13億人を超える人口を抱え、人材には豊富であるはずの中国はなぜサッカーで強豪国となれないのだろうか。中国メディアの網易体育はこのほど、日中韓のサッカーそれぞれの特徴について「日本には基礎力があり、韓国には人材があり、中国にはカネしかない」と評した韓国メディアの報道を紹介する記事を掲載した。
記事はまず、日中韓3カ国のサッカーについて、発展速度は異なるものの、常に互いに影響を与え合いながら成長してきたと説明。特に日韓サッカーの関係はまさに「宿敵」であり、後れを取っている中国は日韓に追いつこうと奮闘しているところだとした。
記事によれば、3カ国のサッカーの違いは一言で言えばサッカーを強くするための課題に対する「解決方法」にあるという。日本は1993年からプロサッカーリーグであるJリーグを導入。ヨーロッパの進んだシステムと日本サッカーを融合させ、選手育成の完璧なシステムを構築してきたと評価した。対する韓国については、「1980年代から選手の育成に努め、内部の競争や長期の集中訓練などを通じ、代表チームのレベルを高め、アジアでは常にトップの成績を収めてきた」と紹介した。1986年から2014年まで8回連続してW杯に出場している実績を指摘し、欧州でプレーする韓国人選手の実力は日本より上だと高く評価した。
一方の中国は、「サッカー後進国ながら資金力が豊富で、中国経済の急成長に加えて政府の支持もあり、多くの企業がサッカーに投資した」と説明。その象徴ともいえる広州恒大は、AFCチャンピオンズリーグにおいて3年間で2度も優勝し、その実力はアジアレベルを超越したと紹介。確かに中国には資金はあり、その資金力を背景に各国から優秀な選手を連れて来ており、クラブチームは強くなったが、自国代表の実力強化には結びついていないのが現状だ。
記事は最後に、3カ国のサッカーの違いをまとめ、「資金力の中国、基礎力の日本、人材の韓国」と評し、「交流を深め合うことでこの違いを互いの成長に生かすことができる」と、日中韓のチームの未来に期待した。日中韓3カ国のサッカー代表の成長過程を振り返ってみると、その国民性が良く表れていると言えそうだ。カネの力で果たしてサッカーは強くなるのか、中国代表の今後に注目だ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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