フェイスブックを通じて海外で注目されるようになった歌手の高井俊輔が、日本国内でもブームの兆しが見え始めている。約1カ月前、全くの無名歌手である高井がフェイスブックのファン獲得数をYOSHIKI(X JAPAN)を抜いて6万件獲得したと伝えた。
当時は海外ユーザーからの反響が大きく、各国のレーベルからリリースのオファーが届いていると紹介したのだが、その報道がきっかけとなり日本国内でも注目されるようになった。あまりの反響からレコード店では急きょ先行発売に踏み切るなど、対応に追われている。

 高井は2006年にデビューしたインディーズアーティストで、80年代の音楽をベースとしている。これまで、テレビ番組のテーマソングに起用された経験はあるが、売れ行きはさっぱりだった。そこで起死回生で挑んだのがフェイスブックでのプロモーション活動だった。日本でもフェイスブックの利用者が増えていることから、ファン獲得のために専用ページを設け、デモ音源を配信したのだが、それが海外で話題となった。海外ユーザーからのコメント数が増え、更に、スペインや台湾のレコードメーカーからのリリースオファーが届くなど、ブームを引き起こした。このとき、所属事務所は「全くの想定外でした。海外の展開は考えていませんでしたので」で困惑を隠しきれない様子だった。

 「無名歌手がフェイスブックで海外ブレイク」と報じると、今度は日本国内でも注目集めるようになり、ファン獲得数は7万件に達し、公式サイトは一時繋がりにくい状況となった。報道直後はグーグルの検索急上昇ランキングで1位に、ヤフーの検索急上昇ランキングでも上位にランクイン。更に所属事務所だけでなく、タワーレコードにも問合せが殺到する状況となった。
これを受けてタワーレコードでは7月6日発売予定だったファーストアルバム「DANCING BOY DANCING GIRL」を急きょ、前倒しして6月22日に渋谷店・新宿店・浜松市野店の3店舗で先行発売することを決定した。名が知られていない歌手が全くの事前計画もなく、先行発売するのは異例中の異例。関係者によれば「正直驚いています。あまりの問合せの多さに慌てて先行発売に踏み切った感じです」と本音を漏らした。

 事務所関係者の話では、一部のメディアから出演オファーが届いているようだが、当初描いていた「スターへの道」とは程遠いものになったため、今後のプロモーションについては慎重に考えているという。思わぬかたちで注目を集めるようになった高井、今後どのような展開になっていくのか、気になるところだ。(編集担当:武田雄樹)

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