『晩春』、『東京の合唱』ほか数々の名作映画を世に送り出した、小津安二郎監督。1963年12月12日、60歳の自身の誕生日に病気でこの世を去っており、今年五十回忌を迎える。
台湾では日本映画界を代表する巨匠へのオマージュ、ということで『東京物語』が上映され、著名監督がメッセージを送った。

 ウェブニュース「台湾今日新聞網(NOWnews)」は、台湾出身で国際的に活躍する李安(アン・リー)監督と侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督が小津作品のファンと伝え、「アン・リー監督は、アメリカで映画製作を学んでいた頃、小津作品を追求していた」と紹介。「小津監督が作った映画は、家庭を描いた偉大な物語。東洋的なムードで、私の心をつかんで離さない」というリー監督のコメントも載せ、「リー監督の作品を見ると、どんなに影響されているかわかる」としている。

 またホウ・シャオシェン監督は、“小津監督が生きていれば100歳”という生誕記念に、2003年に『珈琲時光』を製作。「最大の敬意を払った」と、台湾今日新聞網は伝えている。

 現在台北市の華山光點という映画館では、小津監督の『東京物語』が上映中で「世界の映画100選に入る名作」、「イギリスの映像監督358人が選んだナンバーワン映画」、「13年ベルリン国際映画祭クラシックス部門でお披露目された、デジタルリマスター版を上映する」といった宣伝文句で、台湾の人々へアピールしている。4月3日に上映がスタートし、3週間後の24日に終了予定とのことだ。

 小津監督が最も愛した自作と言われている、『東京物語』。家族のつながりを問いかける本作は、日本人に近い感覚を持つ台湾の人々の、多くの支持を得られるだろう。若い世代にも鑑賞してほしいものだ。(編集担当:饒波貴子・黄珮君)
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