中国で500以上の店舗を構える味千ラーメンの売りは「1杯で牛乳4倍のカルシウム」というとんこつスープだった。しかし先日、スープが各店舗で煮出していない「濃縮還元」であったことが発覚するとともに、カルシウム含有量にも偽りがあったことがメディアに暴露された。そこで日本の味千ラーメンはどうなのかと調べたところ、実は中国ほど有名ではないことが分かったようだ。
1968年に台湾人が熊本ラーメンと中華料理の味を融合して創業した日本の味千ラーメンは2010年10月現在で100店舗あまり、しかもほとんどが熊本県内にあり東京にはわずか1店舗しかないことを紹介。1万人の従業員を抱える大企業となった中国での発展状況と比べ、「味千は海外市場で成功した日本の飲食チェーン」とした。
中国の味千ラーメンは、日本の味千ラーメンこと重光産業から経営権を譲り受けた代理企業が経営。日本とはメニューが大きく異なり、ラーメン以外の日本料理も提供している。しかし、自慢のスープは同じものをベースにするなど、日本の本部から技術支援を受けているという。
中国国内の「濃縮スープ」騒動について日本本部の関係者は「一般的なやり方」と語る一方、誇大宣伝については「日本本部の管轄外、代理企業が自分でやったこと」とコメントした。(編集担当:柳川俊之)
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