同特集は冒頭で、「本編を日本やフィリピンなど周辺の個別国家の極端分子に捧げよう。これは中華人民共和国による30年あまり前の、長らく行っていなかった対外戦争だ。中国の作戦精神と戦闘意志は永遠に変わらない。わが国を侵犯する一切の行動には必ず反撃する。中華人民共和国は無敵だ! 中国人民解放軍は無敵だ! 中国人民は無敵だ!」と記述した。
まず、1979年1月1日の米中国交回復で、同年同月29日から2月5日に訪米したトウ小平副首相が歓迎される様子を紹介。
それまでにトウ小平がベトナムのカンボジア侵攻に対して繰り返し警告していたと紹介し、訪米前にベトナムとの国境地帯に兵力を集結させていたことにも触れた。
同特集は、1979年2月17日に戦端を開いた中国軍がベトナム陣地を砲撃し、山道や民家のそばを進軍、民間人やベトナム軍人を捕虜にした様子を紹介。その後、中国政府が1979年3月15日から国境防衛部隊の撤退を始めると発表したと紹介し、中国はそれまでにベトナム側5万人以上を殲滅したなどとする戦果を列記し、「輝かしい勝利を獲得」と主張した。
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◆解説◆
中越戦争勃発時、ベトナム軍主力はカンボジア方面に出動しており、中国軍とたたかったのは主にベトナム民兵だった。
ただし、ベトナム戦争の経験があり、武器も充実していた。ベトナム軍は中国軍に大打撃を与えながら巧みに撤退し、カンボジア方面から引き返して基た主力部隊と合流しはじめた。
同戦争は軍事的には中国側の「悲惨な失敗」との見方が一般的だ。ただし、外交関係の樹立直後の米カーター政権は同戦争に強く反応せず、中国と対立していたソ連も事態の複雑化を恐れて動かなかった。
同戦争を「限定された局地戦」で終わらせられると読み、実際に米ソの介入を招かなかったトウ小平の国際情勢観については「特筆もの」との評価もある。(編集担当:如月隼人)(写真は戦略網の上記特集頁キャプチャー)
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