■「中国の小学生」写真特集
甘粛省慶陽市にある「〓林子鎮小博士幼稚園」の通園バスは16日午前9時15分ごろ、同市内の路上で、貨物トラックと正面衝突。事故によりバスの運転手1人、園児4人が死亡した。搬送先の病院では、園児14人、幼稚園教諭1人が死亡。現時点で20人の死亡、44人の負傷が報告されている。死傷した園児らはいずれも、3歳から6歳だった。
一方、現地警察の調べによると、幼稚園が通園バスとして利用していたマイクロバスは、定員9人のワンボックスカーを私的に改造し、定員を大幅に上回る園児、教諭ら64人を乗車させて運行していたことが判明し、問題になっている。
園児の保護者らによると、同園は、地域で唯一の、在籍園児約1000人を抱える「マンモス幼稚園」で、通園バスの「定員オーバー」は常態化しており、たびたび改善が求められていたという。
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◆解説◆
中国政府は、2010年7月に公布した『小学校の通学専用バスにおける安全技術の条件』において、「通学・通園バスの積載人数は、車両の定員を超えてはならない」と規定。車両の仕様に対しても、自動車用ブラックボックス(記録装置)や、各席のシートベルト、最低2カ所の非常口の設置を義務付けているほか、座席や内装、乗降口、窓、外観の塗装などに対しても細かく規定している。
今回の幼稚園の通園バスに対しても、規定が同様に適用されると見込まれる。(編集担当:青田三知)