錦濤は狂ったか?」などの書き込みもある。